大切さ

特に思い入れもない職場の各面々に明日バイトを辞めることを伝えた。月に何度かしか勤務しない僕をバイト先の人らが認知していてくれたのは嬉しかったし、その上悲しんでくれるなんて幸せでしかなかった。僕がその人たちにしてあげたことなんてひとつもないのに僕をご飯を誘ってくれたり、月に数回の出勤をするたびに気にかけてくれたりお菓子や飲み物を貰えている僕は幸せ者だと感じた。それと同時に少し悲しいなとも感じた。好意はいつだって一方向で、大切にしていない人から大切に扱われてしまうとどうしていいのか分からなくなってしまう事に気づいてしまったからだ。別の人からは大切にされているといいな、ぼーっとそんなことを考えながら上司の目を盗み会社のパソコンのシークレットブラウザで東京の物件を探す程僕は春からの新社会人に向けた準備のことで僕は頭がいっぱいだった。

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