WAN編集担当の回答に対するTRA学者等および「ふぇみ・ゼミ」関連団体の動き

8月31日にWAN（ウィメンズ・アクション・ネットワーク）で公表された編集担当からの回答に対するTRA（※）学者等および「ふぇみ・ゼミ」と「ふぇみ・ゼミ×トランスライツ勉強会」（以下、TR勉強会）の動きをまとめまておきます。

※TRAとは…Trans Right Activist（トランスジェンダーの権利活動をする人）の略。何故か「TRA」と呼ばれることを忌避する方がいますが、この呼称のどこにも侮蔑的な要素は一切なく、トランスジェンダーTransgender（以下、TG）の権利Rightsのために活動Activismをしているのは単なる事実なので、以降もこの呼称を使用します。

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【時系列まとめ　2020.9.1〜9.4】

①2020.9.1（火）TRA学者等（※）　WANに「トランスジェンダーとともに」コーナーの削除および投稿の引き上げを要請（※飯野由里子、石田仁、イチカワユウ、小宮友根、清水晶子、藤高和輝、堀あきこ、前川直哉、山田秀頌：以上9名・敬称略・五十音順）

「トランスジェンダーとともに」コーナーの削除について.pdf

②2020.9.3（木）TR勉強会　「WAN編集担当による『回答』を受けての声明」を掲載

WAN編集担当氏による「回答」を受けての声明

③2020.9.3（木）TR勉強会　「（資料）『公開質問状への回答』の検討」を掲載

（資料）「公開質問状への回答」の検討

④2020.9.3（木）TR勉強会　「情報提供のお願い：WANサイトから記事を取り下げたみなさま」を掲載

　8月31日、ふぇみ・ゼミ×トランスライツ勉強会がWANのトランス差別エッセイ掲載に関して送った公開質問状に対し、WAN編集担当者から「回答」が返ってきました。問題の深刻さを全く認識していないこの「回答」内容を受け、過去にWANに記事を掲載していた方々が続々と記事の取り下げを求めるというWANへのボイコットが起こっています。
　今後トランスライツ勉強会は、WANに記事の削除依頼を求めた方々から記事（タイトル）と転載先、コメントを募集いたします。その一覧をブログに掲載することによって、WANの責任に対するボイコットを可視化し、この活動の重要性をより多くの人々に伝えたいと考えています。

⑤2020.9.4（金）ふぇみ・ゼミ（※）　「トランス排除に反対するフェミニストの声明」を掲載（※2020年度ふぇみ・ゼミ運営委員：熱田敬子、飯野由里子、金美珍、河庚希、梁聡子/永山聡子：以上5名・敬称略・五十音順）

トランス排除に反対するフェミニストの声明

【参考１】2019.2.26〜2019.4.10　WAN「賛同の呼びかけ：トランス女性に対する差別と排除とに反対するフェミニストおよびジェンダー／セクシュアリティ研究者（※）の声明」（※呼びかけ人：熱田敬子＊、飯野由里子＊、石田仁＊、岡野八代、小宮友根＊、清水晶子＊、谷口洋幸、堀あきこ＊、前川直哉＊、三橋順子、山口智美、梁・永山聡子＊：以上12名・敬称略・五十音順、＊印は前述の①の要請または⑤の声明の発信者）

緊急の呼びかけ > 【署名対象者変更につき4/10まで期間延長】賛同の呼びかけ：トランス女性に対する差別と排除とに反対するフェミニストおよびジェンダー／セクシュアリティ研究者の声明

【参考２】WANおよびwezzy（株式会社サイゾー運営Webメディア）内で「トランスジェンダーとともに」のシリーズ／カテゴリーのもとに掲載されていた投稿一覧（2020年8月31日現在）

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　上記5件の声明・投稿等はいずれも「『石上氏の投稿はTG排除・差別であり、それを掲載したWANは責任を問われるべき』という前提」で書かれていますが、その前提を共有するためには「『石上氏の投稿はTG排除・差別だ』と主張する側が、具体的に該当箇所とその裏付けとなる根拠を示す必要がある」と私は考えます（詳しくは以下の投稿をお読みください）。

　よって、TR勉強会やTRA学者が「『石上氏の投稿はTG排除・差別である』という前提で進めている批判や抗議」はここでは保留し、その他の記述について気づいたことや事実と異なることを別の投稿で記録していきたいと思います。