【自分とのコミュニケーション】
選手のメンタルを整え、本番で最大のパフォーマンスを発揮するための2つのコミュニケーションのうち、「自分とのコミュニケーション」について少し考えていきましょう。
コミュニケーションというと、言葉で会話をしている姿をイメージしやすいのですが、「自分とのコミュニケーション」とはどういうこと?
人は普段から頭の中で、独り言のように言葉を使って何かを考えていますよね。言葉に発しないけれど、頭の中で自分の考えを整理したり、悩んだり、自分との秘密の会話を常に常にしていませんか?
これが「自分とのコミュニケーション」のひとつです。
この時に目の前のことをどう見て、聞いて、どんな会話をしているかによって、選手の選択や判断、感情、パフォーマンスが変わってきます。
もう少し大きくとらえていくと、言葉の対話だけではなく、自分が何を見て、何を聴いて、何を感じていて、その時のどんな気持ちになっているのかも含め、自分自身が脳や感覚の中でどんな会話をしているのかが大切になってきます。
選手の皆さんは普段、
頭の中で何を意識し、どんな思考で目の前の物事をみていますか?
それに対してどのような感情を持ち、行動していますか?
また、どのようなイメージを持ち、どのような感覚でプレイしていますか?
自分自身と何を意識して向き合うのか、その対話はポジティブか、ネガティブか。少し俯瞰してみてください。
例えば・・・
野球で9回2アウト満塁の場面で、あなたが打席に立つとします。
1点差で負けています。ヒット一本で大逆転できる場面です。
相手エースは誰もが認める好投手です。
この時、あなたはどんなことを考え、意識し、どんな気持ちで打席に立ちますか?
「三振したら最後のバッターになってしまう」と思うのか、
「俺が打ってチームが勝つチャンス」と思うのか。
または、
「好投手を打てないよ・・・」と思って対峙するのか、
「この投手からでも絶対打つ、打てる」と思って打席に立つのか。
人との脳は、イメージしたことを実現しようとすると言われていますが、悪い結果をイメージして打席に入った打者と、良いイメージで打席に入った打者とでは起こる結果が変わってくることは、皆さんも簡単に想像できると思います。ふと、自分はどうだったか、思い返してみてください。
調子が良かった時、または何もかも上手く回らなかった時、
あなたは何を考えてましたか?何を感じていましたか?
その中に、あなたのパフォーマンスが変わるきっかけが詰まっているかもしれません!