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繊維腺腫or葉状腫瘍の手術

 手術は局所麻酔で、入院は1泊2日でした。
 朝9時半、病院に到着し手続きを済ませて病棟へ。新型コロナの関係上、付き添いや面会はできないため、手術に合わせて帰宅してくれた夫(単身赴任中)とは病棟入口で別れました。
 病室に案内され看護師さんからひと通り説明を受けた後は、手術の時間まで何もやることがなく暇でした。昼食も食べず待機です。
 そして13時いよいよ手術開始です。

局所麻酔の手術、いろいろ凄い

 ひたすら興味深かったです、手術。
 手術室には色々な器具や機械があって、それを見るだけでも興味津々です。モニターがあったので、まさか自分の手術がリアルタイムで見られるのでは?と浮き足立ちましたが、顔の上にカバーみたいなものが掛けられてしまって無理でした。残念。
  まずは準備です。流れは下記に。
 主治医の先生が手を洗った直後に登場して手袋をつけたり、手術着を看護師さんの協力のもと着てみたりする様子、ああ!医療ドラマみたい(うっとり)と思ってました。
 あまりにも見つめていたので主治医に「なんか視線を感じる…!」と言われてしまいました(笑)。

手術前の流れ
◆手術室入室後、ネームバンドと名前、生年月日を確認
◆手術台の上に寝て各種モニターを装着。指に酸素飽和度を測る装置(パルスオキシメーター)をつけ、胸に心電図のシールを貼り、上腕には血圧計を装着
◆点滴をするため、細い留置カテーテルを前腕静脈血管に挿入
◆全ての準備が整った時点で、再度氏名、手術部位等の確認を行う

 以上の準備が終わった時点でようやく手術開始です。
 患部に消毒液を塗りたくるのですが、これが凄い量。びしょびしょになって流れ落ちていきます。
 麻酔の注射を何回かに分けて打ちました。少しでも痛みがあったらすぐに言ってください、とのことだったので私は術中3回ほど追加の麻酔をお願いしました。
 点滴からは意識ぼんやりする程度の鎮静剤が入ってきます。

 いよいよメス、入ります。レーザーメスです。ジュワーとかジーとかいう派手な音を立ててます。麻酔が効いてるので感覚はもちろんありません。でも!
 肉が焼けた匂いがしてきました!
 自分の肉が焼けてる匂い!
 見えないけど、確実に焼いてます!

 ちょっと異常な状況に興奮してしまいました。なかなかできる体験じゃないですから。心の中でスゲースゲーって連呼してました。やばい人間ですね。
 麻酔は偉大ですわ。切られてるのに無痛なんて、奇跡ですよ。医学の進歩に感謝です。

 メスはその後も掘り進んでいきます。ジュワージュワーという音とともに。
 そうしている間にも医師と看護師の会話が耳に入ります。主に器具のやり取りみたいな感じでしたが、こんな風に様子が分かるのも局所麻酔の醍醐味ですね。

 ある程度掘り進んだあたりで皮膚をぐいっと引っ張られる感じがしました。おおうって声にならない声を上げました。こんなに引っ張って裂けないのかなと若干心配になったほどです。
 そうやって傷を広げて腫瘍を取り出しているのでしょう。絶えずジュージューというメスの音が聞こえます。

 なんやかんやで縫合までたどり着き、1時間ほどで手術は終わりました。
 縫合の最中は主治医の先生や看護師さんとおしゃべりしました。主に子育て談義。私が4人の男の子持ち(鉄板ネタ)ということで結構盛り上がりました。主治医の先生はおしゃべり好きで、保育園に通う男の子を育ててるお母さんでもあったし、看護師さんには2ヶ月後に出産予定という方も居たりして、和気藹々の雰囲気でした。

 手術室から出る間際に、取り出したモノを見せてもらいました。正常組織も含めての切除なので、腫瘍の部分は見られずただの肉塊でした。脂肪がくっついた肉団子(調理前)みたいでした。思ったほどグロくはなかったです。
 腫瘍は病理検査に回され、詳しく調べられます。その結果によって、ようやく腫瘍が繊維腺腫なのか葉状腫瘍なのか判明することになります。早く知りたい!

 私は手術中の様子が分かるのも、自分の体にメスが入って肉が焼ける匂いを嗅ぐのも、新しい体験だと思って興味深く観察できましたが、繊細な人は局所麻酔の手術を避けた方がいいかもしれません。

手術後

 病室には車椅子で戻りました。しばらくは安静にということでベッドに横になってましたが、手術中に入れていた鎮静剤が効いてたからか、緊張感から解放されたからか、ぐっすりと寝てしまいました。

 ズーンという感じの鈍い痛みがずっとありましたが、我慢できないほどではありませんでした。ただ、寝返りを打つ時は慎重にしないと鋭い痛みが生じることもありました。
 痛み止めは手術当日の夜寝る前に1回だけ飲みました。疲れていたので、痛みを気にせずゆっくり眠りたかったからです。

 食事は夕飯から普通に食べられました。

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 翌日の午前中には退院です。局所麻酔での手術は回復が早いのですぐに退院できるのが良いところだと思います。(日帰り手術もできると言われましたが、手術当日の疲労感を思い出すと1泊しておいて良かったです)

 退院直前の診察で、ようやく自分の傷口を見ました。乳房の内側、乳首のすぐ横から一直線に切られてました。長さ3〜4センチくらい、幅5〜6ミリ程度のものです。周辺は硬く腫れていました。
 5日分の抗生物質ととんぷくの痛み止めを処方されています。

 入院費ですが、病理検査が終わってから処理するとのことで、退院時に支払いはありませんでした。

 1週間後に外来診察の予定です。その時に病理検査の結果も聞けることでしょう。それまでは入浴時、湯船は避けてシャワーのみで過ごします

 以上、入院&手術の話でした。

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