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私とシャネル


シャネルとの出会い

最近、軽率にシャネルが気になる。

私がシャネルに出会ったのは矢沢あい先生の「ご近所物語」という漫画。
当時田舎の小学生だった私には、都会の服飾学校を舞台に繰り広げられる「ご近所物語」の世界は華やかできらびやかで。
その中でも作中に出てくる中須茉莉子(通称バディ子、ここではまりこ先輩と呼ぶ)は全く共通点を見出せないキャラクターだった。

明るくて、可愛くて、強くて(時々弱くて脆くて。特に本命の男性には)、モテる。
自分には全く似ても似つかない(特にモテるが!!)キャラクター。

まりこ先輩は常々学園内で派手な服装をしていて、
ツイードのジャケット、ミニスカート、チェーンバッグ、メイクはしっかりしてリップは強調、
極め付けに耳元にはシャネルのピアス

田舎の小学生の私には、シャネルは私には合わない、という感覚が容易に形成された。

しかし、強烈に植え付けられたイメージがあっても、シャネルはずっと気になる存在だった。

実家の最寄り駅でよく見かけるシャネルのバッグを持った女性。
(なぜか夕方によく会う、どこに行くんだろうという妄想をしてしまう。)
ギャルの友人が持っていたメイクポーチ。
先輩(大手商社勤務)の彼女(大手信託銀行勤務)のピアス。

大学時代のバイト帰り、新宿の高島屋でシャネルの横を通っては店内の様子を眺めていた。

転機

転機が訪れたのは数年前。
ハワイ旅行に行った時、ホテルでのんびりしているさなか、一緒に行った友人が「シャネルの赤いリップつけようよ!持ってきたんだ!」と言った。

正直びっくりした。この友人にシャネルのイメージはなかった。
友人はまりこ先輩みたいな服装をしているわけでは全くない。
PD診断で言うところのナチュラル。自然体でいながら色気や強さが出るタイプ。
一方、私のイメージではシャネルはキュートアヴァンギャルド。

シャネルって、シャネルっぽい人が身につけなくてもいいんだ。
シャネルって、もしかして、私がつけてもいいのか?

あとは自問自答あきやさん。
あきやさんもシャネルのチェーンウォレットやネイルをお持ちで、けどまりこ先輩のような印象はない。

しかしシャネルを身につけた二人から醸し出された印象は強さ、だ。
当時の友人は仕事で悩んで転職したばかりだったし、あきやさんは10歳の自分との約束を果たすため、自問自答というキーワードでファッションに革命を起こすためにシャネルのチェーンウォレットを買った(と思う)。

シャネルは身につけると強くなれるもの、というイメージが強く私の中に根付いた。

欲しいのは日常的な強さ

それから先は早かった。
私も、シャネル、欲しい。
私も、強くなりたい。

とはいえシャネルの宝飾品やバッグ、お洋服を買うのはなかなか痺れる。

まず手を出したのはリップ。コロナ禍中落ちないリップがたくさん出た時に、普段リップをあまり買わない私がまず向かったのはシャネルだった。

(平手友梨奈さんがすごく綺麗でハッとした。)

マスクの下でも自我を貫きたい。攻撃力高くいたい。
選んだのはベーシックで明るいベージュと強い赤のリップだった。

次にネイル。リップはお仕事中自分では見えないけれど、ネイルは仕事中でも見ることができる。
これも私普段ネイルをずっとしているわけでもないのだが、ジェルネイルに通うより安い!と考え、今では実は数本持っている。

https://www.chanel.com/jp/makeup/nails/c/5x1x7/

(シャネルのネイルは刷毛が細くて、大きい爪持ちには実は少々塗りづらいのだけど、塗った後の高揚感が抜群でつい集めてしまう)

そしてずっと気になっているもの

ずっと気になっているものが、ある。

シャネルのマトラッセ

自問自答ファッション教室で、妄想クローゼットを作ってみましょう!とあるが、
最上級の自分を想像して持っているバッグはエルメスと、シャネル。
エルメスはバーキンとケリーで悩んでいるのだが(バーキンが気になるけどたぶんケリーの方が似合うし性格にも合う)、
そしてシャネルのバッグはマトラッセ。色は黒だ。

過去3回店舗に行って、
若い時は、もちろん全然似合わなくて、
去年はやっぱりなんだか違くて(自分とシャネル、可愛いとの距離感に悩んでいた)
今年は、なんだか、これもありかな、って思った

極め付けに、あきやさんが今回の講演会(これはまた別の記事を書きたい!!)で、物の選び方のトークの中で
「定番品はその人らしさが結構出てくる(意訳)」
「誰かと同じではなく誰が身につけてもその人らしくなる」
とお話していて。

人には人の、シャネルがあるし、
人には人のファッションがあるのであれば、
私には私のシャネルがあってもいいんじゃないかって思えた。

ともすれば高いものは特に、定番品ばかり買いがちな私なのだけど、
トン、と背中を押された瞬間だった。

とはいえ、マトラッセは高い。
そんなホイホイ買えるお値段では全くない。
そして他にも欲しいものはあるし、買わなきゃいけないものもある。
だいたい自分の生活に合うのか、と言われたら、YESとは言い切れない。

けど夢見るだけはタダだし、
20年かけて気になっている、欲しい、と思っているのであれば、20年かけて自分に似合うものにしていこう。

なのでまずはお金を貯めようネ!!!!!!!!!!

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