海辺のバレエ・スクール 2


電信柱用の丸太3本を束ねた柱のある稽古場(元客間)

稽古場や客室、内弟子というレッスンの為に住み込みで家事を手伝う人が寝泊まりする部屋も必要だった。
 昭和初期には未完成とはいえ瀟洒な西洋館を建てることが出来た。
 一階の屋根をぐるりと巡る広いバルコニーや、一階と二階の沢山の大きな窓が特に目立っていた。
 先の横浜大地震(1992年9月1日)で被災したパヴロバ家族は耐震のため知恵を絞った。
 4ヶ所の通し柱は、電信柱用の丸太を三本束ねたもので、地面に一尋以上打ち込んだ。
 一階の稽古場は柱が邪魔だったかもしれないが、二階の客間はインテリアとしては面白い作りに見えなくもない。
 海岸に国道134号線が出来てからは客間を稽古場にしたが、バーを取り付ける場所が無かった。柱を利用してバーを固定し縛り付けて使った。

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