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シネマトグラファー小林基己の「予定調和の足音」

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ムービーカメラマン小林基己が、映画やドラマを見て気づいた感想、また自作についてのライナーノート的なものを書き連ねていくマガジン。撮影技術に関しても公開していきます。不定期更新です。
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2019年7月の記事一覧

「Succubus」MVの制作でeillのミュージシャンの枠に収まり切らない表現力を感じた。

eillは去年の春先にも撮影している。 知り合いのレーベルの友人が次にデビューさせるアーティストを撮ってほしいということで紹介された。その時は、監督に佐津川愛美さんがスタッフィングされていた。女優としての活躍は聞いていたので、被写体としてではなく監督として初めて会ったのが良かったのか、そういった先入観無しにコミニケーション出来た。既に何本かショートフィルムを演出してて、出演者として多くの現場を経験してるだけに女性らしい細やかな配慮が行き届いた美しい繊細な作品に仕上がった。それ

Netflix「ペーパーハウス」、ハリウッドを凌駕する勢いのスペインドラマ。

Netflix「ペーパーハウス」シーズン3が7/19から配信が開始された! S1とS2観た人なら俺に言われなくとも絶対にS3は観ると思うので、まだ観ていない人向けに書いていきますね。 スペイン製作のドラマなのですが、Netflixで配信している英語以外の言語で制作されたドラマの中で一番視聴数が多かった作品らしい。英語のドラマ含めても「13の理由」に次いで2位という事だから、そっちの方がインパクトあるのでは? かくいう私もこんなに熱くさせてくれるドラマは「ブレイキングバッド」

総製作費、数百億の和製エンタテイメントを見過ごすな!

今回はシナリオがイケてるんです! たぶん、察しが付いてるかと思いますが、7/21に投票が行なわれる参議院選挙の事です。通常の衆議院選挙でつかわれるのが500億円以上という話なので、参議院選挙でも百億単位の金額が使われているのは間違いないでしょう。そんなハリウッド大作でも追いつかない金額で、日本の納税者は6千万人くらいといわれているから、単純計算で割ると既に前売りでチケット購入してるくらいの計算ですね。 それにも関わらず、毎回、予定調和のイケてないシナリオばかりだったのですが、

Netflix「ブラックミラー」を観て思う、リアリティの力強さ。

Netflixのオムニバスドラマ「ブラックミラー」を全話見終わった!1本1時間前後の1話完結ドラマでコメディからシリアスなものまで多様だが、共通してるのは近未来のテクノロジーと人間の関係性を皮肉混じりに描いていることだ。 プロデューサー曰く「私たちが不器用であるならば、私たちの今の生き方、そして私たちが生きるであろう10分後を表している」と表現してるように、今のまま何も考えずに生活しているとこういった未来が待ち受けてるかもしれませんよ。という社会風刺を効かせた作品が多い。