「不透明なNFT市場に対しメーカーとエージェンシーはどう向き合うべきか?」というアド・エイジの記事をご紹介します。
「崩壊(Collapsing),「停滞(flatlining)」,「急降下(falling fast)」。ここ数か月間、NFT市場はこの様なワードで語られている。
1月には$17B、2月には$12.4Bあった市場が5月には$5Bまで縮小。当初、$399で売り出されたBud Light Next’s NFTは$38に、$9,500-$11,000で取引されていたサンドボックス上の土地は$3,300まで下落。
一方、NFT市場を見る際は、単にドルベースで比較するのではなく、価格設定通貨となっている仮想通貨(イーサリアム等)の価格変動も考慮に入れる必要がある。実際、上述の価格下落の内、イーサリアム自体の下落が大きな要因となっている。
ブランド(メーカー)の立場から見る際、取引金額よりもウォレット(≒購入者数)に注目すべきである。12月に約12万だったウォレット数が、4月には35万まで増えている。
メタバース上の土地価格の乱高下は激しいが、ブランドが提供するNFTは少し様相が違う。投資対象というより、サンプリングや割引等、具体的なユーティティが得られる会員権として機能している。
「NFTは短期的な市況や値動きではなく、中長期視点でビジネスを考える必要がある」と、RTFKT(ナイキ傘下のバーチャルスニーカー)やゲッティ・イメージ(写真カタログ)の責任者が語っている。
一方、市場の肌感覚を養っておかないと、先日のテラ/ルナ大暴落の最中にタイアップを発表してしまった Washington Nationals baseball の様な失態を演じることになると注意喚起。
こうした状況下、エージェンシーに求められるのは、中長期戦略としてブランドが参入する準備をサポートすること。Web3に関するレクチャーやワークショップを通じて。
NFT悲観論者は、自分に都合の良いデータを切り取って論陣を張るので要注意。現状は、ホエールと呼ばれる大口コレクターの動向に左右されがちであるが、中長期で考えれば、一般消費者に広く普及することは間違いない。そこに向けてしっかりと準備をしておくことが重要である。
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