管制官の育児事情について
こんにちは、元航空管制官です。
先日、女性の方から管制官の育児事情について知りたいと質問を受けました。
私自身、子供がおりまして、子育ての大変さを日々実感しています。
政府も女性活躍社会を謳っていますが、日本は世界と比べたらまだまだ女性管理職割合は低く、育児に対する意識も十分と言えない状況であると思います。
女性は出産・育児などのライフイベントがあり、男性以上に大変であると感じております。(拙い文章で申し訳ありません・・)
管制官の組織は女性が活躍しやすいのか、子育て事情はどうなのか、その点を重点的に本noteではお伝えします。
※私は航空局を退職してから数年経過しておりますので、これからお伝えする情報は古い可能性があります。また、実際に私が知り得た内容をお伝えしますが、主観が入っている部分もあるかと思いますのでご了承ください。
女性の割合について
正確な数値をご提示するためにググりましたが出てこなかったので、ザックリとお伝えしますと、全体の3割強は女性と思って頂いて結構です。
ここ最近の採用試験では女性合格者が半分以上となっているようですので、ますます女性の割合が増えていくと思います。
大規模官署(羽田、成田、東京ACCなど)は、3分の1近くが女性です。一方の小規模官署(例えば石垣など)は女性が一人いるかいないかといったところもあります。でもこれから小規模官署も徐々に増えていくことでしょう。
女性管理職
こちらも徐々にですが、増えていっています。政府が率先して訴えていますので、国家公務員である女性管制官も今後ますます管理職に登用されていくことは間違いないです。
育児事情について
管制官は国家公務員です。国家公務員は民間企業以上に育児に関する制度は充実しておりますので、産休・育休は期間最大限に使うことができ、十分に取得することができます。
民間企業で散見されるような、人員が足りないから早期復帰してほしい、最悪の場合退職を促すなど、そんなことは管制官組織ではあり得ません。職員の権利です。
民間企業以上に優遇されております、産休・育休の種類や期間については、複雑ですのでここでは割愛させていただきます。
ママさん管制官が活躍
私は大規模官署しか経験してないので、中・小規模官署の実態は分かりませんが、大規模官署は夫婦管制官が多い印象でした。もちろん、旦那様が外部の方(管制官ではない)という人も何人かいました。
夫婦管制官のメリットと言えば、旦那様が早番の時に、奥様が遅番といった感じに、交代交代で子供の面倒を見れるといった点です。
デメリットと言えば、すれ違いの生活になってしまうというところでしょうか。でも、シフトスケジュール上、休みも結構被ることがあるようですので、あまり心配なさらず。
一方の旦那様が外部の方は、奥様がシフト勤務(正月休み、GWも関係なし)なので、旦那様の理解がかなり必要かと思います。
育児による転勤について
航空局女性職員ガイドブック(国土交通省発行)によりますと、「転勤は配慮すること"も"あります」と記載があります。
「も」とあるのは、国家公務員は全国異動が絶対ですので「が」とは言い切れないのが実情です。
しかし、私の見解ですが、前述の通り冷酷な民間企業とは異なり、育児で大変な時期に異動命令など冷たいことは十数年、航空管制官として勤務した中で見たことや聞いたことがありません。
その点、ご安心いただければと思います。
男性の育児休業について
政府は、すべての男性職員にも1ヶ月以上を目処に取得を、目標として掲げておりますので、ここ最近は99.9%近く取得されていると聞いております。(複数の現役管制官談)
【最後に】
他に、妊娠中に夜勤免除の業務軽減や、子育て中の看護休暇など、管制官は出産・育児に対して手厚いサポートがあります。
ママさん管制官はたくさん活躍しておりますので、安心して管制官を目指していただければ嬉しいです。
参考になりましたら、ぜひいいねを押していただけないでしょうか。よろしくお願いいたします。
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