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SHUREのBLXワイヤレスシステムの設定を見直す
無線のマイクなんて使うもんじゃない!
異動する前からスタジオに導入されていたワイヤレスマイクを見る度にこう罵倒してきた私。
PCのネットワーク構築案件をやっている時から「極力有線、致し方なく無線」というスタンスを崩さずにいました。
スタジオのマイクも昨年、会社に懇願して有線マイクを購入してからはピンマイク以外はほとんど無線マイクを使ってきませんでした。
しかしながら、会社のイベント収録で致し方なく無線マイクを使ってみたところ、謎のノイズが出たので調べてみたところ、設定に問題があったことが判明しましたので、今回は修正した内容を共有します。
線がないことって便利よね
私が運営するスタジオから配信するコンテンツは、自社グループの社長が発信するウェビナーや、パネルディスカッションなど、ビジネル系の内容がほとんどです。
![](https://assets.st-note.com/img/1719541860687-cKD7q0yvF1.jpg?width=800)
マイクを設置するパターンが多いです
この場合、椅子に座って定位置で登壇者が話すことが多いので、有線マイクを固定しておけば問題ありません。
しかしながら、人を会場に入れて話すイベントなどの場合、登壇者と観客との間に机を入れず、登壇者は座らずにステージを歩き回りながら話すこともあります。
こういう時は断然、無線の方が登壇者は動きやすいですし、ケーブルもないので見た目がスッキリします。
今回、無線マイクを久しぶりに使うことになったのはまさにそんな場所でイベントを行うためでした。
![](https://assets.st-note.com/img/1719542255767-TYps4xvwFZ.jpg?width=800)
とある場所にある会社の遊休施設です
今回の主役
このイベントで久しぶりに使ったスタジオにある無線マイクは、
SHUREの「BLX288/SM58」というワイヤレスシステムです。
受信機1台に対してマイクが2本接続できるタイプで、スタジオにはこれが2セットあるので、合計で4本のマイクを同時利用できる…ことになってます。
![](https://assets.st-note.com/img/1719542432070-FOw0LAMvh6.jpg?width=800)
過去にどんな設定にされたのかわからないまま、電源を入れると使えていたので何も考えずに使って収録。
収録が終わってから素材を編集しはじめてから音がところところ途切れてることに気づき、原因と改善策を考え始めました。
使用している周波数帯
改めて調べてみたところ、SHURE BLX288は「B帯」という周波数帯を使っているマイクでした。
B帯について、詳しくは私が参加しているコミュニティを運営されている、松井さんのこちらの記事を参照ください。
(この記事をもっと早く思い出していれば…)
こちらの記事内にも書かれているように、周波数帯がかぶると、いわゆる「混信」という状態が発生するようです。
SHUREからも設定方法の案内が
さらに調べてみたところ、SHUREのYouTubeチャンネルでBLXワイヤレスシステムの設定方法を解説する動画が公開されていました。
この動画の内容をざっくりまとめると
・混信しない最適なチャンネルを自動設定できる
・グループは同じグループに揃えましょう
・受信機を縦置きするな
といった案内がされてました。
最適なチャンネルとは?
SHUREからの解説動画で説明されていた「最適なチャンネル設定」。
機械の画面を見ると、アルファベットと数字が並んでいるのでこれが設定の値だということは直感的にわかっていたのですが、アルファベットと数字が送受信機で対になっていて、うちのスタジオの場合、4本のマイクが異なる設定になっていれば問題ないと思っていました。
ところが、これが大間違い。
先ほどお話ししたコミュニティのメンバーさんから紹介されたサイトに、SHURE BLXのグループチャンネルとそれぞれで使用する周波数の一覧表がありました。
![](https://assets.st-note.com/img/1719545302691-gDLNddnenI.jpg?width=800)
この一覧表から、例えば「A1」と「E1」というのは同じ806.125MHzなので、2本のマイクにA1とE1を設定すると混信してしまうというわけです。
現状確認
改めて、スタジオで使ってたBLX288のグループチャンネル設定を確認してみました。
![](https://assets.st-note.com/img/1719545842119-3GlGyme1w3.png?width=800)
画像だけだとわかりにくいので改めて書き出してみると、
MIC1:A1
MIC2:A4
MIC3:H3
MIC4:r4
という、グループチャンネル設定になってました。
つまり、MIC1とMIC2は同じグループAなんですが、MIC3とMIC4は異なるグループで、先ほどの一覧表と比較するとA4とH3が周波数が近く、混信していた可能性が高いです。
実際、MIC3の電源を入れるとブツブツ音が途切れるなぁという印象だったので、実は当初、マイクの故障を疑っていました。
見直して見たところ…
というわけで、グループをAに揃えて異なるチャンネルというように、
MIC3とMIC4のグループチャンネル設定を直してみました。
![](https://assets.st-note.com/img/1719546364254-66UnGRo1bz.png?width=800)
MIC1:A1
MIC2:A4
MIC3:A2
MIC4:A5
周波数一覧表と比較してもそこそこ離れているので、問題なさそう。
4本のマイクの電源を入れても、収録時に発生していた音の途切れは発生しなくなりました。
まとめ
というわけで、スタジオにある無線マイクSHURE BLX288/SM58の設定による不具合と見直しをすることで、これまで毛嫌いしていたワイヤレスマイクも時と場合によっては使ってもいいかなぁという気持ちになったと同時に、きちんと無線の情報を仕入れておく大切さを学びました。
これで怖くなったのが、スタジオで今回のマイク以上に使用頻度の高い、ワイヤレスピンマイク。
こちらも確かB帯を利用していた気がするので、後日設定をきちんと確認しようと思います。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
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