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テレ東YouTubeより、『ウォール街の重鎮が語る「経済予測を信じない投資」の極意』を見た感想

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なぜこのNoteを書いたか?

  • いい動画に出会ったから

  • 名言の嵐だったので、メモしておこうと思った

  • Youtubeの感想のNoteに需要があるのか気になる

動画の概要

テレビ東京の豊島晋作キャスターが約23兆円を運用するアメリカの投資会社オークツリー・キャピタル・マネジメントの共同創業者ハワード・マークス会長にインタビューしている動画です。17分程なのでぜひ見てください。

ウォーレン・バフェットの「好ましい情報」の2つの基準

豊島晋作キャスターの「なぜマクロ経済予測を重視しないのか」という質問に対して、ハワード・マークスは2016年に自身がウォーレン・バフェットから言われた言葉を引用してこう答えています。

重要な情報と知り得る情報という二つの基準を満たして初めて「情報は好ましい」と言える。

確かにマクロ経済予測は重要な情報だが、それは本来誰も知り得る情報ではないので 、それに基づいて投資の判断を下すことはないと言っているのです。
私にこの言葉が刺さった理由として、自分が「重要だが知り得ない情報を知ろうとすること」と、「知っているが重要ではない情報のさらなる収集」に時間を取られているということを意識させられたからです。
私はYouTube で経済や政治のニュースを見ることが好きなのですが、例えばアフリカ経済の今を知ることは、今私個人が行っているプロジェクトにとっては重要なことではありません。こうした行動は、新しい知識を得た気分になれるのでなんとなく生産的な行動に感じますが、重要でない情報をかき集めているという意味では SNS をぼんやり眺めているのと変わらないと言えます。これらの情報が、自分がやるべき事に対する判断を変化させることはないということです。 ただ、この動画を見てこのNoteを書いているように、何が自分の判断と行動に影響を与えるかは分からないというのもまた難しいところですね。

アインシュタインが言った(言ってない)言葉「狂気とは…」

なぜ日本銀行が2%とインフレ目標を達成できないのかという質問に対して、ハワードマークスはアインシュタインが言った言葉を引用しています。

狂気とは同じ事を何度も繰り返して異なる結果を期待することだ。

長年同じ目標を掲げ続けてうまくいっていないのだから、コントロールできないということを知るべきだと言ってるわけですね。
インフレ目標の適切性については置いておいて、この言葉に耳が痛い人もいるのではないでしょうか。 本質的には同じ行為を繰り返しているのに、何かが上手くいくことを期待しているという部分は結構多くの人にあると思います。私も大量に心当たりがあります。
あと、この言葉はアインシュタインの言葉として引用されることが多いらしく、この動画でもそうなっていますが、アインシュタインは全然言っていないそうです。

不幸は仲間を欲しがる。(Misery loves company.)

今年の金融引き締めによって、世界中の投資家が損をしたということについて、「不幸は仲間を欲しがる」という言葉を引用しています。 さらにマクロ予測と精神安定剤の違いについて、「それを使用する人が精神安定剤と気づいていないことだ」と言っています。 つまり、マクロ予測は精神安定剤と同じに過ぎず、個々の判断の正確性に影響を与えることはなく、全体の傾向や周囲の人間の行動に合わせて投資判断を行うことを間違っていると言っているわけですね。
「不幸は仲間を欲しがる」、怖くていい言葉ですね。 今の日本経済と同じく、自分で判断をせず周りに合わせて行動していると、みんなで少しづつ不幸になってゆき、 気づけば自分も腰くらいまで沈んでいるということになりかねません。
私の好きな聖書の言葉に「狭き門より入れ」という言葉がありますが、言っていることはほぼ同じですね。皆さんも是非一緒に誰もいないところに向かっていきましょう。

現実世界の振れ幅と心理の振れ幅

現在の市場が悲観的であるか楽観的であるかという質問に対して、 ハワードマークスは、現実世界の物事は「かなり良い」 と「そんなに良くない」の間で動くのに対し、市場の心理は「完璧だ」から「絶望的だ」へと変化するものであると述べています。現実世界で実際に起こることに対して、市場心理は「過度に悲観的」か「過度に楽観的」のどちらかになるということを言っているわけですね。
これは市場心理だけではなく大衆心理にも全く同じ事が言えるのではないでしょうか。例えば日本経済に関しても、最近は過度に悲観的になりすぎではないでしょうかね。 確かにリーダー層の高齢化など明らかな問題も数多くありますが、日本にはまだ多くの金融資源と文化的資源が残っています。 例えば野球において、7対2程度のスコアでいちいち絶望しているよりも、逆転を目指して作戦を立てていく方がよっぽど面白いでしょう。負けている時にはどっしり構えているよりも奇策が必要になるわけですから、 この「それほど良くない」日本社会でビハインドならではの変な作戦をどんどん実行していきたいですね。

感想

私は投資で生活していくつもりはないのですが、投資家など不確実性の世界で勝っている人の話は参考になりますね。
動画のインタビュアーの豊島晋作キャスターも最高ですね。もっと有名になるべき。この動画に限らず豊島さんが進行しているテレ東の動画はハズレなしですので、皆様も是非。 長くなりましたが以上です。読んでくださってありがとうございました。





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