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ゆうちょ銀行口座解約しました

幼いころから、かれこれ40年間利用してきたゆうちょ(旧郵便貯金)口座を解約しました。子供のころに親族からもらったお年玉とか、お祝いとかをコツコツ貯めていた思い出深い口座だったので、ずっと休眠口座として10年ほど保管していたけど、昨今のゆうちょの不正引き出し不祥事もあり、思い出として保管しておくには意味がない思い、思い切って(?)口座解約しました。

これを読まれている方も、今後アクティブに使用する予定がない遊休の口座があれば解約することをお勧めします。

遊休口座管理は面倒&リスク

ゆうちょ銀行のセキュリティは素人が見てもお粗末ですね。

ゆうちょ銀行が不正出金で狙われた3つの理由

この記事でも3つ目の理由が最もセキュリティとして致命的だと思いますね。

理由として考えられるのは、民営化に伴う業務拡大に焦ったという面です。民間金融機関と常に競争を求められ、電子決済で遅れをとるわけにはいかないという焦りが、単純な口座確認でOKとしていたのかもしれません(業務拡大への焦りという問題は、接続する電子マネー等の側が抱えている問題でもあります。例えば、昨年のセブンペイ問題は後発ゆえの焦りが出た案件といえます)。高齢者も多く、スマホのSMSやアプリを使った二段階認証は難しいからと、焦りがあるゆえに先送りの言い訳をしてしまったのかもしれません。

一般庶民からお金を預かる銀行業務においてセキュリティの不備はノックアウト・ファクタであり、いくら利便性が高くてもそんなリスクの高い銀行には誰も預けないですよね。。加えてゆうちょ銀行の場合には、他の銀行に比べて優位性があるのかというと、そうとも思えません。

もはや、ゆうちょ口座のメリットを感じない

私が子供のころには、郵便貯金の10年定額預金であれば、8%という今では夢のような金利が付いていました。こんなに高金利なのであれば、預けようと思いますよね。

加えて、当時は銀行も多く、銀行間のATM利用も今ほど便が良くなかったので、A銀行口座であればA銀行のATM(または窓口)を利用するというのが一般的でした、その中で、圧倒的なネットワーク基盤を持っていた郵便貯金は全国どこでも入出金ができるという大きな価値を提供していました。実際に私が大学に入った時代(1996年)には、地方から出てきた友人はほとんどが親からの仕送りは郵便貯金口座にしていました。私は就職後も全国勤務が前提の転勤族だったので、給与振込口座は郵便口座を指定していました。

今となっては、他行ATMを無料で使えたり、他行への振り込みも無料という利便性の高いサービスを売りとしているネット系銀行の台頭もあり、徐々にゆうちょ銀行の価値は相対的に下がってきていることは、みなさんも実感されていることでしょう。

そもそもゆうちょ銀行は銀行として機能しているのか?

そもそも銀行とは、借りたお金を企業などに貸し付けをすることで、社会的な価値を創出しているものなのですが、「ゆうちょ銀行がメインバンクです!」っていう企業には今まで出会ったことがない。

その理由は明確で、法人口座には正直向いていないからである。預入限度額が1,300万円ではかなり規模の小さな企業の運転資金程度にしか賄えない。それに加えて、社会保険料の口座振替もできないのである。

実際、ゆうちょ銀行の貸出金は資産全体の2.3%程度しかない(2020年3月時点)。中期計画も見ても、「地域経済の活性化を通じた日本経済発展への貢献」に向けて、「地域への資金の循環」とう文言が一番下に小さく出てくるだけなので、社会に価値を創造していくというビジョンは感じられない。


少々古い記事ですが、今でもほとんど状況は変わっていないと思います。

ゆうちょ銀行に銀行としての価値はない

現在のゆうちょ銀行のホームページを見てみると、こんなことが書かれています。

ゆうちょ銀行は、ソニー銀行および新生銀行を所属銀行とする銀行代理業者です。ゆうちょ銀行では、ソニー銀行の住宅ローンのお申し込みの媒介および新生銀行の住宅ローンのお申し込み・契約の媒介をしています。

なんと、銀行と言っているにも関わらず、融資業務はやっておらず、ローンは他行を紹介する媒介しかしていないんですね。これでは、日本最大の資産を有する銀行として価値を創造していないと言わざるを得ないですね。民営化してもう10年もたつのに価値を想像できずに、過去の既得権益だけでいつまで生き残れるのか、今後の展開が楽しみですね。

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