ふくらまくら 感想

最初に表題コント「ふくらまくら」のお話を。

見終えた時の最初の感想は「すごすぎる…。」だった。堂前透、すごすぎる…。語彙力を奪われた。
誰が書いたとか誰が演じてるとか抜きにしても、シンプルにストーリーがすっっっごく面白かった。

たゆたうアンノウン〜こぽぽ水中まで単独を見させてもらったけど、ふくらまくらの表題コントは毛色が違うなぁと思った。
感覚だけど、キャラクターやキャラクター同士の関係性よりも、ストーリーをメインにして作ったのかなぁという印象だった。それくらい重厚なストーリー。こぽぽは特に2人の名前やビジュアルからして関係性ありきのお話だったので余計思った。そして、私が見た他のどの単独の表題コントよりもファンタジー設定なはずなのに1番リアルな人間がそこにいた気がする。ストーリーが主でキャラクターが従だから、というよりは、ファンタジーな設定だからこそキャラクターはリアルじゃなきゃだめだったんだろうか。
他の単独の主人公たちは私が外から見守ってるイメージだったんだけど、宇壁さんには妙に感情移入してしまった…。
ストーリーがおもしろすぎる!!が第一印象だったはずなのに、いつのまにか宇壁さんという人間のこともすごく好きになってた気がする。これまでの単独表題コントの2人にはみんなに思ってきたことだけど、幸せになってほしいなぁと願わずにはいられない人だった。
演技も同じく、2人ともちょっと見たことない演技だなあと思った。特にうさちゃん。これまで見たどのキャラよりも普通の人。自分には特に取り柄がない、人から必要とされてないって思ってる普通の人。関西弁じゃないし、特に特徴的な話し方じゃないけど、上手かったなぁ。不思議。なんとなく単独の時のうさちゃんって多分セリフがしっかり固定されてるからちょっとセリフ感強い言い回しするなって印象だったんだけど、これはほんとに自然に上手だった。しかも普段の喋り方とも違うのに。Dがnoteで褒めてたのも納得だったなぁ。
なんとなく、2人っぽさを消した演技でもあるなぁとも思った。もうほんとにただの私の感覚だけど!だからこそあの物語の世界にどっぷり没入できた気がする。

物語としては、すごくファンタジー!
小説、とりわけファンタジーな物語を読むのが大好きな子供だった私は終始わくわくが止まらなかった☺️ 
夢がテーマだからふくらまくらを見て以来夢を見るのが少し楽しみになったなあ。たまに夢に出てくる、なんでこのメンツの中にいるの?っていう人って宇壁さんみたいに私の夢にひょいっと顔を出してくれた人だったりするのかな?と思えたり。ファンタジーなんだけど現実と辻褄が合ってる、みたいなの好きなんです。
これまでの単独でも他のコントとリンクすることはあったけど、まさかこんな形で最後に繋がるとは!もう、あまりにも美しい構成…。しかもバッドエンドをハッピーエンドにしてくれるなんて!最後の1話でこんなに綺麗に全部ひっくり返すことある!?堂前さんの頭の中見てみたいよ…。

ということで、このあたりが最初の感想。詳しい感想やらは後ほど。

ではここから各コントの感想へ。

【居酒屋へ】
まさかの【ふくらまくら】のエンディング後の世界がここに…!!!
宇壁さんうれしそうでかわいい、、。お店入る前にポテサラ2つ頼んでいいか確認するのかわいすぎか?
熱唱シーンww 君ら大親友になれるよwww 宇壁さんさっそくもう1人友達できたと思うw

【あくまで提案】
いいタイトルだなぁ。
「絶対ちゃうわよ」の後の平野さんの顔絶妙にキレててw 
オポッサムってわかったあとの沖田さんの「知ってた」感ムカつく〜〜〜笑
沖田さんは女版うさちゃんだね笑 こういうこと言いそう〜〜〜が詰まってるw ていうかむしろこんな会話たぶんゲム念とかで聞いたことあるw
まぁうさちゃんならもうちょっと言い返しそうとも思う笑 でもこの年齢で2人きりで動物園行ける友達はなかなか得難いと思うのでこの友情を大事にしてほしいね〜
バッドエンドすぎるので 宇壁さんに救出されてほんとによかった、、笑

◯幕間  出たもの全部言うゲーム
2人でゲームやらせたらなんでも楽しいに決まってる☺️☺️☺️
🐰「バッククロージャー!えへへへwwwトング!!うふふwww」のとこかわいすぎるし、
「……ニッパー!!」すきw
たまにマカロンになるマラカス🪇

【買う紳士】
電話してるシーン、うさちゃんのこういうナチュラルな演技好きだなー
一瞬知らんふりしての「はいっ?」のとぼけ方好きだ!
デートの約束でこんな格好のやつ待ってたら黙ってUターンするわwww
縫いつけチェック地ロールアップすきww
この服と交換してくれるんいい奴すぎるやろw これから友達と会うというのに、この捕まるギリギリみたいな格好してまで服交換してくれるの心の底からいい奴だ。
そして服って大事だねぇww Dがこんなダボっとした格好してんの初めて見たけどさすがなんでも似合うわ👏🏻
紳士さんデート成功しますように!!

◯幕間
ぷよぷよ農家の方
発想天才か???
最後の「うん 楽しいよ」
の演技が好きすぎるw
こういうインタビュー見たことあるもん!!

【憎悪】
これ、わりと最近見たんだけどかなり変わってて同じネタなのかわかんなかった。けどnote読んで納得。
最近見たのは痩せたいって言いながら休憩時間中に爆食いするおでぶさんになってたw
ラストって言ってたの延ばされるのってまぁまぁ嫌なのでちょっと🐰の方の気持ちわかってしまうんだよなw それなら最初から多めにカウントしといてくれってなる!ラストからの延長ってインストラクターあるあるなのかな??最初どっちが悪いというかおかしいのか一瞬わかんなかったからガラッと変えたんかなぁ。
「痩せたいぃぃぃ」(床バンバン)に口元笑っちゃってるD ww
うさちゃんのこういうヘナヘナした喋り方(演技)すごい好きだ。(無理つづの貴重品回収みたいな)
インストラクターさんブチギレエンドww

◯幕間  兎の好きな言葉ランキング
これ見れるの楽しみにしてた(^^)
ギャハギャハ笑う後輩Sありがたいwしょいくんの笑い方ほんまに好きww絶対つられるw
「道路を挟んで向かいです」なんかわかる〜〜
肉抜きってミニ四駆用語なのか!知らんかった!!
結構わかってないだけで漫画ネタとか多そうだ
「ドクロのマーク」好きすぎるwwなんでビジュアルじゃなく好きな言葉としてこれが入ってくるんw
「有名な肉の塊」センスw
「今日のお裾分けは炒飯ですよ」
夢があるねw
ピンチはチャンスみたいな普通の言葉見つけて笑ってんのDらしいな〜〜

【トラウマ旅】
発想がすごい!!!(語彙力皆無)
知らんフルーツ食べたあとにこんなに種子吐き出してるの見たら恐怖すぎるよなww しかも音的にまぁまぁでかいし多い、、笑

◯幕間  兎の好きな言葉ランキング 後編
家畜の安寧  とか  小足見てから小竜  とか、
ちょこちょこDは元ネタわかってるのあってさすが☺️
「人の庭荒らす暇あったらてめえの花を咲かせろや」なんか聞いたことるあると思ったらNANAだわ!!!うさちゃんNANA好きやなww お姉ちゃんが持ってたんやろか、、
「物産展に次ぐ物産展」
これ1番好きw センスを感じる
👓「PayPay大好きやから最近」
こういう補足好きだなぁ。
「あわや」が出てくるの好きだw もしや野球実況あるあるだったりする?スポーツ見るの好きだもんね!
「いや、あばよだせぇやろ」(CV👓)はうさちゃんの声で再生余裕だったw さすが相方、、!
3人の予想と上がりきったハードルを全て超えていく第1位w さすうさでした笑 

【うるさいばかしね】
若松もうさちゃんにしては珍しいキャラだよね。純度100%みたいな子珍しい。ほんとにただただ天使。そしてヨーコさんは推しを溺愛するオタクの権化w この2人が両思いなんいいよねw
ヨーコさんは普段のしごできお姉さんとのギャップがかわいい。そして美しい。
箱超える動作が
若松→ドタドタしてて愛しい
ヨーコさん→華麗で美しい
Dは見てる人には若松がイケメンに見えてる?とおっしゃってましたがそういうんじゃなくて!私はヨーコさんに感情移入してるから若松はもうかっこいいとかじゃなくて天使なのよ。ヨーコさんを幸せにしてあげてね、、。
「デートに誘いたい」ってセリフほんとかわいくて好き。好意を明け透けにして「誘いたい」まで言っちゃうくせに今は誘わないのずるいよね〜〜 若松がかわいいのは好意を隠さないとこだよね。むしろあざといまである。箱ドンのとこのセリフは普通にあざとい。ヨーコさんも自分のこと好きってわかってるからなのか、ヨーコさんの気持ちがどうとか関係なく伝えたいから伝えてるのか、、。
このコントは別のライブで何度か見たことはあったんだけど、この単独では若松が撃たれた後、ヨーコさんが振り返って叫ぶまでの間が…1番辛かった………無理無理無理( ; ; )ってなる… こんなん笑えんて…
前にも言ったけどツーショット撮りたいはちょっと無理矢理すぎん!?って思うんだけど「天国へ持って行きたいんです…」で全部許してしまう…大天使…
これまで見たこのコントはいつも悲しいところで終わってたので、今回は宇壁さんにほんとに救われた。
プロポーズまで見せてくれるとか大サービスすぎる…。宇壁さんに感謝してもしきれない。
ヨーコさん、若松の前だとクールビューティーで通してるけどお付き合いしたらちょっとずつ素を見せてくんだろうか。若松ならどんなヨーコさんもかわいいって思いそうだし言いそう。これからの2人を想像しても楽しいね!!

◯ 幕間  大好きっ子ゲーム
この4人だいすき笑
うさちゃんの自分の持ってる知識自慢してくる感じ、子供の解像度高いw
うまいこと罰ゲーム受けるべき(リアクションうるさめ)2人が受けててさすがですw
しっぺの跡!!うさちゃん3回しか受けてないのにあんなにくっきりつくの!?!?
皮膚薄いんかな…


表題コント
【ふくらまくら】
仰向けでお昼寝する宇壁さん。このはじまり方好き。
今野さん、仲良くなりたい相手へのファーストタッチが上に座る、なのほんと陽キャで人懐っこくてかわいい笑
趣味が「寝ること」って無趣味です と同義かと思いきや物語のプロローグだとは……
お酒飲まない理由の「集中力落ちちゃうんで」は夢への集中力ってことかな。呑んで寝たらそもそも夢見なさそうだし、見たとしても夢の中でもぐでんぐでんになっちゃうのかしら?
この時点では宇壁さんは夢の方が大事なんだね。夢の方がむしろ現実?
ラリー→サービスエース→リターンエースの言葉遊びたのしい🎾
宇壁「だから寝ることです、趣味は」
今野「寝ることねぇ…」
の言い方好き。
2人とも演技が良いなあ。
今野さんの夢の話で、「宇壁さんが助けてくれてすげぇほっとしたの覚えてます」って聞いた時の「そうですか」が心なしか嬉しそうで可愛らしい。普段はお礼も言われないどころかみんな覚えてすらないんだもんね。
「ゴム手袋、なんで知ってるんですか?」
というセリフのわくわく感!!!
「夢の中を歩いていたら」って宇壁さん普通に言うけど素敵ワードだね。わくわくが止まらない!
「嘘だと思ってくれても別にいいですよ」
「誰にも言わないでくださいね、面倒くさいんで」
にこれまでの人付き合いが見える気がして…。きっと子供の頃 夢の話を人に話してバカにされたり嫌な思いしたりしてきたんだろうなぁ…。
ゴム手袋のこともあったにしろ、すぐ信じてくれる今野さん好きだ。心根の素直ないい人だな。
夢の中で0時に待ち合わせ。ロマンがあるな。
[夢の中]
わかる、夢ってこんなんだよなぁ。このわけわかんない設定なのにあんまり疑問も持ってない感じ。「うまく走れないぃぃ」のとこほんと天才すぎwww 夢あるある第1位のやつww
[翌日  現実]
なにかにつけて恋愛脳な今野さん陽気キャでいいなぁw
夢の中で人助けしてる宇壁さん。
夢の中だけでもヒーローでいたいかぁ。
この宇壁さんの自嘲気味な話し方上手いなぁ…。覚えてなくても悪夢から助けてくれたら嬉しいけどな。
バクの話。さりげない会話に入ってんのすごいな、、!
この2人のちょっとずつ仲良くなっていく感じいいね。仲良くっていうか宇壁さんが心開いていく感じ。見てて楽しい。
[再び夢の中]
大人になってんのに学生時代の辛いこと追体験してんのも夢あるある!上手いねぇ。
へとへとになるまでひとしきり遊んだ2人!微笑ましい☺️
このときカヌレブームだったのねw
帰りたがらない今野さんに夢ビンタ!痛そう!!
何気にうさちゃんがDにビンタしてんの初めて見た、、!
「夢は集中力も使うし」って言ってるからやっぱり宇壁さんのお酒飲みたくない理由「集中力なくなる」は夢へのってことなのかな。
今野さんには夢に集中力使って現実を疎かにしちゃだめだって言ってるけど、宇壁さんは夢のために現実をセーブしちゃってるよね。
無意識に自分にとって大事なのは夢の方で、今野さんにとって大事なのは現実だとしてるのかな?
「やっぱ教えるべきじゃなかったかな…」の演技好き。
現実での飲みの誘い断っちゃう宇壁さん…。
[再々夢の中  人助けツアー]
ここほんっっっと好き!この展開良すぎる。
話しながら箱くるくるさせていくのもいいなぁ。動かし方も配置も覚えるの大変だっただろうなぁ、、、。今野さんも箱の動かし方知ってるのは夢の中だからかな!
・トラウマ旅
「ムシロ、ノミコンダホウガイイマデアル!」
のとこ好きw
・あくまで提案
これ夢だとしても悪夢すぎるので宇壁さんが助けてくれてよかったよ〜
その後のどっちのおばさんが悪いか論争すきw 宇壁さんがやたら頑固なのメタっぽくていいなぁw
・憎悪
「デブはメンタルが弱いんじゃなくてメンタルが弱いからデブなんです!」名言
・買う紳士
助けないパターン!
あの格好で満足気なのやっぱり心からいい奴…
「この世には実はデブって結構いるんですよ!」「上手く隠れてるんでわかりづらいんですけどね」って河童ぐらいの感じで言っててわらうw
・うるさいばかしね
1番の悲劇だから宇壁さんの頑張りどころ!
イヤフォン外しとく宇壁さんファインプレー!!命救ってくれるだけじゃなくてプロポーズもさせてくれるの!?
ここだけ音声入ってんのも大サービスだね( ; ; ) ご結婚おめでとう、、

これまで見てたコントの話を1個1個巡っていくってだけでもわくわくなのに、主人公たちを救っていくって!なんて素晴らしいストーリー構成。
コントって単独でいうと全部同じ2人がやってるんだけど、全員別人で別の物語で、パラレルワールドみたいなもの。それが最後一気に繋がるのほんとうにわくわくした。映画みたいって思ったけど、ある意味映画じゃこうはならないよね。全部2人が演じてるからこそ、別の世界の自分たちを救いに行くって形にも見えてそれも素敵だったなぁ。

[翌日  現実]
「夢の中みたいにみんなから必要とされればなあって……そう思います」の演技好き。
「僕は覚えてますし」
たゆたうアンノウンにも通じるけど、見えないからって存在しないわけではないし、覚えてなくてもなくなるわけじゃないんだよ、と宇壁さんに言いたい。でもそう思ってるのならこの言葉は救いだよね。
「必要としてる」「一緒にいて楽しい」
を言葉にして伝えてくれる人はすごく貴重だと思う。今野さん素敵な人だね…。
「僕には無理だ!」のとこからのうさちゃんの演技すごく好き。
現実ビンタ!!
構図が完璧に対になってるね。このためにわざわざ左手でビンタしたんか。
「現実を現実だと考えすぎるのも危険です」
「現実から 目覚めてください」
なんて格好いい終わり方………。

[エンディング後]
箱の上でお昼寝してる今野さん。
向きも含めて、オープニングでお昼寝してた宇壁さんと対になる構図いいね。
「デュフ…」ってちゃんと声に出して言う人初めて見たwww
勇気出して飲みに誘う宇壁さんいとしい!!!!!
宇壁さん大丈夫だよ!宇壁さんは宇壁さんの見てた「現実」から目覚めたよ。これからはちゃんと現実の自分自身も大事にできるね!


ここからは宇壁さん考察? 考察…と呼べるほどのものではないけど、考えだしたらやたらと長くなったのでここに置いておきます。

明晰夢といえばということで映画インセプションを思い出したんですが、宇壁さんの眼鏡はそれでいうところのトーテムだよね。現実か夢かを判断するその人固有のアイテム。
眼鏡をやめてコンタクトにするってそもそも「変わろうとしてる人」の代表みたいなありきたりな行為なんだけど、2人にとってうかべさんの眼鏡はトーテムで「現実」の証だから、それを取るっていうのは現実からの脱却でもあるってことだよね?これ上手いなぁ。現実ビンタが効いたんだね。それ見た今野さんが現実と夢を混同しちゃうってワンシーン入れんのもほんとに天才すぎる。
あと、現実からの脱却って言葉おもしろい。普通どっちかというと妄想からの脱却とか、逆になるよね。現実は受け入れなきゃいけないものだから脱却する必要ないもん。ほんと、逆転の発想!
夢の中では誰より自由でヒーローだけど、自分っていう人間を現実という型に閉じ込めすぎてる宇壁さんにとって必要なのは現実からの脱却だったんだね。
普通、宇壁さんみたいな能力を持ってたら夢に依存してしまうと思うんだ。だって夢の中では特別な存在になれるんだもん。でも宇壁さんはそれは夢の中だからだ、ってちゃんと自覚してる。夢に囚われないように、これは本物じゃない、本物の自分は誰からも必要とされない人間なんだから、って強く思い込むことで夢と現実を区別してきたんじゃないかな。そうやっていつのまにか自分で作った仮想の現実に閉じ込められてたんじゃないだろうか。
今野さんはそこから助け出してくれたんだね。宇壁さんが夢の中の今野さんを崖っぷちからひっぱりあげてくれたみたいに!
夢ビンタ←→現実ビンタ だけじゃなくてもしかしたらここも対にになってたのかな?考えすぎかな?
宇壁さんが眼鏡やめてコンタクトにしちゃったら今野さんにとってのトーテム(眼鏡)は意味を成さなくなってしまうので、たとえ宇壁さんといたとしても明晰夢は見られなくなちゃうのかなぁと思うと少し寂しい。2人で夢の中で遊んだり夢の中の誰かを助けたりはできなくなるのかな。でもこれからは現実の宇壁さんと飲みに行けるから、もう夢の中で会わなくてもいいのかなと思うとそれはそれで良いのか。
宇壁さんにとって今野さんと飲みに行くっていうのは、自分なんて誰からも必要とされてないっていう、宇壁さんにとっての「現実」を打ち破って今野さんとちゃんと友達になるって意味でもあるし、たとえ呑んだくれて夢が見られなかったとしてもいいやって思えるようになったってことなのかなとも思う。そう思ったらやっぱり宇壁さんはある意味で夢に依存してたのかなぁ。たとえ現実の自分が取るに足らなくても自分には夢の世界があるっていうのを心の拠り所にして生きてたのかもしれない。夢と現実とちゃんと区別はしてても、どこかで夢の方が大事だと思ってたんじゃないかな。
Xでも書いたんだけどアクセル・ハッケの「ちいさなちいさな王様」という本の中に夢の話が出てくるんですよね。仕事に出かけては帰って来るっていうおんなじ毎日に疲れた主人公はたまに夢を見るんだけど、ボートに乗ってる自分を見てる自分を見てる自分を見てる…(無限ループ)夢だったり、パイロットなのに空を飛べない夢だったり、夢とはいえ(あるいはせっかく夢の中なのに)、まぁ冴えない。でもそんな主人公に、ほんとうは夢の方が現実で、現実の方が夢なんじゃないのか?ってちいさな王様が言う。朝がくると眠りについてスーツを着て会社に行く夢を見てる。夜になると目覚めてボートこぎやパイロットになる現実を生きる。そう思えばいつのまにか夜の方が楽しくなってきて、昼間に起きてることなんてたいして重要ではなくなる。ただの夢なんだから。 …という考え方を王様は主人公にくれるんだけど、宇壁さんがやってたのはまさにそれなんじゃないかなぁと。
宇壁さんにとっての現実は夢みたいなもので、こちらが現実だとわかってはいても、ずっとどこか蔑ろにしてきたんじゃないかな。大事にしないことで諦められることもあるじゃない。大事にしてるほうが上手くいかないときや壊れてしまったとき辛いもんね。人間関係をはなから諦めてるような「信じてくれなくていい」がそれを物語ってた気がする。
今野さんが「現実から目覚めてください」って言ってるように、やっぱり宇壁さんは現実の中で目を閉じて眠ってたのかもなぁ。
中盤で今野さんのトーテムが宇壁さんの眼鏡だとしたら宇壁さんのトーテムは何なんだろう?ってふと思ったんだけど、子供の頃から明晰夢を見られたのだとしたら宇壁さんにはトーテムなんて必要ないのか、と気付いた。でも、現実の宇壁さんを目覚めさせて、ここが夢の中だと気付かせてくれたのなら宇壁さんにとってのトーテムは今野さんだったんだね。


考えてるうちに現実が夢で夢が現実で…と自分でも混乱して何を言ってるのかわからなくなってきたのでそろそろ終わりにします…笑

ふくらまくらに出会えて夜眠るのが少し楽しみになりました。とっても幸せなこと!
私が気持ちよく目覚めて なにか夢見てたっけなぁ?と思う朝は、宇壁さんが夢の中にやってきて悪夢をやっつけてくれた日なのかもしれないね!
私はたいてい見た夢を忘れちゃうのできっとそうだ!宇壁さんありがとう(^^)
これからは素敵な夢を見て、素敵な現実を生きてね!


長々と書きましたが、ふくらまくらに出会えたことに心から感謝です。あまりに良い出会いでした。願わくば、どうかこれからもこの素敵な物語に何度でも出会えるよう、いつかこの作品が円盤化されますように…。 


おわり!


#ロングコートダディ
#ふくらまくら




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