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上司の指示・顧客のニーズが手に取るようにわかるヒアリング

今回のテーマは「1回で相手のニーズを100%把握する『聞く力』」です。

1回で相手のニーズが掴めたら、提案力が格段にアップします。
何回も同じことを聞く必要がなくなり、作業効率が上がります。
「指示した内容と違うじゃないか!」と言われることもなくなります。

アウトプットの質が抜群に高まります。

今回はそれを実現する
1回で相手のニーズを100%把握する方法
をお伝えします。

ポイントは、広がり・深み・重みです。

書くことで思考を整理する

最近、メンタル業界では「ジャーナリング」という言葉がよく使われます。

「ジャーナリング」とは、いわば書く瞑想です。

とにかく頭に浮かんだことを徒然なるままに書き出します。
この「書く」という行為が、ものすごく頭を整理してくれます。

例えば、「革新的な提案をしてほしい」と依頼を受けたとします。
頭の中で考えているだけでは、ぼやけていて形になりません。
でも、
・そもそも革新的とは?
・どんな内容にすると喜ばれる?
・その内容のメリットとデメリットは?
など、紙に書き出し始めると、だんだん提案内容が明確になってきます。

ヒアリングは広がり・深み・重み


お客様へのヒアリングや、上司への確認でも、事前にヒアリング事項を書き出すのことが大事です。

ここまでは当たり前の話だと思いますが、
「どのようにヒアリング事項を書き出せば、1回で相手のニーズが把握できるか?」
ここが運命の分かれ道。
この項目の書き出し方によって、ヒアリングのクオリティが180度変わります。

事前にヒアリング事項を書き出すポイント。

それが冒頭でお伝えした「広がり・深み・重み」です。

事例があるとわかりやすいのでね。
仮に、あなたがカーディーラーの営業担当だとして、お客様に車の見積もりを出すとしましょう。

見積を出すには、色々ヒアリングする必要があります。

それを事前に設計します。
以下、広がり・深み・重みの3ステップで、ヒアリング事項を設計していきましょう。

①広がり

まずは広がり。
お客様へのヒアリング事項を徒然なるままに書き出します。
広がりですから、できるだけたくさん書いたほうがいいです。

目安として、まずノートに箇条書きを10個打ってみてください。

10個「・」を打つと、10個埋めたくなります。

車のお見積りを取るなら、
・いま乗っている車は何?
・いまの車のお困りごとは?
・今度は何人の乗りの車を希望?
・どんな車種が好み?
・予算感はいくら?
・購入のスケジュールは?
・決定者はご本人?奥様?
・他社にも見積り依頼を出している?
・支払い方法は?
・どんな装備をつけたい?

私は、車のことはまったく詳しくありませんが、「・」を10個打てば、10個くらいは出てきます。
もちろん、10個じゃなくても、15個でも20個でも構いませんが、もれなくヒアリング項目を書き出すことが重要です。
とにかく広げていきます。

②深み

そして深み。
お客様すら気づいていない深い質問を考えます。
「潜在ニーズを引き出す」といってもいいです。

例えば、
・お車は通勤用と言っていたけど、他に使い道はないのかな?
→もしかしたら通勤だけじゃなく、家族とのお出かけにも頻繁に使うかも?通勤以外にも使う意図も聞いてみよう!

・もしかしたら、車に求めるのは乗り心地だけではなく、ステイタスもあるかも?
→もしそうなら、もうワンランク上の車が提案できるかもしれない

・ご自身が喜ぶだけじゃなく、他の人にも喜んでもらえる車って、どんな車だろう?
→彼女に喜んでもらえる車なら、助手席の座り心地が良いほうがいいかもしれない。

このように、潜在ニーズを引き出していくような、深いヒアリング項目を考えます。これが深めるです。

③重み

最後が重み。
重みとは優先順位です。

①広がりで、お客様に聞かなければならないヒアリング事項を10個書き出しました。
②深みで、潜在ニーズを引き出す質問も3つ書き出してみました。

でもこれ、実際にヒアリングする時間の関係だったり、話の流れだったり、すべてお客様に聞けるとは限りません。

だから、どれから聞くか?
優先順位を決めておきます。
これが重みづけです。

いきなり深い質問から入ったら嫌がられるでしょう。
だから、まずは必須項目から3個聞いてみる。
それから深い質問を差し込んでみる。お客様がノッてきたら更に深い質問を入れてみる。
みたいな設計です。

ヒアリングはアグレッシブな行為

ここまで、相手のニーズを把握するための「広がり・深み・重み」について解説しました。

ほんの5分くらいの時間です。
事前にヒアリング項目を書き出します。

少し時間をとってから、お客様や上司にヒアリングするのと、いきなりヒアリングするのでは、ヒアリングのクオリティが全然違います。

いきなりヒアリングすると、
「あ、これも聞かなきゃ!あれも聞かなきゃ(汗)!うわぁ、漏れていた…」
となります。

多くの人は、ヒアリングと聞くと、受け身の行為と思っているかもしれませんが、実際はアグレッシブな行為です。
自分から積極的に情報を取りにいくアクションです。

事前に書き出す行為。
たった5分かもしれませんが、これが1年、5年と続けていくと、ものすごい差になって現れます。
ぜひ、事前にヒアリング事項を書き出してみてください。
いつもの何倍も自信を持ってヒアリングできると思います。

動画でも「聞く力」をアップしてまいりましょう!(^o^)/


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・株式会社モチベーション&コミュニケーション代表取締役:桐生 稔
・モチベーション&コミュニケーションスクール代表講師
・日本能力開発推進協会メンタル心理カウンセラー
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・日本声診断協会音声心理士

1978年生まれ、新潟県十日町市出身。もともと臆病な性格で、対人関係が非常に苦手。小さい頃は親戚の叔父さんと話せない程、極度の人見知りであがり症。体も弱く、アトピー性皮膚炎、扁桃腺炎症、副鼻腔等、先天性欠如等、多数の病気に悩まされる。
18歳の頃に新潟から東京に上京。東京で新卒入社した会社では営業成績がドベで入社3カ月で静岡県富士市に左遷させられることに。しかしそこから一念発起。コミュニケーションスキルをあげるべく心理学、大脳生理学を学び始め、1,200店舗中営業成績でNo1となる。その後、ボイストレーニングスクールに転職。話し方の基礎を徹底的にマスターし、8店舗だったボイストレーニングスクールを40店舗に拡大。一気に全国区の業界大手に引き上げる。そして2013年、強いビジネスマンをつくりたいという想いからモチベーション&コミュニケーションスクールを設立。現在では全国で伝わる話し方、あがり症改善、人前でのスピーチをトレーニングするビジネススクールを運営。全国40都道府県で年間2,000回のセミナーを開催し、受講者数は30,000人を越える。

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