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琵琶湖でオオワシを見て来た話。

毎年、琵琶湖にオオワシが越冬にやって来ます。
昨シーズンから行ってみたいと思っていたのですがタイミングが合わず、今シーズンになって初めて訪れる事ができました。その時のお話。

オオワシは国内で見る事ができる最大級の猛禽類(なんと翼を広げると240センチ!)で越冬の為に樺太以北やカムチャッカ半島から日本にやって来ます。冬の羅臼なんかでは流氷の上に佇む姿が見られるようです。
琵琶湖には毎年同じ個体が20年以上も来ているんです。
何で北海道で済むもんがわざわざ琵琶湖までくるんだ?て思いますよね。変わり者なんでしょうか。
ワタシが変わり者なんで同類は気になる訳です。

11月某日。
今年も渡来とのニュースを聞いて出掛けてみました。

居ましたわー!
凄い迫力。写真だからサイズ感が伝わらないかもしれませんけど。
小鳥もかわいいけどやっぱ大型の猛禽類も良いよなぁとテンション上がります。
私の周りには100万以上するレンズの砲列が並び、すれ違ったおばちゃんも「見れただけで嬉しいわぁ」って盛り上がってました。
凄い愛され具合です。
2時間ぐらい粘ったのですが、飛ぶ姿は見れませんでした。

1月某日。
飛ぶとこ見てないしこのままでは終われないと再チャレンジです。


細かい枝被りは酷いんですけど、今回は琵琶湖に近い方に居ました。
湖畔に座って1時間ぐらいだったでしょうか。その時はやってきました。

飛んだ!遠すぎるのでクソ写真ですけど…
とまってる時よりも飛んだ時の迫力が凄いんですよね。
なんせ翼を広げると240センチですから、チェホンマンの脳天にアンディフグの踵落としが決まった瞬間ぐらいあるわけです。もちろん知らんけど。
これだけでも結構満足度は高かったんですけど、この日はサービス満点でした。

何と頭の上を通過して湖上へ飛んだんです!
これにはホンマに感動しました。
時には1日中、枯れ木にとまって動かない日もあるらしいんですよね。
それが湖で魚を狩るとこまで見れてもう感激です。
何回来ても飛ぶ姿が見れないて言う人もいるらしいので最高の思い出になりました。

朝にねぐらから出たら常にカメラマンに狙われて、その行動の様子は毎日観察されネットにアップされています。
そして常に我々オタクを凛々しい顔立ちで上から見ている訳です。
最早、有名芸能人か総理大臣ですよ。

人間て何でこんなにも動物に癒されるのか考えさせられました。

自然はホンマに過酷です。
自分で餌がとれなくなったら死ぬしかありません。
ほんの僅かの間違いで怪我してしまったら治してくれる仲間もいない、餌を運んでくれる仲間もいない。
そうなれば死んで土に還るか、捕食者の栄養源になるか。
そんな純粋で無駄のない「生」に惹かれるのかなあと思ったりもします。
人間は生きる事をややこしくし過ぎていないかなと。

3月3日。
近年では最も遅い北帰行の日となりました。
一瞬、某国への長旅を躊躇ったのかな?とか思って近くを飛んでくれた時の表情を眺めてみます。

水面の獲物のみを睨みつける眼差しに、人の業など知らぬわと怒られた気がしました。

今秋も無事に帰ってきてね。

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