モーションアクター達の関係(私の考える)

先日、大作の収録がいったん終わました。
感慨深いです。(更新が2日間空いてしまった事の言い訳終了ww)

RPGの撮影って、キャラクター達と同じように参加してるアクター達の絆がも深まりますね、当然ですけど。

尊敬する先輩から「人間、同じ苦労を共にしなければ、なかなか仲間とは迎えてもらえない」と教えてもらったことがありました。

この仕事してると本当にその通りだと実感します。
私も多少人見知りする方なので、その現場で初めましてのアクターさんだと急には打ち解けられません。
しかし、作品を成立させる為にお互い意見を出し合い協力しあい、難題を共に乗り越えて行きます。
その中で少しずつ人となりを共有し、どんな環境、経験、バックグラウンド、考え方など、コミュニケーションを深めて行きます。
撮影が終わる頃には、私はたいがい皆さんの事が大好きになってますww


キャラクター達の冒険を追体験しながら、アクター達も同じように担当するキャラを愛し、そのキャラが輝くように考え演じ冒険をしていきます。
出るところ、引くところをバランスをとりながら。
正直めっちゃくちゃ楽しいし、やりがいのある仕事だと個人的には思っています。



さて、アクターさん達は選ばれてその場に立っているわけですから、最初にしっかりキャラクターのイメージさえ共有できれば、ベースのお芝居はその方にお任せしてくれます。

自分も基本的に余計なことはしません。急がず答えが出るのを見守ります。
ですがアイデアが煮詰まってきたり、明らかに困っていて、進行に滞りが出てるな〜と感じたときは、差し出がましいと思いつつもご提案することはあります。
なんだかんだで業界長くなってきてしまいましたので色々と蓄積があり^^;

でも、そこも先にコミュニケーションがとれている状態でないと、不快な思いをさせてしまうかもしれませんので、だいぶおっかなびっくり探り探りです。(小心者ww)

意見を取り入れてくださり、「おかげで上手く行きました!!ありがとうございます!」なんて言われた日には、コロッていっちゃいますね。顔のほころびが隠しきれてないと思います。
ね? 好きになっちゃうでしょう??ww


逆にコーディネーターで入らせてもらうときには、こちらがしっかりとリードしなけらばならないので、はっきり伝えようと心がけております。(たまにアクター「さん」になってしまってるのは、そっちの目が働いてしまってるからですm(_ _)m)


今回はアクターとして起用してくださだってたので、コーディネーターでサポートしてくださった人が別にいました。
自分より先輩であり、名のある作品のアクション監督などもされてる方なのに、
「やりやすいようにやってくれていいからね〜!」
と、ありがたい事ことに私の提案もことごとく受け入れてくださります。
器の大きな方だな〜と感じ、毎回感謝しながらお力を貸していただきました。
自分も見習おうと強く思いました。


もちろん、アクターだけでなく、モーションデザイナーさん、3Dアニメーターさん、ディレクターさん、スタジオさんなど、多くの部署の方々が協力しあって、一つの目標に向かって行きます。ずっとRPGを楽しませてもらってるみたいに感じてます。


そうやって冒険を終えたその後。
作品によって、全員同じアクター、スタッフが再び集まるということはまず考えられないのですが、それぞれとはまた次の現場で顔を合わせることもあります。

今回初めましてだった方々も、次の現場で会ったときにはもう苦楽を共にした経験がある戦友。 
スタートダッシュが違います、お互い最初から「今回もいい仕事してやろうぜ👍!!」って目をしてます✨✨

もちろん今回も、以前からの戦友もいました。 
そうするとそこで密な相談ができるので、程度の低い疑問などは事前につぶしておき、それを製作陣にプレゼンする事ができます。
これが起こると、余計な時間をかけずにスムーズに撮影が進んでいきます。
ディレクターは出てきたものに対して修正をかければ良いだけなので、細かいところまでいちいち説明する手間が省け、楽だと思われまます。

そうやってアクター達も、「特殊スキル」の他に「コンビネーション技」も習得していくのですww
実際のゲームでも、信頼度とかのパラメーターが一定を超えると発動する技とかありますよね^^


最後に一つ自慢を。
子供の頃から大好きだったドラゴンクエストに関われたとき、堀井雄二さんにアクターを代表してサインを描いていただきました。 私の宝物の一つです。

そのとき堀井さんが書いてくださった、


『人生はロールプレイング』


満喫させていただいてます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?