コーディネーターの必要性について

今日はコーディネーターの必要性について書かせていただきたいと思います。

なぜアクションコーディネーターやモーションコーディネーターが必要なのでしょうか?
正直、自分も全くと言って良いほど必要性を感じていませんでした。

なぜなら20代前半でモーションキャプチャーの撮影に関わり始めて以来、自分は現場にはほぼ常に単身で乗り込むことが多く、助けはなく自分の力だけでなんとかするもの。という状態が普通だったからです。(もちろん最初は上手くいかず凹みまくっていましたがww)

ただ、徐々に実力をつけて信頼をいただけるようになり、自分にもキャステイングを依頼されることが増えてきました。そうして後輩や、まだそれほど経験のない同業の方々に手伝ってもらうという状況が生まれてから、ようやく必要性が分かってきました。

これも色々とご意見あるとは思いますが、自分の考えとしては次の4つにまとめてみました。

・翻訳機能
・指導者
・新たな表現の模索
・安全管理の責任者

まず、翻訳機能として。そして潤滑剤としての役割について。
優秀なコーディネータを現場に付ける事は、特にクライアント側にとって大きなメリットがあります。
なぜなら、ディレクター側とアクター側は、お互いにとっても気を使い合い、遠慮しあっているからですww

当然ですが人間、自分の専門分野以外の事は詳しくわかりません。
モーション撮影のディレターの方は、アニメーターやモーションデザイナー出身の方々が多く見受けられます。経験がないと、当然アクターの側の苦労はわかりません。

そうすると
「こんなことは可能なのか?」
「こんなことをお願いして良いものだろうか?」
「こんなことを言うと気分を害されるのではないだろうか?」

そういった遠慮が入ってきて、アクターに対してうまくオーダを伝えることが出来なくなる、そんな話をよく伺います。実際にアクター側にも繊細な方はいますからね^^;
きっと過去にそういういことが起きた経験がおありなんだとお察しします。


一方アクター側も、ゲームの都合や使用に関して知識がなく、
「言ってることがわからない」
「こんなこと言ったら失礼では? 次の仕事来なくなるかもしれない」
「言ってる意味はわかるけどその解決方法が思い付かない…」

等々、日々頭を悩ませているのです。

そんなときに!!✨✨

アクターの経験もしてきた優秀なコーディネーターが間に入るとその辺りをうまく理解し、潤滑油として大活躍してくれます!

クライアントが撮ろうとしてる絵がその後どのように使用されるのか? その過程にどんな作業があり、どうしてあげれば質とコスパの良いデータを提供できるのか?
その行間を組み取り、「ディレクターさんはこういうことを言ってるんだよ」と無理のない表現や伝え方で、役者に伝達します。

役者側に対しても、彼らが言いにくいことをワンクッション挟むことで気兼ねなく相談することができ、感情とデータ間のバランスの取れた演技に調整していくことが出来ます。


そして、取ったデータを確認するときにもコーディネーターの判断基準は大きく参考になります。
普段は脳内で「絵」を想像してるクリエイターの皆さんにとって、「実際に人間が動くとこうなるんだ、、、」が見えたとき、譲れるものと譲れないものが発生してくると思います。
そうなったときに人がやって不自然ではないか?その上で表現したいものに少しでも近づけるためには?? 色々と経験からくるアイデアを提供してくれます。

こういったことが、コーディネーターに取ってまず一番大事な仕事だと考えております。
長くなりそうなので続きは明日にしますww

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