10

一つ二つと数える間に

消えてしまえばいいのにな

私の中の辛く冷たい記憶達

まるで泡沫の泡のように

ふわりと消してしまいたい

三つ四つと数える間に

無くなってくれればいいのにな

私の中の暗く重たい感情

まるでシャボンの玉のように

ふわりと浮かびぱっと消えればいいのにな

五つ六つと数える間に

過ぎ去ってしまえばいいのにな

どこかの誰かの何気ない一言に

考えすぎてしまうこの夜が

まるであの光のように

瞬きが終わらぬうちに

過ぎ去ってくれればいいのにな

七つ八つと数える間に

消えてしまえばいいのにな

こんな弱い私なんて

まるであの枯葉のように

誰にも知られず消えていきたい

九つ十と数える間に

一から十と数える間に

私はこんなにも負の感情を生みだしてて

これを誰にも知られぬように

笑顔で誤魔化して生きている

たった10秒が私にとって苦渋を飲むようであり

苦しいのだ

十と数え終わる頃に

全部終わればいいのにな