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辛いことを乗り越えて見える、小さな希望の光。

突然ですが、今日は、私がマザーハウスに入ってからこれまで、とても辛かったこと、本当に苦戦していたことを正直に書いていこうと思います。

このnoteを読んだ読者の方々が「自分もやればできるんだ。」と少しでも思ってもらえるように。

辛く苦戦したこと、それは、MD開発チームとデザイナーアシスタントという両方の道を歩んでいる中で直面した色々な出来事です。


マトリゴールに来てからも大変なことや苦戦することは多いですが、絵理子さんやモルシェドさん、サンプルチームのみんなと新しいモノを生み出しながら、作ったり学んだりするのが、めっちゃくちゃ楽しい!!正直、マザーハウスに入って、今が一番楽しいなぁ。。。と思うことばかりです。

ただ、これまでの道のりは長く、バングラデシュ、マトリゴールに来れたのは簡単ではありませんでした。


マトリゴールの出張が決まるまで、私はMD開発チームの一人として、仕事をしてきました。絵理子さんのデザイナーアシスタントの仕事もやりながら、半分以上は、MDや開発に関わってきていました。

MD開発チームの視点は、今まで私が考えてきたこととは全く違う、ある意味本当に新しい考え方だったので、自分の中にMDの考え方を噛み砕いて理解して落とし込むまでに、本当に時間がかかりました。

やっぱり自分が納得しなければ本気になれないので、自分の考えと真逆だったとしても、理解しようと、なぜそれをしなければならないのか、頭が痛くなるほど考えました。
私が理解しないまま突っ走ってしまい、チームメンバーに言葉で伝えられなければ相互理解にも繋がらないので、一緒に仕事する仲間にとっても失礼だとも思ったからです。

MDの話をすると、売上の数字や論理的思考力が必要とされます。感覚的な美しさやデザインは二の次で、そもそも売れなければ意味がない、と判断されることもあります。
最初は、その考え方についていけずに、「このカラーを採用するには過去に売上でどのくらい取れていたのかデータを調べてみた?それをまず見てから考えなければ、判断はできないよ。」「このカラーについては、過去に売上が取れた実績がないから、簡単に判断はできないです。どういった方へ届いているのかも、データを集めてもっと吟味してください。」など、数字ベースで話をされた時に、私にとっては数字は二の次だったので、「いや確かに数字も大事だけど、でも・・・・!」と心の中で思いながら、嫌々苦手なデータ出しを、一人パソコンに向かって何時間もかけてやっていたこともありました。

何度データを出しても、「ここが足りない」「ここをもっと深堀しないと見えてこない」などどんどん追加で出さなければいけない数字が出てきて、データ出しも不得意なうえに論理的思考で話をすることも苦手な私は、「ああ、もう嫌だ。。。辛い。」と、どんどんMD開発チームにいることが辛くなっていきました。

そしてついに、ある日、本当に私は何を目指せばいいんだろうかわからなくなり、デザインも大事だし、でもMDも考えなければいけない、もう何をどうすればいいのかぐちゃぐちゃになり、自分の中の水槽の水があふれ出てしまい、絵理子さんに到頭助けを求めてしまいました。

「MDとデザインの間で何をどう取ればいいのか、わからなくなってしまいました。私はこう思うのですが理解してもらえなくて、MDチームのみんなはこう言っているから、彼らの意見にどう答えればいいのか?何を大事に答えを出せばいいのか?どうバランスを取ればいいか?わからないんです。」
話しながら、不安や不満がこみ上げてきて、どんどん涙が止まらなくなってきて、泣きながら絵理子さんに話しました。

そして絵理子さんが私にアドバイスをくれました。

「自分の中で整理して、二軸のバランスを見つけ、それを長さんの言葉で、みんなにちゃんと説明してごらん。ちゃんと、伝えなければいけないから。」
と。

私はなぜか、MD開発チームには弱音を吐けなくて、自分でもあまりわかっていなかったのですが、多分、仕事だからチームの一員としてしっかりやらないといけない、と辛いことがあっても自分の中で消化しようとしていたのかもしれません。
でもそれは、本当にチームのみんなにとってベストな行動なのか?自分とチームの意見の二軸のバランス、そしてみんなにとっての最適解を見つけるために、自分にできることは何なのだろうか?と、絵理子さんの言葉を聞いて、考え直しました。

そして、少しずつ答えを導き出すための、点と点を出していきました。


デザインはアートではないから、作る先に使う人がいて、その人たちが満足して使うことができなければ意味がない。そして、デザインの先には作り手がいて、その人たちが作る意味がなければいけない。そして、組織(会社)を支えていくためには、組織(会社)にとって、働くみんなにとって、このプロダクトをしっかりお客様へ届けなければいけない。

過去のデータを出して、その数字から推測し仮説を立てることは、プロダクトを誰へ届けるのか、または売上を上げるためなのか、それらを考える上での1つの判断材料になる。
MDは、誰に、何を、どのタイミングで、お客様へ届けるのか?それを考える上で最も大事な要素だと気づいたのです。

私は、そういった、作ることに対しての「意味」が、ものづくりやデザインには必要なのだ、と自分の中に答えを出しました。

今までの私は、見た目上の美しさばかり追求して、本当に大事な部分を深く考えられていなかったのだと、そう感じました。これは綺麗ごとを並べているのではなく、本当にMD開発チームに入ったからこそ学んだ一面です。


今もなおデザインとMDの間で、最適解を出すことに苦戦していますが、どうにかベストな答えを導き出そうと思っています。


きっと、同じように、何か大きな壁にぶつかり、なかなか前に進めないと悩んでいる方もいるかもしれません。私もまだまだ未熟で、知らないことばかりで、本当に前に進んでいるのか、わからない時もあります。

でも、ある時結果になっていることがわかる時がきっと来ると思うんです。

だから、自分を信じて、挑戦し、失敗し、学び、それを繰り返して、少しずつ道を歩んでいけばいいと思っています。

この言葉が、少しでも読者のみなさまに勇気と希望を与えられますように。


これからも、前を向いて、転んでも立ち上がり、みなさまと一緒に歩いていけたらと思います!

追記。今日も生産現場で、プロダクトの問題を1つ、解決できそうです。


読んでいただいてありがとうございました!マザーハウスをもっといろいろな角度から楽しんでいただける毎日の出来事を、生産地やお店からお届けしていきます!