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[出張ダイアリー]バッグサンプルの向こう側に未来を見る

出張も後半に入り、サンプル開発も追い込みです!

今回はある日のサンプルルームでの出来事を。


サンプルチームには、モルシェドを筆頭に、現在8名が在籍しています。

※サンプルルームとは
新しい商品を生み出すため、サンプル開発を行うセクション。
いつも日本からの遠隔のリクエストにもので答えるプロフェッショナルたちです。

2023 Thanks Event (モルシェド)
右:モルシェド
昨年のサンクスイベント。なんと9回目の来日だったそう

モルシェドはご存じの方も多いと思いますが、デザイナー山口から依頼された新しいアイデアを形にする、一番最初のサンプルを担当しています。

その他にもリーダーとして、サンプルルームのメンバーへの指導や、量産後に生産チームから上がってくる課題へのフィードバックも行なう、まさにマトリゴールの職人たちの師匠のような存在です。

量産時に起きたシワについて改善方法を議論中…
量産時に起きたシワについて改善方法を議論中…

実際にサンプルを作るメンバーはモルシェド以外にも4名。他に、縫製やコバ塗り専門のメンバーが3名います。

工場全体でも男性比率が高いマトリゴール。サンプルルームのメンバーも長らく男性メンバーのみでしたが、2年程前からアイリーンという女性メンバーが加わりました。

担当は縫製。
パターンを引いたり革を切ったりするサンプルマスターと比べて、どうしても縫製は作業量は少なくなります。出張中もサンプルルームの様子を見ていると、彼女に「待ち」の時間があることが気がかりでした。

ただ、サンプルへのフィードバッグもサンプルマスターと議論することが多いので、なかなか接点を持てずにいました…。

そこで、生地の縫製トライアルを彼女に直接依頼することに!

「モルシェドさん、アイリーンさんの手が空いているからこれをお願いしたいのだけど…」

すると、モルシェドがこちらの部屋に彼女を呼んで依頼を伝えてくれました。(モルシェドの部屋はサンプルルームの隣にあるのですが、アイリーンが入ってきたのは初めて…ちょっと感動!)

その後、縫製の様子を見ながら少しのベンガル語でやりとりをして、無事縫製トライアルが完成しました。

生地に合わせた糸をセッティングして、いざ縫製!
生地に合わせた糸をセッティングして、いざ縫製!

それ以降は、だいぶ打ち解けて私のストールをバングラデシュの女性と同じように巻いてくれたり、彼女の好きなダンスの話をしてくれたり。
(色々話してくれたのですが、ベンガル語は絶賛勉強中の私…すこーしの単語しか分からず…ごめんなさい!)

テーブルリーダーなど役職についているのは男性だけ。国や宗教などの背景や、バッグ作りには力が必要なことなど、様々な理由があるのだと思いますが、はやく女性のテーブルリーダーが生まれるといいなぁと思わずにはいられません。

マトリゴール朝礼の様子
奥にいるのが色彩豊かなショールの女性たち。朝礼の様子。
朝礼の時も以前より少し前に座るようになった気がします。

さて、サンプル開発ですが、やはり現地にいることでひとつひとつのサンプルの精度が上がります。

普段はバングラデシュから日本へサンプルを送り、遠隔で修正ポイントを伝えているので、直接話せたら早いのに〜と思うことも多々あります。現地に来てサンプルルームにいることで、作る工程や芯材の貼り方などを一緒に見て考えられたり、角度なども直接伝えられたり…。

今回は構造が複雑なものから、未来に向けたトライアルまで…
まいにち奮闘!中です。

お客様にお披露目できる日まで"Keep Walking"です。

マトリゴール ハンドル越しに見たサンプルルーム
ハンドル越しのサンプルルーム。



おまけ:ストールを巻いてくれているところを少しだけ公開(笑)
オレンジのショールがアイリーン。


読んでいただいてありがとうございました!マザーハウスをもっといろいろな角度から楽しんでいただける毎日の出来事を、生産地やお店からお届けしていきます!