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格闘漫画の表現についての話

同人活動をしているモッチです。
自身が女子ボクシング漫画を描いているのですが、この記事では過去の格闘漫画を思い出しその表現について書いていきます。

格闘漫画といえば「あしたのジョー」があります。

この漫画、原作は梶原一騎先生です。梶原一騎先生の漫画はスケールがデカいのと、男性愛、SM、女性嫌悪という今ではヤバめな作家さんです。

「空手バカ一代」シリーズは梶原さんの暴力と性的趣向を楽しめる作品で好きです。

ただ格闘漫画としての表現力は発展途上な感じがあります。

「あしたのジョー」は、ちばてつや先生の丁寧な描写がいいです!重要な場面ではシーンのカット数が増えたり、あと引と寄りの使い方が上手いです。

続いて川原正敏先生の「修羅の門」!

格闘技の教本の連続写真のように滑らかな格闘シーンはおそらくこの作品が初めてじゃないでしょうか?

実際に試合を見ているような臨場感のある作品です。絵は薄い印象ですが、構図が上手いです!

Amazonでも人気は高いのはなんか嬉しい。
何より陸奥圓明流という架空の古武術を主人公が使うのですが、技の中に自身が限界になった時にのみ使える四門という技がカッコいい!

「刃牙」シリーズも好きです。よく「タフ」と比べられる作品ですが、個人的にはやはり刃牙シリーズに軍配が上がります。主人公の周りのキャラクターが濃くて“強い"に対する哲学を各々で持っており、格闘技は対戦相手の相性で結果が変わるという定義を持ち込んだ作品でもあると思います。

「ホーリーランド」は、いじめられっ子が強くなるストーリーをリアルで尚且つ当時の低迷した日本の空気感も感じるなんか映画でいうと「自殺サークル」や「バトルロイヤル」を思い出す血の匂いがする青春を描いています。

漫画としての表現力は微妙ですが、作者の声をモノローグで盛り込みそれが当たった作品という印象です。

たなか亜希夫の「軍鶏」

たなか先生は、「子連れ狼」の原作者小池一夫先生が作った劇画村塾出身です。

この塾には、原哲夫先生や板垣啓介先生もいたようです。

「軍鶏」は、映画的演出を意図的に用いられていています。モンタージュ効果を多用しているところが特徴的で、とても動的で見やすい構図も素晴らしいです。

実力はあるのですが、休刊して復帰してからは絵に立体感が損なわれ魅力が減少しました。

そしてなんか腑に落ちないラスト…

これらのことを思い出しつつ自身の格闘漫画にもよい影響を与えればと思います。

興味がある方は、私の漫画も読んでみてね!↓
https://www.dlsite.com/home/fsr/=/keyword_work_name/%22女子ボクシング%22+SRI0000029836/order/title_d/from/work.titles


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