出かけると心配になる家のカギ
初めての集団と習慣
僕は人生で初めて入った集団は小学校だった。
僕の家の隣にはおじいちゃんの家があり面倒を見てもらっていたので園のつく場所には行ったことがない。
他の子達に増して新鮮さを感じていた僕だったが、ある場所へ通うという習慣がなかったので準備というものが苦手だった。最初のうちは恐る恐る次の日の準備をしていたので問題なかったが。その時は毎日毎日これから先6年も9年も12年も続けることになるなんて思ってもいなかった。それに子供にとっては次の日の準備なんかより兄と畑で棒を振り回している方が楽しい。学校に慣れた頃には帰ってはすぐに外で遊んだ。
そんな僕はある時筆箱に消しゴムを入れ忘れ友達に借りた。
次の日は忘れずもってくるなんてのは無理で、また借りた。
何日か連続で僕は消しゴムを忘れ、借りていた友達が目の前で先生に言いつけた。
いやすまん。消しゴムだって使えば減るので、借りたというより、少しもらっていいたわけだ。僕が悪い。
とにかく先生に注意された。知らない大人になにかを指図されるのは子供にとっては怖いし、へこむ。そのことに恐れを抱いた僕は気付いた。
「前の日に次の日の準備をしてからねればいい!!!」
我ながら天才的なひらめきだった。
大人になってから考えると些細なことでも子供にとってはとても重要で大きなことだったりする。いつしかランドセルの中に次の日の時間割を入れないと落ち着いて寝ることができなくなっていた。
遠足の前の準備ともなれば心配性とも言える性格を発揮していた。
荷物確認は二回どころか、三回、四回と行なっていた。
そんな僕をみて母は言った。
『昨日ちゃんと確認したんでしょ?じゃあ大丈夫。チェックした自分を信じるんだよ。自分に信じてもらえないお前は自信をなくしてちゃんと物事をこなせなくなるよ。』
それ以来僕はにかを確認する時は流れで何となく行うのではなく、ちゃんとした意志とを持って行動するようになっていった。
信じること
何かに取り組む時、自分が精一杯その物事について取り組んだなら自分を信じ結果を待つ。“自分の努力を信じて待っていたら成功した”この経験の積み重ねが自分を信じること、【自信】へとつながる。
そして失敗とうまく付き合うことも大事だと気付いた。
失敗は時に恐ろしく、恥ずかしく、誰にも言いたくないし知られたくないと感じる。ただ、経験は確かに残る。これは大きなアドバンテージになりうると考えている。失敗という事実に身を浸し、何がまずかったのか、何が評価できるかを深く考える。
あとは美味しいものでも食べてそのことだけ考えて幸せを感じればいい。
たとえ失敗しても行動することを恐れてはならないと思っている。
自分の未来に投資する
もう1つ
これは高校受験の時の話
中学生の時、好きなことはたくさんあったが将来については特に関心はなく毎日が楽しく過ぎればいいくらいに思っていた。要はただのガキだった。
そんな僕は進路も自分が行ける高校の中で楽に行ける高校に行こうとしていた。
だがある時、親戚に「楽するんだぁ」みたいな事を言われた。嫌味か本音か聞き間違えかはわからないがその時楽をしようとしている自分に気がついて何かとても嫌になったのを覚えている。
本気をあえてセーブし、できる事をやらずにいるのは何かとても心残りで、心の奥に何かが一生のこるんじゃないかと感じた。
そんな謎の不安と将来つるむ友達についても考えるようになり、受験の2、3ヶ月前に志望校を変えた。
公立高校一本で併願なしの僕が志望校の偏差値を10もあげれば担任は驚いてあわてふためいた。ただ僕がやる気になっている事を伝えると先生は信じてくれた。
このことについて親は『大丈夫、きっと受かるよ。そしてその決断と経験は自信に繋がるよ。』と。
この時からか僕は事あるごとに、謎に難しい方を選ぶようになった気がする。
これは人生における投資という認識で、何かを行う時に変に怖気づいたりしなくて済むし少し難しい道を歩んだ方が後々楽だったりするだろうという考えだ。
それらの選択が正し買ったと実感できるのはしばらく先になる。
ある時は死ぬほど苦手な数学があるにも関わらず理系を選んでみては自分を追い詰め、必死に勉強したり。
ある時は18で初めての自動車の免許を取る時に一般受験(俗に言う一発と呼ばれる免許の取得方法で、免許を取ったことがある人間でもほとんど受からない難関試験。試験官は巡査部長以上の元警察官。めちゃ厳しい。)でとった。
免許に関してはその後の人生において苦しい時は心の支えや自分自身を肯定する材料になり、何かをこなす上で立派な心の燃料となった。
それ以降も習得することでその後の人生や仕事が楽になるだろうと思うものは、ここぞとばかりにどんどん手を出している。
自分にとって大切なこと
必要以上に自分を疑わずに信じること
自分にとっての投資になることには積極的に飛び込むこと
以上2つ、現時点で僕が誰かに伝えられる大切だと思うことでした。
ありがとうございます。
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