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写真と日記

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日記や思い出を写真とともに。文章を楽しみたいあなたに。
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#小説

もし両親が同級生だったらわたしはきっと

わたしは、両親のどちらと性格が似ているか? と聞かれるとちょっと考えて父親似かな?とも思うけど どちらにも似ていない気もする。 もし、わたしの両親がクラスメイトだったら。 わたしはたぶん父とも母と友達になることはない。 性格が全く合わないのだ。 わたしの母は、難しい。 元銀行員で完璧主義で、アマノジャクで心配性で 他人と自分の境界線が曖昧だ。 繊細で不器用な姉は、母と昔から衝突が絶えなかった。 性格が似ている二人は仲直りが苦手で 姉が小学校5年生で反抗期に突入してから

わたしの能力、ラキラキの実

わたしは、昔からとにかく根性がない。 スポ根というものが皆無なので、 人生で根性を試される瞬間、わたしはだいたい スタコラ逃げて生きてきた。 3歳から10年間続けた公文では、 やり直しのプリントが花丸をもらえるまで帰れないので 疲れたらまだ終わってないプリントをカバンにこっそり隠して 家に帰り、押し入れに隠して証拠を隠蔽していた。 年末の大掃除でその大量のプリントは母に見つかり そのまま教室まで引きずられて廊下で正座する羽目になったわたしは、1年間かけて不正解の借金を返

本を読めなくなった話

子どものころ、わたしは本の虫だった。 本に関する初めての記憶は幼稚園のとき。 3歳のとき、母親に連れられて行った公文の教室だった。 線をひっぱたり、文字を書いたりアルファベットを音読する 教室の中でいちばん夢中になったのは待合室の絵本だった。 それから、幼稚園にたまにやってくる絵本バスで 絵本を抱えられるだけ借りて母に読み聞かせをねだった。 小学生になって、小学校の図書館と町の図書館に はじめて自分の図書カードができたとき、 世界中の本が自分のものになったような気がし

わたしのアイデンティティーについて考えてみる

たくさんの人のnoteを読むようになって 1か月が経った。 わたしが、これからも記事を読みたいなと 興味がわく人にはある共通点がある。 それは その人が何者か、透けて見えるような文章があること。 出身とか、職業とか年収とかそういうのじゃなくて 朝の珈琲が好きな理由とか、 人生で悲しかった日のこととか 変わったところにあるほくろを気に入っているとか。 自分のアイデンティティーを考えるとき、 わたしにはこどものころから、よくする想像があって 人に説明をするのは初めてなのだ