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お前らは英雄にはなれない

全国の「英雄症候群」スプラトゥーンプレイヤーの皆さんこんにちは
もそししです。

今日は凡庸で特に取り柄のない皆さんの勘違いをなんとかして解くべく記事を書き進めています。

皆さんが罹患している病について

"英雄症候群(えいゆうしょうこうぐん)とは、英雄願望や自己顕示欲の強い、偏った思想を持つ人間にありがちな精神状態を指す。" (wikipediaより引用)

早い話が自分のことを英雄と勘違いしている一般人の事を指す言葉です。
罹患と表しましたが「病気」だとか「精神疾患」であるかは不明で、筆者自身もそれほど病的な状態だとは思いません。

が、しかし

スプラトゥーンでの英雄症候群って?

スプラトゥーンプレイヤーが「英雄症候群」という単語を使ってる場面を見かけますが、その意味合いは微妙に違うことが多く明確な定義はされていないので

この記事では「上位プレイヤーの真似をして空回りするプレイヤー」を「英雄症候群」と定めます。

ではなぜ"空回り"するのか?
それを紐解くために、試合で必要な能力を分析します。

色々な能力


みんな大好きレーダーチャート

これはスプラトゥーンの試合中に活きる色々な能力を適当にグラフ化したものです。(このグラフに特に意味はありません)
それぞれについて解説したあとに何故"空回り"が起きるのか考えていきましょう。

知識

.52ガロンの最大ダメージは52.0、ステージのどこからどこにジャンプすれば届く、ガチヤグラの延長戦は勝ってるチームがヤグラを奪い返せば終わる(他にも条件はありますが)などなどスプラトゥーンに関する知識の分野です。
その応用が出来るかは次の「知恵」項目に当てはまります。

知恵

.52ガロン相手なら1発あたっても少しだけダメージを回復できれば2発目を耐えられる
実はジャンプすれば届く場所を知っているから相手を迎え撃つポジションに素早く移動できる。
ガチヤグラ延長線でヤグラを狙っている相手が居るものの無理に倒そうとせずにヤグラだけ奪ってしまえば勝てる。
などなど、知識を実際の試合で活かせるかどうかが「知恵」の分野にあたります。

判断(正確さ)

相手に狙われている中でエリアを塗り続けたほうがいいのか?逃げたほうがいいのか?倒しに行ったほうがいいのか?前述の「知恵」の分野と後述する「情報収集」の分野を併せて考えた結果最適な選択をとる能力です。

判断(早さ)

いくら判断が正確でも試合中、相手は待ってくれません。
エリアを塗り続けたほうがいいのか考えてる間に倒されてしまった。
などの事が起きないように早く判断する能力がこれにあたります。

情報収集

味方と相手の今生きてるプレイヤーの人数は?位置は?残りカウントは?
などの現在試合で必要な情報を収集する力がこれです。
画面を見たり、マップを開いたり、音を聞いたり試合中に発生する情報を集めなければいくら「知恵」に長けていても良い判断を下す事はできません。

操作精度

いわゆる、エイムやキャラコンと呼ばれるものを司る分野です。
倒したい相手に狙いを定める、キャラクターを自分の思い通りに動かす。
最適な判断ができても、ものよっては操作精度が高くなければ実現できません。

経験

知恵と似た分野ではありますが、"相手はこのあたりに潜伏している事が多い"、"裏取りをしている相手が居てこのままだと味方全員やられそう"など実際の経験に基づいて”予測”や”推測”をする能力がこれです。
「読み」や「勘」などと表現するとわかりやすいでしょうか?

我々は英雄にはなれない

長々と書きましたが我々が英雄になれないのは単に上記の能力が上位のプレイヤーに比べて不足しているからです。
具体例を上げて説明していきます。

パターンA

上位プレイヤーが使うリッター4Kに憧れて同じブキ、同じギアで試合に挑んだAさん
上位プレイヤーの動画を繰り返し見て準備万端でしたが結果は負け。
キルはたくさん取ったしデスもあまりしなかった。
では何故負けたのでしょうか?

これは全部仮定の話、と前置きをしますがAさんの場合は「判断(早さ)」が著しく不足していました。
上位のプレイヤーと同じ場所から同じように相手を倒せてはいましたが上位プレイヤーと比べるとポジションに行く判断が遅く相手を倒せても、その前に味方が倒されてしまう状態
当の本人は相手を倒せてるのに試合に負けたことに納得ができずモヤモヤだけが残りました。

パターンB

強いシャープマーカーの動画を見て使ってみたBさん
最前線で相手をなぎ倒すイカニンジャギアを付けたシャープマーカーを真似してみたものの成績は奮わず試合にも勝てません。
何故負けたのでしょうか?

これも仮定ですがBさんは「情報収集」と「操作精度」が不足していました。
相手の位置を掴めないまま最前線に飛び込みましたが相手の潜伏に倒され、撃ち合えたとしても仕掛けた相手とは相打ちに終わる始末

「勝てる試合は勝てるんだけど」と思いながらどこか腑に落ちないBさん

ここまでを読んで

ここまでを読んで「じゃあ足りない能力を伸ばせばいいのでは?」と考えた英雄症候群の皆さん

それは大きな罠です。

伸ばそうとしても

例えば上記のAさんが「判断(早さ)」を伸ばそうと努力したとして素直にそこだけが伸びるでしょうか?
早くしようとした結果正確性が落ちるかもしれません、操作精度が悪くなるかもしれません。
Bさんも同様に「情報収集」をしようと視野を広く取る意識を持った結果、判断が遅くなったり集中力を欠いて操作精度に影響が出るかもしれません。
そして人間の能力は平等ではないので伸びるも保証ありません。

相手も強くなる

能力を伸ばして行ったとしてもぶつかる壁があります
「知識」や「知恵」の分野は知っていけば能力はどこかで頭打ちになりますし、上位プレイヤーと差が少なくなりやすいかもしれません。

しかし「操作精度」は相手と近距離で撃ち合う場合は相手との力比べになります。
少し劣っているだけで倒した倒されたどちらかに傾いてしまい試合を左右しますし
「判断(正確性)」で戦ってきたプレイヤーが「操作精度」と「判断(早さ)」に特化した"ゴリ押し"プレイヤーに蹂躙されるということも珍しくありません。
能力を伸ばして階段を上がっていけるプレイヤーは一握りだという事です。

賛否両論あったあの戦法

ヤグラに乗り続けたり、ホコを割ってとりあえず前に運んだりを繰り返す戦法をみなさんはご存知でしょうか?

話題になるたびに賛否両論を巻き起こすあの戦法ですが、必要な能力という観点から見ると

  • 「知識」「知恵」→ 動画で細かく解説されている

  • 「判断(正確さ)」→ 試行回数を稼げるので重要度を少なく出来る

  • 「判断(早さ)」 → 方針が決まっていて即断即決できる

  • 「情報収集」 → 収集しなければいけない情報を少なく出来る

  • 「操作精度」 → 同じことを繰り返すことで精度を高めやすい

  • 「経験」 → 同じことを繰り返すので経験を次に活かしやすい

と、アレンジをせずに真似をしたほうが物にし易い事がわかります。

英雄になれない我々のために

ここまで散々な書き方をしましたが
伸び悩むプレイヤーや上手くいかないプレイヤーはそこで強くなるのを諦めるべきなんでしょうか?

それはまったく違います。

カスタマイズ

アレンジせずに真似したほうが物にし易い例も紹介しましたが
上位プレイヤーをそのまま真似しても上手くいかない原因の一つにそのカスタマイズがあります。
彼らは大抵の相手に「操作精度」で勝てることや「判断」が早く危ない場面から逃げ切る為にダメージを抑えたり移動速度を増して出来るだけ戦果を上げるギアを採用している事が多いです。
それをそのまま真似しても戦果を上げ続けられなければ付ける意味はありません。

もう一度書きますが上位プレイヤーのギアを真似しても英雄症候群の我々にはなんの意味も成しません。

上の動画はギアを決める上での考え方としてとても良いのでもし気になる方は視聴してみてください。
この記事では以下の2点のギアをおすすめします。

復活時間短縮

前線近くで戦うブキを使う方に是非付けてもらいたいギアパワーです

相手を倒せずにやられた場合発動するこのギアパワーですが、上位のプレイヤーで採用している人は比較的少ないです。
これは上にも同じようなことを書きましたが、相手を倒せずに倒される場面が少ないからです。

英雄症候群の皆さんからは価値を低く見積もられがちなこのギアパワーですが

前線付近で相手と戦うブキ攻めずに居ると相手の長射程ブキに押し込まれ、かと行って攻め込むとリスクが付きまといます。
上位プレイヤーの真似をしてみたはいいけど、あれだけガツガツと攻め込めないから少し後ろ寄りに戦おうと考えると本末転倒で何も戦果を挙げられなくなります。
例えるならすごくお洒落だけど不味いレストラン、見た目カッコいいけど性能が最悪な家電を想像してください。
多少不格好でも、泥臭くても果敢に攻め込んでいくなら採用してみてはいかがでしょうか?

スペシャル減少量ダウン

これは前線近くで戦うブキもですがすこし射程が長くリスクが抑えられるブキにも採用する価値のあるギアパワーです。

すでにサブギアパワー1個程度は付けてる方も多いかもしれませんが、なぜ増やしたほうがいいのか?
それは悪い流れを断ち切るためです。
上位プレイヤーは危ない場面になる前に相手と距離を置いたり、スーパージャンプで帰る事ができもし倒されたとしても正確な判断で復帰から打開の動きにつなげていきます。
それを我々が同じギアパワーのまま真似するとどうなるか?

逃げ切れず倒されてしまい、復帰後もスペシャルを溜めようとした隙を相手につかれ、そのままリスキル状態にもっていかれます。
上位のプレイヤーであってもひっくり返せない戦況は多くあり、彼らはそうならないように判断を行いますが、それができない我々が形だけを真似したところで覆せない状況になって負けていくだけです。

それを少しでも軽減するために、倒されてもスペシャルを使うまでの時間や隙を減らすために有効なギアパワーが「スペシャル減少量ダウン」です。


どうにもならないこともある

いくらギアパワーで一般人向けにカスタマイズをしたとしても
そもそもの性能が"相手を倒し続ける"や"倒されると戦況が一気に悪くなる"方向のブキもあります。(長くなると思いますのでいつかこれで1つ記事を書きます)
自分自身の適性や伸びやすい能力を探っていく上で"このブキは向いてない"と判断するのは決して悪いことではないと私は考えています。

最後に

何が良くて何が悪いのか、何が強くて何が弱いのかと自分自身で考えることは難しいですし、真似から入るということは決して悪いわけではありません。
何を真似したほうが良くて何を真似するのは良くないのか?
それを考えることの切っ掛けにこの記事がなれれば幸いです。


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