研究訪問10週目

10週目です。街はクリスマスに向けて装飾に余念がありません。日本では商業施設と一部の住宅に電飾が施されているだけかと思うのですが、さすがに本場なので道々には電飾がぶら下がっています。イタリアは電気代が高いため街灯なども少なめで暗い道も多かったのですが、電飾のおかげで明るくなって助かっています。街の中心部の広場にはどこから持ってきたのか、大きなクリスマスツリーが鎮座しています。

さて、ずっと「イタリアの鉄道はそんなに遅れない」という話を書いてきたのですが、時間帯によっては結構遅れることが分かりました。先日は研究室からの帰路で電車が途中駅から動かなくなってしまい降りる羽目になりました。適当なバスに乗り換えましたが、今度は乗っているバスが他のバスと衝突して止まってしまいました。幸いけが人などは出なかったようですが、盛大に正面ガラスが割れたバスを移動させるまで他のバスも来られないので、結局3駅ほど歩くことになりました。日頃から車の車間距離の小ささが気になっていたのですが、まさか自分が巻き込まれるとは思いませんでした。

イタリアではワクチンの3回目接種が進んでおり、3回目接種によってワクチン接種証明であるグリーンパスがスーパーグリーンパスに進化するようです。これまで2回目接種が完了した人のグリーンパスは12ヶ月間有効でしたが、スーパーグリーンパス導入にともなって旧来のものは有効期限が9ヶ月に引き下げられました。グリーンパスはQRコードを専用のアプリで読み込んで確認を行うので、有効期限をこのように自在に変更できるのが便利そうです。国鉄では今週から全車両でのグリーンパスの携帯が義務づけられました。下等の車両では検札がないので義務化とはいえ形式的なものなのだろう、と考えていましたが、適当なホームに係員がたむろして乗車客の乗車券とグリーンパスを確認するようになりました。私は乗車前にホームでオンライン乗車券を購入しているのですが、この時は乗車券がないということで追い返されてしまいました。

このような乗車券の確認は稀なので、実際のところ公共交通機関は無賃乗車が可能です。そのため特に短い区間は切符を買わなくてもいいや、と思う人もいます。ある友人もこの考えだったのですが、ある日検札に引っかかって40ユーロの罰金を払う羽目になりました。ただこのとき半年ぶり検札に当たった、ということだったので普段からこの頻度の検札しかないのであれば乗車券を買わずに罰金を払った方が得な気もします。

イタリアでも電動キックボードは人気のようです。石畳の多いイタリアでは走行しにくいのではないか、とも思います。重体事故を含む事故が増えているためイタリア政府も対策に乗り出しており、大使館からも注意喚起がありました。走行時には、よく作業者が着ている光を反射する目立つ服を着る必要があり、研究室の学生が摘発されて30ユーロほどの罰金を払うことになったそうです。


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