研究訪問2週目

渡航して2週間たちました。段々新しいネタも減ってきます。

グリーンパス

何度か書いているようにイタリアにはグリーンパス、ワクチン接種証明または陰性証明、があります。陰性証明は薬局での抗原検査で得られるためか、薬局の前には毎朝行列ができています(未確認)。飲食店の店内での飲食する際には提示を求められ、高級の長距離鉄道に乗ると検札の際に確認されます。また、博物館や美術館、観光向けの教会などの入場にも必要です。グリーンパスにはQRコードがあり、スマートフォンのアプリで有効性の確認ができます。PDFが配布されたので、私はは一部を切り抜いたスクリーンショットを見せているのですが、紙に印刷して携帯している人もおり、今後どこでも必要になってくると紙の方が強いかもしれません。

今週からは全土で労働者はオフィスでのグリーンパス提示が義務化され、その代わりにこれまであったオフィスの人数制限が解除になりました。この決定に伴い、所属研究室は来週からは基本的にはオフラインが基本となるようです。今週末はこの政策に反対するデモが一部の港湾都市や大都市で開かれ、駐伊日本大使館からは過激化する可能性があるとの注意勧告が出ていました。全労働者にグリーンパスが必須となると、薬局の陰性証明発行が追いつかないのではないか、という懸念もあるようです。

住居

ずっとairbnbとホテルで暮らしていたのですが、ようやく部屋を借りることができました。少し交通の便は犠牲になったのですが、1K家具付き水道光熱費通信費込みで月390ユーロと安価(東京での固定費の半額程度)で、スーパーも近いのでよいところだと思います。特にイタリアは電気を輸入しており値段が高いそうなので、気にせずに使えるのは外国人には助かります。同じ研究室の人も住んでいるため心強いです。洗濯機は共用ですが、温水で洗えて乾燥機もついています。部屋は5階にあるのにエレベーターもなく、階段の段も歪んでいるのでスーツケースを運ぶのに難儀しました。


研究室

研究室の規模も女性が一人のところも、日本での所属研究室と同じ状態です。イタリアも生命系化学系には女性が多く、情報系には少ないようです。

毎週全体ミーティングと、PIと直属のポスドクとの個別ミーティングがあります。日本での所属研究室は定期的な個別ミーティングがないので、毎週進捗をまとめてスライドにするのにまだ慣れません。PIはあまり個別の技術は分かっていなさそうですが、たまに鋭いコメントをくれます。ポスドクは当然個別の技術を理解しているので、PIと私の齟齬をうまく埋めてくれて助かります。

最近日本の博士学生は待遇が悪い、という話があってそのおかげで様々なプログラムができています。イタリアでは博士学生は給与はもらえるものの、学振DCの半分くらいのようです。彼らが生活に困っている様子はあまりないので、東京でも家具付きの安価な学生向け寮などが増えると、学生も楽になるのかもしれません。実際、私も同じくらいの給与で都内で暮らしていた時期があるのですが、今の部屋と同様家賃が安く、先輩から家具がもらえたので特に困ることなく暮らせました。博士をとってもその後が特に恵まれているわけではなさそうなのも日本と同じで、盛り上がりました。

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