訪問研究S 0週目

7月8日から「若手研究者海外挑戦プログラム 」によってイタリアに派遣されています。以前の訪問はオミクロン株の爆発によって途中で帰国することになったのですが、この度プログラムの目的である「90日以上の訪問研究」を実現するために再び舞い戻ってきました。本渡航に際して尽力くださった皆様に再度お礼申し上げます。なお、プログラムの詳細などについては第1期の記事をご覧ください。

前回の渡航から半年強、ヨーロッパの変化は凄まじく、あれだけ大騒ぎして整備したワクチン接種・陰性証明も、入境時のPCR検査やマスク着用も不要となりました。折角デジタル庁の接種証明アプリを導入したのに一度も使うことはなさそうです。

今回はヘルシンキ経由でイタリアに来たのですが、シェンゲン協定域内向けエリアに入った途端、アジア系の人くらいしかマスクをしていなくて驚きました。制限もなくなり、帰国時のことを考えなければ普段通りに渡航できる、と言いたいところで、実際前回よりも日本からの一般の観光渡航者も大幅増えたように感じられます。ただ、ヨーロッパへの航空便はロシアのウクライナ侵略に伴ってロシア領空を通らないため、移動時間が従来より5時間ほど増えて結構堪え、短期間に何度も渡航するのは厳しそうです。

イタリアは公共交通機関でのマスク着用が義務づけられていたり、各所に消毒液が置かれていたり、と前回訪問時の安定期と似た状況です。訪問先の研究所のしおりにも、研究所内ではマスクを着用することが強く推奨されています。前回はどこでも行われていたワクチン接種証明・検査の陰性証明提示は不要となりましたが、依然として薬局などではPCR・抗原検査を行っていてイタリア人も並んでいるので、職業によっては陰性証明などが必要なのかもしれません。

何度も訪れているはずのミラノ中央駅に、以前は気づかなかったデパ地下のようなフードコートができていました。市場を自称しており魚介や肉などの食材も買えるのですが、主にはその場で菓子から料理まで様々な食べ物を買って食べるフードコートで、ミラノ中央駅を利用する際にはお薦めできそうです。ここでイタリアではじめてマリトッツォを見かけたので食べてみました。イタリアの食は地域性が強く、Wikipediaに日本語版とイタリア語版にしかマリトッツォの項目がないことからも基本的にはローマ地方の郷土料理で他ではあまり食べられていない菓子なのだろうとは思うのですが、店頭のケースを一つ占有していて、フードコート内でも食べている人がそこそこいるようでした。大阪駅に東京人向けにもんじゃ焼き屋があるようなものなのか、それとも流行に敏感なイタリア人は朝食にマリトッツォを食べるのかは分かりませんが、今後も真摯に調査を続けていく予定です。


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