エッセイ:他人に期待しないのは冷たい

「私が他人に対して怒らないのは他人に対して期待をしないから」
という発言を時折目にすることがある。他人に過度な期待をしてそれを裏切られるショックから怒りが沸く、というメカニズムをメタって最初から裏切られる前提で代替案を用意していればショックを感じることもないということだ。

ただ、「期待しない」というのは冷たいし独善的な感じがして好きじゃないと感じる。

まず、過度な期待をしない、という意味では概ね間違いは無いと思う。しかし、過度な期待をしてしまうのはその相手のことを理解できていない自分に問題があると思う。人に依って得手不得手があり自分にとって当然こなせる課題であってもこなせない人は当然沢山居る。期待しないのは簡単だが相手の能力を推し量って相応の期待をもって臨むことがより良い選択肢だと考える。

更に言えば、本当に大事なのは裏切られたとしても相手の事情を汲んで対話をする許容の気持ちなのではないだろうか。

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