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3日目。台南「康樂街牛肉湯」。最愛の牛肉湯。(18回目の台湾旅2023/06)

台南といえば牛肉湯。美味しいお店はあちこちにあるけれど、わたしのお気に入りは「康樂街牛肉湯」。喧騒からひとつ離れた、のんびりした雰囲気漂うエリアにある小さなお店で、早朝から中休みを挟んで夜遅くまで営業していますが、牛肉湯はなんといっても朝ご飯がおすすめです。

朝早くから通勤通学の地元客がさっと食べて出ていくようなお店です。

市場から仕入れたばかりの、体温すら残るような新鮮な生の牛赤身肉を小さな包丁で薄切りにして、化学調味料不使用の優しく滋味深い味わいのスープの熱でさっと火を通した牛肉湯を食べると、目が覚めて活力が湧いてきます。

肉をつけて食べる醬油膏のタレと千切り生姜はありますが、まずは何もつけずに台湾牛肉そのものの旨みを噛みしめて味わうのが最高です。
飾らない、シンプル極まる見た目ながら、ひとつの料理として完成しています。


ここの牛肉燥飯(滷肉飯の牛肉版)もまたさりげなく主張しすぎない美味しさで大好きです。

めずらしい牛肉燥飯。ぺらっとした油揚げのようなものが汁の味を吸っていてまたうまい。

コロナで渡航できない間に、なんとミシュランのビブグルマンに選ばれたり、そんなのに選ばれたらあれこれ大変だから店を他の人に譲って引退する!といったようなことを老闆娘が言い出して騒ぎになったりした報道を見てとてもびっくりしたのですが(のちに撤回)、ひとまず落ち着いたのか変わらぬ雰囲気に安心しました。
開店から今年で30年だそうで、後継問題はなかなか大変なようですが、これからも変わらずにいてほしいです。

味のある看板。早番と遅番でスタッフが入れ替わります。
わたしは早番にしか行ったことがありません。

※2024年4月。老闆の健康上の問題で康樂街牛肉湯は閉店しました(その後老闆はお亡くなりになったそうです)。現在老闆娘がお店の技術を受け継いでくれる方を何人か育成中のようです。またいつかこの店の味に再会できる日をわたしは待っています。


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