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1日目。台北「劉山東牛肉麵」。行列店でブランチ。(19回目の台湾旅2023/09)

なんだかんだで台北駅到着時点ですでに10時を過ぎ、何か食べなきゃと駅の目の前にある今回の宿泊先に荷物を預け、近所をぶらぶら。
平日の午前中で、通勤通学の波も引いてあたりは静か。
朝食時間もだいたい終わり、どうしようかとGoogleマップにマークしているリストを眺めながらふらふら徘徊した末に行き当たったのがここ。

平日朝から並んでます。

「劉山東牛肉麵(liú shān dōng niú ròu miàn)」、1951年創業の老舗の牛肉麺店。
バイクしか通れないような細い路地にあり(そしてバイクはけっこう通る)、中途半端な時間にも関わらず10数人待ちの行列。
ちょっと怯んだけどこれ以上迷うとブランチにもならねえぞ……と意を決して行列の後ろへ。

台湾の風景で、コンクリートを侵食する緑が好きで、行列しながら眺めていました。

幸いひとり客だったこともあり、10分ちょっとで店内へ。

回転は早いです(翻桌率高fān zhuō lǜ gāoと言うのだと老師に教わった)。
看板商品の牛肉麺は清燉(qīngdùn)と紅燒(hóngshāo)の2種類。
ちょっと説明が難しいのですが、清燉はクリアなスープ、紅燒はちょっと辛味のある醤油煮込みのようなスープとでも表現すればよいでしょうか。
今回わたしは紅燒牛肉麵を頼みました。

紅燒牛肉麵

麺は見た目うどんぽいですが、わりと噛みごたえがあって結構好みなタイプ。
そしてスープは濃い醤油色に染まっていますが、とてもすっきりしていて雑味のない味わい。
真正直な感じがいいです。
牛肉はほろほろ柔らかくて臭みもなく、旨みしっかりながら主張し過ぎずで、総じてひとつの碗としての一体感があります。
紅燒は一般的な牛肉麺店では辛い場合も多いですが、ここのは辛味はほとんど感じませんでした。
途中、高菜漬けのような酸菜、豆鼓を加えて味変します。

酸菜。
ピリッと辛い豆鼓。

味変アイテムで豆鼓は結構珍しいです。
お店のおすすめの食べ方によると「豆鼓をひと粒三口噛んで、牛肉一片三口噛んで、スープを一口飲む」そうで、実際に試してみると唐辛子と混ぜてある豆鼓の風味と辛味がアクセントになって、口の中がリフレッシュされる感覚でした。
あとは置いてある生にんにくをがりがり齧りながら食べるのもお作法なのですが、台湾に到着していきなり午前中にそれは、と勇気が持てずやめました。

こんな感じで生にんにくが置いてあります。
日本のラーメン屋のように絞ってスープに入れるのではなく、
そのまま齧りながら麺を喰むスタイル。
水餃店でもよく見かける光景です。
にんにくは高級だから持って帰らないでね!の黄色い張り紙。

それと書いておきたいのが店員さんたちのサービスの心地よさ。
狭くてぎゅうぎゅうの店内でお客さんがひっきりなしに訪れるのにみんなとても親切で、小菜をどうしようか迷っていると、こっちおいでよと手招きされ、厨房前に並べてある小菜のトレイから直接選ばせてくれたり、他のお客さんに対しても隅々まで目配せが行き届いている感があり、とても好感が持てました(小菜はきゅうりと豆干をチョイス)。

小菜たち。箸休めに最適。

正直いうとわたしは牛肉麺に関しては高雄の「港園牛肉麵」至上主義で、というか昔むかしに台北で牛肉麵をあれこれ食べ歩いた結果、これというものに出会えずに避けていたのですが、ここはシンプルだけど間違いのない美味しさで、ぜひまた来ようと思いました。

8:00~20:00と長めの営業時間なので、ピーク時を避けて来店するのがよいと思います。
会計は牛肉麺170元と小菜30元x2で計230元(約1,050円)でした。

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