スパイス☆ボンバーズの危機
【ざっくりあらすじ】
今日は人気アイドル「スパイス☆ボンバーズ」念願の武道館ライブ当日。メンバーたちは控室にて各々ライブに向けて準備をしていたが、本番を前にしてまさかのトラブル続出！あげくの果てには「スパイス☆ボンバーズ」リーダーも不在で…？！
スパイス☆ボンバーズは、無事に武道館ライブを終えることができるのか。
＊＊＊＊＊
コリアンダー：コリアンダー林。（♂）演者の性別不問。十四歳とメンバー最年少だが、人気アイドルグループ『スパイス☆ボンバーズ』のリーダー。
根明。イメージカラーは赤。武道館ライブ当日に寝坊。コリアンダー推しと兼ね役。
ローリエ：ローリエ杉本。（♂）演者の性別不問。『スパイス☆ボンバーズ』のメンバー。根暗。イメージカラーは黒(ペンラの色が映えなくて絶望的)。ローリエ推しと兼ね役。
カルダモン：カルダモン田中。（♂）演者の性別不問『スパイス☆ボンバーズ』のメンバー。可愛い担当。イメージカラーはピンク。ほんとは腹黒。カルダモン推しと兼ね役。
クミン：クミン後藤。（♂）演者の性別不問。『スパイス☆ボンバーズ』のメンバー。苦労人。イメージカラーは緑。クミン推しと兼ね役。
ターメリック：ターメリック中山。（♂）演者の性別不問。『スパイス☆ボンバーズ』のメンバー。ビジュアル担当。自分大好き。イメージカラーは紫。ターメリック推しと兼ね役。
コリアンダー推し：コリアンダー推しの女チャッカちゃん。
ローリエ推し：ローリエ推しの女チャッカちゃん。
カルダモン推し：カルダモン推しの女チャッカちゃん。
クミン推し：クミン推しの女チャッカちゃん。
ターメリック推し：ターメリック推しの女チャッカちゃん。
〖注意書き〗
コリアンダー以外は役の年齢設定特にありません。
全ての役において「演者の性別」は問いませんが、
アイドルの「役の性別は男固定」、
ファンの「役の性別は女固定」でお願いします。
役の性別変換は不可です。
それを踏まえた上でアイドル（男）とファン（女）の兼役になっているのは仕様です。
兼ね役（チャッカちゃん役）の推し入れ替えは可能です。
（兼ね役が決まらない場合は、指定通りでやってみてください）
チャッカちゃん達の一人称、語尾の変更可能。
※こちらのシナリオは旧声劇サイト「ボイコネ」掲載のものであったため、ボイコネ仕様のもと演者の数を5名に合わせるためにファン役を兼ね役としておりましたが、アイドルとファンを別々の演者にキャスティングしても問題ございません。
──ここからが本編となります。どうぞお楽しみ下さい。
＊＊＊＊＊＊
─輝くスポットライト
─舞台の中心に立つアイドル『スパイス☆ボンバーズ』の５人
コリアンダー：みんな！！！！今日は俺たちの...武道館ライブに来てくれて、ありがとう......！！！！！！
─ファンの歓声に包まれ、ホワイトアウト
＊＊＊＊＊
コリアンダー：スパイス☆ボンバーズ初めての武道館ライブ、
コリアンダー：本番３時間半前。
＊＊＊＊＊
─場面変わって。『スパイス☆ボンバーズ』の楽屋内
ローリエ：どうしよう...どうしよう...お腹痛くなってきた...。
クミン：またか、ローリエ。お前ほんっと腹弱いな...。まぁ、今日は仕方ないか...。
カルダモン：なんてったって、念願の武道館ライブだもんね〜！ここまで来れたのも、僕達を応援してくれたファンの皆・チャッカちゃん達のおかげだよね〜。
クミン：やけに説明的だなお前。
ターメリック：ほーんと、僕達のファンの子達を総称するファンネーム・チャッカちゃん達には感謝してもしきれないよ...！！
クミン：いやもう、二度も説明したら流石にくどいよお前...。
クミン：まぁ、今日は、チャッカちゃん達に少しでも恩返しが出来たらいいな。
クミン：デビュー当時からの目標だったもんな、武道館ライブ。
ローリエ：昨日は結局台風でゲネが中止になっちゃうし...今日上手くできる気がしないよ...どうしよう...。
ターメリック：ホントローリエは心配性だな！僕のようにもっと堂々としてなよ！！今日が晴れたということは、天は僕達に味方してくれているということさ！！！！
クミン：今日はお前くらい楽観的なくらいがいいのかもな。
─クミン、ふと壁の時計を見て
クミン：...衣装届くの遅いな。ほら、お前ら、衣装取りに行くぞ。
─不意に鳴るクミンの携帯
クミン：はい、クミンです。...あ、マネージャー？どうしたんです？今日は遅いじゃないですか。
クミン：...え？昨日の台風の影響で渋滞に巻き込まれてるんですか？困ったな...。
クミン：最悪ゲネは俺たちだけでも大丈夫ですけど...。
クミン：(とメンバーを見て、なにかに気付く)
クミン：...ん？ちょっと待て。お前ら番号！！！
クミン：１！
カルダモン：２？
ターメリック：３。
ローリエ：４...？
───間──
クミン：リーダーどこだ！！！！！！！！！！！！
ターメリック：あれっほんとだぁ。
カルダモン：全然気が付かなかったぁ。
ローリエ：緊張でお腹痛くてそれどころじゃ.......。
クミン：いやいやいやお前らのリーダーだろ！！！！俺らのグループ『スパイス☆ボンバーズ』のリーダーだろ！！！！！！
クミン：なんで今まで気づかないの？！？！
カルダモン：クミンだって今まで気づいてなかったじゃん
クミン：うっ。.......あっマネージャーすいません(電話に戻る)あの、非常に申し上げにくいのですが...
クミン：リーダーがいません。
─場所は変わって。コリアンダーの部屋
気持ちよさそうに寝ているコリアンダー
コリアンダー：むにゃむにゃ...みんなぁ、きょーはおれたちの...武道館ライブにきてくれてありがとぉ...むにゃ...(寝言)
─不意に鳴る携帯の着信
コリアンダー：.......んん？？？
─寝ぼけながら電話に出るコリアンダー
コリアンダー：...はい、もしもし？
クミン：『もしもし？』じゃねぇーーーーーよ！！！！！！！！！！！！
コリアンダー：(キーン)......。俺の耳の鼓膜飛ばすのやめてよクミン。
クミン：俺がなんでこんなにお前の鼓膜を飛ばしたがってるか分かるか？
コリアンダー：...えー？朝から謎かけ？寝起きに仕掛けるのずるくない？(緊張感なし)
クミン：今日は、なんの日でしょーーーか！！！！！！
コリアンダー：今日？...武道館ライブ！！念願叶ってだぜ？忘れるわけねーじゃん！！
クミン：今何時？！
コリアンダー：そうね大体ねぇ
クミン：真面目に考えて！！！！！
コリアンダー：んーとね
クミン：携帯の時計見て！！！！！
─素直に携帯の時計を見るコリアンダー
コリアンダー：.......あれ？もしかして俺寝坊した？
クミン：大正解！！！！！
コリアンダー：わーごめん！！！！ちょっと風呂入ってきていい？
クミン：マイペースだなお前は！！！まぁそこがリーダーの長所だよなぁ...(ため息)
クミン：準備出来たら、とりあえずまた電話して。巻いていけよ！！！(電話切る)...はぁ(ため息)
─舞台は『スパイス☆ボンバーズ』控え室に戻る
クミン：リーダーはただ今準備中だ。
カルダモン：大イベント当日に寝坊とか肝座ってるじゃん
クミン：刺々しいなぁ言葉が
ローリエ：ある意味羨ましくもある...リーダー間に合うかなぁ...。
─不意に控え室にノック音が響く
カルダモン：ん？誰だろ。はーい
─控え室のドアを開けるカルダモン
カルダモン：あれっスタッフさん、ちょうど良かったです！今僕達も衣装を取りに行こうかと.........え？衣装まだ届いてないの？
クミン：えっ(個々のタイミングで)
ローリエ：えっ(個々のタイミングで)
ターメリック：えっ(個々のタイミングで)
クミン：昨日の台風の影響ここにも来てるのか！！
カルダモン：えっ、衣装と小道具もまるっとないの？！
クミン：えっ(個々のタイミングで)
ローリエ：えっ(個々のタイミングで)
ターメリック：えっ(個々のタイミングで)
カルダモン：この時間に衣装と小道具ないんじゃ、もうゲネは無理ですよね...？
ローリエ：？！？！(むっちゃ動揺)
カルダモン：天候の影響じゃしょうがないですよね...。まぁ僕達は本番に強いので！
ローリエ：？！？！？！(とにかく動揺)
カルダモン：どーんと！大船に乗ったつもりでいて下さい！！！！
ローリエ：おろろろろろろろろろろろろ
クミン：ぎゃーーー！！！ローリエが吐いた！！！！！！！！
ターメリック：ぎゃーーーーー僕の服汚さないで！！！！！！！！
カルダモン：.......ってことで、僕達は大丈夫でーす☆
カルダモン：スタッフさん、他にもお仕事ありますよね？
カルダモン：僕たちのことは気にせずに、他の仕事行っちゃってください！！！
カルダモン：いつもありがとうございまーす(営業スマイル)
─スタッフ、心配そうに去る
クミン：おいお前も掃除手伝えよ！！！！
カルダモン：えーゲロ臭いの触りたくない。
ローリエ：ごめん、みんな...。
クミン：もういいからお前風呂行ってこい...。衣装着る前でよかったな。
ターメリック：僕もお風呂行ってくるよ！！！！(怒りながら)
ローリエ：ごめん、ターメリック...。
ターメリック：.......あの服、気に入ってたんだけどもう君にあげるよ！！！
ローリエ：ごめんってターメリック...。
クミン：お前らもう早く風呂行けよ。本番迫ってるの忘れるなよ？！
─ローリエ、ターメリック、去る
＊＊＊＊＊
カルダモン：武道館ライブ本番まで、あと３時間。
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─不意に鳴るクミンの携帯
クミン：もしもし？コリアンダーか？！準備できた？偉い！！！！
クミン：(時計を見て)これならまぁリーダーは本番までは余裕で間に合うな...！！
─不意に鳴るノック音
カルダモン：またぁ？はーい。
─ドアを開けるカルダモン
カルダモン：あ、スタッフさんお疲れ様でーす。
カルダモン：.......？！えぇ？！？！衣装と小道具を載せた搬送車が高速道路上で事故って炎上？！？！
クミン：は？！？！？！(コリアンダーと通話中に思わず声を上げる)え、じゃあ衣装と小道具は...？
カルダモン：.......普通に考えてなくなったよね、多分。
クミン：.......嘘だろ.......？
─そこへ、風呂から戻ってきたローリエとターメリック
ターメリック：ふぅー。お風呂頂きましたぁ〜。
ローリエ：勝負パンツ破れてた...俺はもう終わりだ...。
ターメリック：あれ、スタッフちゃんどーしたのぉ？
カルダモン：衣装なくなった。
ターメリック：え？
クミン：小道具もなくなった。
ターメリック：え？..............なんで？
─泡を吹いてぶっ倒れるローリエ
クミン：ローリエーーーーー！！！！！！！！！
─電話越しが騒がしいことに首を傾げるコリアンダー
─ここからはコリアンダーがいる場所とクミン達のいる場所(主に楽屋)が画面の半分ずつに表示されてるようなイメージでどうぞ。
コリアンダー：.......？なんか周り騒がしくてよく聞こえないんだけど。
コリアンダー：なぁ、よければなんかついでに買っていく？寝坊したの悪かったと思ってるしさぁ。
クミン：お前今それどころじゃ......ん？
─クミン、閃く
クミン：それだ！！！！！！！！！！
─一同ぽかん(ローリエは倒れてる)
コリアンダー：ん？
カルダモン：どうゆうこと？
クミン：コリアンダーに調達してきてもらおう
ターメリック：なにを？
クミン：衣装と小道具。
カルダモン：なにいってんの？
クミン：(カルダモンの話は聞かず)コリアンダー、今どこにいる？
コリアンダー：えーっと、今迎えの車待ってる.......
クミン：だめだ、今日は昨日の台風の影響で高速道路が鬼混んでるから車は使うな。電車で今から秋葉原へ向かえ。
コリアンダー：秋葉原？なんで？
クミン：リーダー！これから俺達が武道館ライブで使う衣装と小道具を調達してくるんだよ！！！！
＊＊＊＊＊
ターメリック：武道館ライブ本番まで、あと２時間半。
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─あらかた事情を聞いたコリアンダー
コリアンダー：事情は分かったよ、でもなんで秋葉原？
クミン：秋葉原にある『格安の殿堂 ドンキ・ボーテ』に向かえ！！！！！！！
カルダモン：あーあー店名ギリギリだなぁ大丈夫？
ローリエ：店名の点(・)の位置が若干違うからセーフ.......(いつの間にか意識を取り戻したローリエ)
カルダモン：あれ、ローリエ起きた。大丈夫？
ターメリック：声に出すと全然わかんないけどねそれ！！！
ターメリック：でも、あそこならそこそこ店舗も大きいし、確かにあらかた手に入りそうだね！流石クミン！！！
コリアンダー：ねぇ買うのはいいけどさぁ、俺手持ち十五円しかないんだけど。
ローリエ：チロ〇チョコすら買えないよそれ...。
カルダモン：それどころかこいつ電車にも乗れないじゃん。
クミン：その金額でよくも買い出し申し出たなお前！！！
コリアンダー：いや、今財布開いたらぜーんぜん入ってなくてさぁ(笑いながら)
クミン：しょうがないな！！！！！(携帯を操作してる)ぴこーん。
コリアンダー：え。
クミン：コリアンダーの携帯に送金しといたから、それで電車乗って買い出しもしてこい。
カルダモン：便利な世の中。
コリアンダー：すごおおおおぉ！！！！！ねぇ、ついでにお菓子買ってもいい？！
クミン：早く電車乗れ！！！！
コリアンダー：いけずー！！！
クミン：五百円までな！！！！あと領収書はスパイス☆ボンバーズ様で切れよ！！！！！
コリアンダー：やったぁ！！！
カルダモン：なんだかんだ言って、コリアンダーには甘いよねぇクミン.......。
コリアンダー：じゃあ、電車降りたらまた電話しまーす。
─コリアンダー、電話切る
クミン：.......(ため息)さて、コリアンダーが電車乗ってる間に俺トイレ行ってくるわ。
クミン：それまでにお前らで買い出しリスト作っといてもらえるか？
カルダモン：おっけ〜、ごゆっくりー。
─クミン、去る
カルダモン：さてと。まず衣装だよねぇ。最初ってどんな格好だっけ。
ターメリック：僕達がゴンドラから颯爽と現れる場面だね。確かモチーフは『天使』...！！！
ターメリック：まさに麗しい僕にピッタリ...！！！
カルダモン：えぇー。いきなり難題だなぁ。ドンキに天使の羽なんて売ってる？
ローリエ：略し方がもうアウトなんだけど...。
カルダモン：.........。じゃあ、ボーテ。
ターメリック：ボーテ百点！！！！！！
ローリエ：分かる界隈に分かるかどうかのスレスレラインだな！！！
ターメリック：君、今日一大きな声が出たねぇ！
カルダモン：もう元気じゃん、よかったね。
ローリエ：クミンがいないと突っ込めるのがもはや俺しかいないの辛.......。
カルダモン：じゃあ、一応『天使の羽』っと。
─カルダモン、メモ用紙に書いていく
ターメリック：そして、天使のような純白の衣装を身に纏った僕達....。
カルダモン：真っ白な衣装なら、なんかすぐ手に入りそう。『真っ白な衣装』っと。
ローリエ：あ、あと、ここで俺の小道具に聖書みたいな厚さの本があるんだけど。
ローリエ：俺が本を開いて呪文を唱えると、ゴンドラが下がるきっかけになるから、これは重要。
カルダモン：んー？じゃあ『分厚い本』っと。
ローリエ：ここから何曲目かは、衣装替えはないね。
カルダモン：んー、じゃあ次の衣装替えってどこ？
ローリエ：あ、ここじゃない？天使の衣装のまま、カルダモンとターメリックがデュエットでバラードを歌う間に、俺、コリアンダー、クミンがはけて衣装替え。
カルダモン：なーる（ほど）。で、どんな衣装に着替えるんだっけ。
ローリエ：......ギャング。
カルダモン：え？
ターメリック：地上に降り立った、ローリエ、コリアンダー、クミンは人間たちの誘惑に負けて、悪いギャングへと姿を変えるんだ...！！
カルダモン：何、その設定。
ローリエ：提案した当初はノリノリだったんだけど、やっぱりダサいよね...。
カルダモン：あーーーそんなことないない。お願いだから定期的にウジウジしないでくれる？ウザイんだわ。
ローリエ：ごめん。
カルダモン：じゃあ、ギャングの衣装？...って、どんなのさ。
ターメリック：おっけ～ぐーぐる！！
ローリエ：もう何でもありだな。
ターメリック：ギャングっぽい衣装！
─３人、ターメリックの携帯で検索結果を見る
カルダモン：なーる（ほど）。黒ネクタイ、黒スーツ上下に...この帽子、名前なんていうの？
ローリエ：...なんだっけ。
ターメリック：テンガロンハットじゃないかい？
カルダモン：テンガロンハットって、こんな感じの帽子でもいうんだっけ？
ローリエ：なんか違う気がする。
カルダモン：あーわかんない。とりあえず『黒ネクタイ、黒スーツ上下、テンガロンっぽいハット』でいいや。
─カルダモン、メモに書き込む
ターメリック：この後、ギャング３人の曲中に僕とカルダモンが衣装替えをして、５人がギャング衣装で揃ったところで楽曲『Bang☆Bang☆Bang!』って流れだね！
カルダモン：あ、結局ギャング衣装は５人分必要なのか。おっけー。
カルダモン：×５（かける ご）っと。
カルダモン：あと必要な衣装は...
ターメリック：君たち。大事な衣装を忘れているんじゃないかい？
ローリエ：大事な衣装？
ターメリック：僕たちの鉄板ソングといえば！アレだよ！！！
ターメリック：『Yes,my lord〜今宵は貴女だけのバトラー〜』！！
カルダモン：あ～。この曲好きなチャッカちゃん多いよねぇ。
ターメリック：チャッカちゃんをご主人様、僕達を執事に見立てたラヴ・ソング...！！僕たちのライブで一番盛り上がる曲さ！！！
ローリエ：ってことは、執事服...。
カルダモン：そんなのボーテにあるかなぁ。
ローリエ：なんでもコスプレコーナーにあるんじゃない...。
カルダモン：んー。とりあえず『執事服』っと。（メモる）あとは...。
＊＊＊＊＊
ローリエ：武道館ライブ本番まで、あと２時間。
＊＊＊＊＊
クミン：ただいまー。
ローリエ：クミン、トイレ長くない？
カルダモン：え、なにお腹壊した？
クミン：そんなローリエじゃあるまいし。
ローリエ：地味に傷つくからヤメテ
クミン：マネージャーから電話かかってきてさ。車動きそうにないから、急遽電車乗ってこっち向かうっていうからさ、じゃあコリアンダーと秋葉原ボーテ待ち合わせで！って言っておいた。
カルダモン：なんで。
クミン：いや、あいつ一人だと荷物持ちきれないだろ。
ターメリック：君ほんとそうゆうところで頭回るよね。
ターメリック：リーダー交代したほうがいいんじゃない？
クミン：俺は裏で支えてるほうが性に合ってるんだよ。
─不意にクミンの電話が鳴る
クミン：あ、コリアンダーだ。もしもし、ボーテついたか？
─再び、ここからはコリアンダーがいる場所とクミン達のいる場所(主に楽屋)が画面の半分ずつに表示されてるようなイメージでどうぞ。
コリアンダー：ついたよー。で、何買えばいいの？
クミン：これから俺たちが買うものを電話で指示する。
クミン：カルダモン、さっき頼んだ買い出しメモくれ。
カルダモン：はーい。これね（メモをクミンに渡す）
クミン：えーと...（メモを見る）...なるほどな（苦笑い）
クミン：コリアンダー、天使の羽を探せ。
コリアンダー：てんしのはね？？？？そんなのドンキ・ボーテにある？
クミン：わからん、けど、とにかく探せ。
コリアンダー：えー...わかった。あ、あった、てんしのはねだ。
クミン：え、まじで？そんなあっさり？
コリアンダー：うん、てんしのはねってかいてある。
クミン：じゃあ、それ、頼むわ。
コリアンダー：おっけー。
ターメリック：それと！！優雅な僕達にぴったりの『真っ白な衣装』だよ！！！！
コリアンダー：真っ白な衣装？？白かったらなんでもいいの？
ターメリック：天使のような衣装だよ！！！！
コリアンダー：天使...わかったー。
ターメリック：ありそうかな？
コリアンダー：コスプレ衣装のとこ探してみる。
ターメリック：頼んだよ！！！
コリアンダー：...あー、なるほどね。あったよ、天使っぽい真っ白な衣装。
ターメリック：ではそれも買いで！！！
コリアンダー：はーい。
カルダモン：次はねー『黒ネクタイ、黒スーツ上下、テンガロンっぽいハット』
コリアンダー：んー？？今度は黒？でもなんか、それはすぐ見つかりそう。でも、テンガロンっぽいハットってどんなの？
カルダモン：なんか、帽子のツバがぴゅんって上向きになってるアレ
コリアンダー：でも、テンガロンじゃないの？
カルダモン：似てるけど...なんかちょっとちがうかんじ。
コリアンダー：似てるなら、もうテンガロンでよくね？
カルダモン：んー...似てるならもうそれでいいかなぁ。それで。
コリアンダー：わかったー。
ローリエ：ああ、忘れてた！小道具もいるってば！『分厚い本』！
コリアンダー：本？分厚ければいい？
ローリエ：たぶん...。一曲目のきっかけに必要な小道具だから頼むよ。
コリアンダー：おっけー、探してみる。えーと...あ、あった。分厚い本ゲットー。
ローリエ：あぁ、ありがとうコリアンダー。
ターメリック：これも忘れてはならないよコリアンダー！！
ターメリック：『Yes,my lord〜今宵は貴女だけのバトラー〜』の衣装、執事服だ！！！！
コリアンダー：あー、そうだな！チャッカちゃん達、この曲楽しみしてくれてるもんな！
クミン：こんなかんじで、買い出し頼むぞリーダー。
コリアンダー：おっけー、俺リーダーだからね、任しといて！
カルダモン：寝坊したくせによく言うよね。
コリアンダー：ごめんしてくれ。
コリアンダー：そして、無事買い物を終えた後、マネージャーと合流した俺は、そのまま武道館へゴー！！
─武道館の楽屋に到着したコリアンダーとマネージャー。
コリアンダー：コリアンダー、ただいま到着しました！！
カルダモン：あー、お疲れ様～。マネージャーもお疲れ様～。
ローリエ：すごい荷物。
クミン：まぁ、５人分の衣装と小道具だもんな。
クミン：今回はお前が寝坊したのが不幸中の幸いというか...。
ターメリック：リーダーは本当に悪運が強いねぇ。
コリアンダー：いやぁ照れるな！！！
クミン：褒めてねぇよ！！
ターメリック：では、衣装と小道具の確認といこうじゃないか。
＊＊＊＊＊
コリアンダー：そして、ついに本番だ！！！！！
コリアンダー：俺たちの本気、見せてやるぜ☆
＊＊＊＊＊
─武道館本番前、アリーナ席のチャッカちゃん達
コリアンダー推し：どうしよ～！！！あと少しでコリきゅんに会えるよぉ～どうしよ～！！！
ローリエ推し：昨日台風でゲネなくなったらしいじゃん。ローリエ君大丈夫かな...。本番のプレッシャーでまたお腹痛くなってないかなぁ～。
カルダモン推し：あんたの推し、プレッシャーにめちゃくちゃ弱いもんねぇ。
カルダモン推し：その点、カルちゃんは神経極太だからさ、どんな時でもパフォーマンスが安定してるんだよね～推せる～！
ターメリック推し：パフォーマンスがブレないといえばタメ様でしょ！！それに加えて安定の美しさ！！！もう、顔がいい！！！
クミン推し：何言ってんの！！あんたたちの推しが自由なのはすべてにおいてクミン君がまとめ役に入ってくれてるからなんだからね！！ホント頼りになるぅ～推す～！！
─だんだんと場内のＢＧＭがフェードアウトしていく
コリアンダー推し：あっもうすぐ始まるんじゃない？？
ローリエ推し：やばっペンラ用意しないと...！
カルダモン推し：あんたの推しカラー黒って...ペンラ全然映えないじゃん、ウケる～。
ローリエ推し：うるさいな！！ペンラが映えなくても、私の中ではローリエ君が一番輝いてるもん！！！
ターメリック推し：あっやば、あたしのペンラ電池切れかけ...
クミン推し：ほんとだ、電池予備あるから貸してあげるよ。、
ターメリック推し：ありがと～助かる！流石クミン推しは面倒見いい！
コリアンダー推し：念願の武道館ライブ、頑張ってね、コリきゅん...！
─場内のライトが消え、ステージにスモークが焚かれる
─ゴンドラに乗って現れる『スパイス☆ボンバーズ』の５人
ターメリック推し：キャー！！！！推しが神々しい！！！！やばい！！！！
カルダモン推し：イントロが『天使の夢』だから、モチーフはきっと、天使...！！！！
─スポットライトがゴンドラに乗った５人に当たり
クミン推し：......天使？
─場面は、本番前の楽屋にさかのぼる
＊＊＊＊＊
ターメリック：では、衣装と小道具の確認といこうじゃないか。
コリアンダー：おっけー。まずは『天使の羽』な。
─と、出されたのは白いランドセル。
ローリエ：...なんでランドセル？
クミン：あったな！そんなランドセルのブランド！！！！！（頭抱え）
ターメリック：天使の羽といえば天使の羽だろう？！？！
コリアンダー：ええ？だから天使の羽...
カルダモン：あーもうややこしいな！！！
ターメリック：じゃあ天使の衣装は...
コリアンダー：天使の『真っ白な衣装』だろ、はい。
─出てきたのはナース服
クミン：ナース服！！！！確かに白衣の天使だけれども！！！！！！
カルダモン：リーダーの認識能力はここまでだったか...
ローリエ：ねぇわざとなの？俺たちにナース服着ろってこと？？？
コリアンダー：あっ俺たちの衣装かこれ。
クミン：俺たち以外の誰の衣装だと思ったんだよ！！！
コリアンダー：まちがえちった☆
＊＊＊＊＊
─武道館ライブ本番に時は戻る
クミン推し：...推しが、ナース服を着てランドセル背負ってる
コリアンダー推し：...奇抜すぎる...
カルダモン推し：けど、可愛い～～～！！！！
ターメリック推し：タメ様、ナース服すら着こなすなんて素敵...！！！
ローリエ推し：なんでランドセルかは謎だけど、そこはかとないバブみが...
コリアンダー推し：...いい...！！！コリきゅん！！！ファンサしてーー！！！！
─コリアンダー、声に気づきファンサ
コリアンダー：「俺たちのライブにようこそ！スパイシーな夜をお届けするから......思う存分、痺れちゃってね？」
コリアンダー推し：最高......！！！（悶える）
クミン推し：あー萌え～...
ターメリック推し：不動の太陽神、リーダースマイル頂きました！！！（拝む）
カルダモン推し：可愛いって正義だなぁ。
ローリエ推し：あっ、ローリエ君が何か取り出してる。
ローリエ推し：えーなんだろあれ...ねぇオペラグラス貸して！
カルダモン推し：しょうがないなぁ、はい。
ローリエ推し：あれは......攻略本
コリアンダー推し：『攻略本』（同時・合わなくてもよし）
カルダモン推し：『攻略本』（同時・合わなくてもよし）
クミン推し：『攻略本』（同時・合わなくてもよし）
ターメリック推し：『攻略本』（同時・合わなくてもよし）
＊＊＊＊＊
─再び、時は本番前の楽屋にさかのぼる
ローリエ：ねぇ、俺の小道具の『分厚い本』は？
コリアンダー：あるよー！！！
─取り出したのはゲームの攻略本
ローリエ：...天使モチーフなのになんでゲームの攻略本...。
コリアンダー：いや、すっかり頭から抜けててさぁ。
クミン：そうじゃなきゃ天使の羽をランドセルと勘違いしないし、天使の白い服をナース服にはしないよな。
カルダモン：それが天然なんだからホント怒る気も失せる。
ターメリック：まぁ、遠目からだったらわからないんじゃないかな？
ローリエ：そうだといいけど...攻略本...。
＊＊＊＊＊
─再び、武道館ライブ本番に時は戻る
ローリエ推し：世界観よくわからないけど...
ローリエ推し：かっこいいからいっかぁ（同時・合わなくてもよし）
コリアンダー推し：かっこいいからいっかぁ（同時・合わなくてもよし）
カルダモン推し：かっこいいからいっかぁ（同時・合わなくてもよし）
クミン推し：かっこいいからいっかぁ（同時・合わなくてもよし）
ターメリック推し：かっこいいからいっかぁ（同時・合わなくてもよし）
─ローリエ、呪文を唱えるとゴンドラが下がり、舞台上に５人が降り立つ。（ローリエ、何か呪文を言っても可）
コリアンダー推し：きゃー！！！５人がゴンドラから降りてきた！！
コリアンダー推し：やばいやばい！！！アリーナ近い！！！
ターメリック推し：ナース服尊い！！！美しい！！！
ローリエ推し：私、今回初めてこんなに近くの整番当てて...やばい...（今にも倒れそう）
カルダモン推し：ちょっと、大丈夫？！
─ローリエ、倒れそうなローリエ推しに気づきステージ中にも関わらず歩み寄り、ローリエ推しの手を取り引き戻し
ローリエ：大丈夫？気を付けて。
ローリエ推し：......はい......。
─ローリエ、颯爽とステージに戻り踊り始める
カルダモン推し：...なにそれ、イケメン。
ローリエ推し：どうしよ......死にそう......（悶える）
コリアンダー推し：あっ次のパート、ローリエ君のファンサあるよ！！
ローリエ：「（投げキッス）俺たちのスパイス、たくさん受け取って帰れよ」
ローリエ推し：ふぅ............（召される）
ターメリック推し：おっと........（ファンサの流れ弾が当たる）
クミン推し：しっかりして！！！あんたも流れ弾に当たってるじゃん！！！
カルダモン推し：ローリエってさ、よく見ると顔めっちゃ整ってるしぼそぼそしゃべる声がイケボなんだよね...
クミン推し：あんたもか！！我に返ると５人共ほんと謎衣装なんだけど、顔がいいだけで許される推し尊いわ～。
カルダモン推し：ちょっと待って、次、カルちゃんとターメリックのデュエットじゃない？
ターメリック推し：えっどうしよ、やば！！！！
カルダモン推し：ペンラの数増やすよ！！！！（両指の間でペンラを持つようにし）
ターメリック推し：でた、バルログ持ち。蛍光ピンク複数持ちは目が痛いわよ！！！
カルダモン推し：うるさいわね！！あんたも早くしなさいよ！！！
ターメリック推し：ちょっと待って...よし、準備おっけ！！
カルダモン推し：推しのバラードで召される～
ターメリック推し：タメ様、歌うますぎ...。
─一方、バックステージ
コリアンダー：あっちー！！！ミニスカでも暑いもんだな！！！
ローリエ：スカートなんて初めて穿いたから足元が不安で仕方がなかったよ...リーダーのせいで。
クミン：でも、今日一回もステージ上で吐きそうになってないんだな、珍しい。
クミン：アリーナ席のチャッカちゃんにファンサまでしてさ。
ローリエ：あれは、倒れそうな子がいたから...。
コリアンダー：客席のチャッカちゃん達に気を配れるようになったんだな、お前。
コリアンダー：ローリエはさ、いっつも自信なさげにしてるけど、デビューしてから確実に成長してるんだぜ。
ローリエ：リーダー...。
クミン：おいお前ら！早く着替えないと次のセトリ始まるぞ、急げ！！
─場面はステージ上に戻る
ターメリック推し：タメ様とカルダモン君のデュエット...めちゃくちゃよかった...（泣いてる）
カルダモン推し：えっあんた泣いてるの？！
ターメリック推し：なんであんた泣いてないの。
カルダモン推し：いや、カルちゃん可愛いなぁって、ずっと顔見てた。
ローリエ推し：確かに、カルダモン君ってめちゃくちゃ顔可愛いよね。
コリアンダー推し：黙ってたら女の子みたいだもんね。
カルダモン推し：そーーーなのよ！！もうお人形みたい！！
クミン推し：黙ってればね。
カルダモン推し：ちょっと、カルちゃんの悪口言うつもり？
ターメリック推し：推しの前で喧嘩しないで！！！
コリアンダー推し：次はどの曲が来るんだろ～
クミン推し：あんたは推しに似てマイペースだね...。
─ステージのライトの色が変わり、ギャング姿のコリアンダー、ローリエ、クミンがセリから上がってくる
クミン推し：えっ何（動揺）
ローリエ推し：まじで（動揺）
コリアンダー推し：ぴゃぁ（動揺）
─上下黒のスーツにそろえているが、上下の衣装とミスマッチなつばの大きい帽子を被っている３人
カルダモン推し：ミスマッチじゃね？（同時・揃わなくて良い）
ターメリック推し：ミスマッチじゃね？（同時・揃わなくて良い）
＊＊＊＊＊
─再び、時は本番前の楽屋にさかのぼる
クミン：ギャングの衣装は、大丈夫なんだろうな、コリアンダー。
コリアンダー：任せてよ！！じゃーん！！！
─ギャングっぽい上下スーツの衣装を出すコリアンダー
クミン：おお～！！（同時・揃わなくてもよい）
ローリエ：おお～！！（同時・揃わなくてもよい）
ターメリック：おお～！！（同時・揃わなくてもよい）
カルダモン：まぁここまではいいのよ。帽子は？
コリアンダー：これ。（大きめのテンガロンハットを取り出し）
─一同、黙る
クミン：...なんでこうなった？
カルダモン：いや、なんか、ギャングっぽい帽子の名称わかんなくて。
ターメリック：やはり、なんか...うーん...ちょーっと違うね？
ローリエ：テンガロンハットはまぁ最悪いいとしてさ...なんか違う帽子混ざってるんだけど、なんで。
コリアンダー：みんな同じにしたかったんだけどさ、在庫ないって言われちゃって。
ターメリック：どんなのだい？
ローリエ：これ。（つば広帽子を取り出し）
クミン：これさー、レディースのつば広帽子じゃん、完全にマダムだよ。
コリアンダー：ダメかなぁ。
カルダモン：ダメっていうかさ...誰が被るの、これ。
ターメリック：それはもう、アレしかないだろう。
ローリエ：あれって？
ターメリック：あみだくじさ！！！！
＊＊＊＊＊
─再び、武道館ライブ本番に時は戻る
クミン推し：ねぇ待って。うちの推しだけ帽子違うんだけど。
ローリエ推し：クミン君が被ってるの、レディース用のつば広帽子だね...。
カルダモン推し：えっ何可愛い（笑いだし）
クミン推し：めっちゃ恥ずかしそうに踊ってるじゃん可愛い～～～
コリアンダー推し：コリきゅんも、ローリエ君も、なんかいつもと違って悪ぶってて可愛いね！！
カルダモン推し：まぁ、帽子は変だけどさ。
ターメリック推し：ギャングにしたいのかカウボーイにしたいのか、どっちなんだろ。
カルダモン推し：クミンはもはやカウボーイでもないけどね。
クミン：「BANG！へへっ、みんなの心にスパイスをお届け！楽しんでいってね！！（オモチャの銃でクミン推しめがけてバーンする感じ）」
─小道具の拳銃から花が咲く
クミン推し：うっ.......(悶え)
カルダモン推し：小道具も明らかに玩具の拳銃じゃん！銃口から花咲いちゃってるじゃん！
ローリエ推し：でも、イケメンは何やってもカッコイイってことかぁ。
コリアンダー推し：うん、かっこいい。
ターメリック推し：しかも次の曲のイントロ、『Bang☆Bang☆Bang!』じゃん、やっぱりあの帽子ギャングのつもりだったんだよ.......。
カルダモン推し：一人マダムいるけどね。
クミン推し：それでもかっこいいから許す。
─『Bang☆Bang☆Bang!』の歌始まりで、５人が一斉に帽子に手をかけ、舞
台袖に帽子を飛ばす
ターメリック推し：歌始まりで帽子飛ばしたぁ！！！！
カルダモン推し：やっぱりダサくて帽子取る演出に変えたの？！
ローリエ推し：でも逆にその演出が.......！！！
コリアンダー推し：とてつもなくかっこいい.......！！！
＊＊＊＊＊
─再び、時は本番前の楽屋にさかのぼる
カルダモン：ねぇ、やっぱり帽子外していい？
コリアンダー：えっなんで？
カルダモン：だってダサい。
ローリエ：テンガロンハットってメモった本人がそれ言う？
カルダモン：っぽいって書いたじゃん、ぽいって！！
クミン：俺もこのハット早く取りたい。
カルダモン：それは自分の運の悪さを呪うんだね...（ぷぷぷと笑う）
ターメリック：では、『Bang☆Bang☆Bang!』の歌始まりで、５人一斉に帽子を舞台袖に投げるっていうのはどうだい？
カルダモン：それいい！さっすがターメリック！
＊＊＊＊＊
─武道館ライブ本番中に時は戻る
コリアンダー推し：悪ぶった推し、推せる～！！！（なるべく同時）
ローリエ推し：悪ぶった推し、推せる～！！！（なるべく同時）
カルダモン推し：悪ぶった推し、推せる～！！！（なるべく同時）
クミン推し：悪ぶった推し、推せる～！！！（なるべく同時）
ターメリック推し：悪ぶった推し、推せる～！！！（なるべく同時）
─曲が終わり、トークタイムに入るスパイス☆ボンバーズ
コリアンダー：というわけで...。みんなー！！楽しんでるーー？？？
コリアンダー推し：最高ーーー！！！（個々のタイミングで良い）
ローリエ推し：最高ーーー！！！（個々のタイミングで良い）
カルダモン推し：最高ーーー！！！（個々のタイミングで良い）
クミン推し：最高ーーー！！！（個々のタイミングで良い）
ターメリック推し：最高ーーー！！！（個々のタイミングで良い）
ローリエ：ついに、俺たちの初めての武道館ライブが始まりました。いつになく緊張してて、もう吐きそうです。
ローリエ推し：ローリエ君がんばってー！！
クミン：おいローリエ、チャッカちゃんに心配させるなよ～！（笑いながら）
─一同笑う
カルダモン：この後も、チャッカちゃん達にもーっと推されるように頑張るからさ、これからも僕だけを見ててよね？
クミン：『僕達』だろ？
カルダモン：えー？だって僕がチャッカちゃん達に一番に推されたいんだもん〜
カルダモン推し：カルダモン君あざとい〜！可愛い〜！！
ターメリック：昨日は台風に見舞われて、チャッカちゃん達も大変だったね。無事に武道館で会うことが出来て嬉しいよ！
ターメリック：今日はもっともっと、僕達がHappyな気分にさせるから安心しておくれよ！！！
ターメリック推し：きゃー！！！タメ様〜！！！！
コリアンダー：それじゃ、いくよ？俺達が──
コリアンダー：『スパイス☆ボンバーズだ！！！』(なるべく同時に)
ローリエ：『スパイス☆ボンバーズだ！！！』(なるべく同時に)
クミン：『スパイス☆ボンバーズだ！！！』(なるべく同時に)
カルダモン：『スパイス☆ボンバーズだ！！！』(なるべく同時に)
ターメリック：『スパイス☆ボンバーズだ！！！』(なるべく同時に)
─爆発したような音と同時にスモークが炊かれ、彼らを覆い隠す
─一瞬の静寂
─スモークが５人を覆ったままイントロが流れる
コリアンダー推し：この曲は.......！！
ローリエ推し：まさか.......！！！
クミン推し：『Yes,my lord〜今宵は貴女だけのバトラー〜』？！？！
─スモークが段々と晴れ、ジャン！という音と同時に、衣装替えした５人が現れる
カルダモン推し：来たァ神曲！！！！！
ターメリック推し：推しの執事姿.......？！？！
＊＊＊＊＊
─再び、時は本番前の楽屋にさかのぼる
ローリエ：もうなんか、ここまで来ると『Yes,my lord〜今宵は貴女だけのバトラー〜』の執事服も不安でしかない。
カルダモン：同感。
ターメリック：流石に執事服を何かと間違えるのは難しくないかい？
カルダモン：でも、さっきみたいに在庫なしパターンもあるじゃん。
ターメリック：Oh my goodness!
ローリエ：で、どう？リーダー。
コリアンダー：正解は〜.......じゃーん！！！！執事服の在庫切れでしたぁ！！！
カルダモン：あ、やったぁ正解、ひゅーう！
ターメリック：ノォー！！！(頭を抱えて膝から崩れ落ちる)
クミン：クイズゲームしてるんじゃねーのよ！！！！！
ローリエ：在庫なしかぁ.......。で、何持ってきたの。
コリアンダー：似たようなもんかなぁって思って、コレ。
─コリアンダーが出してきたのはメイド服
クミン：また女装かよ！！！！！
カルダモン：流石に天丼じゃチャッカちゃん達も飽きるよ。
ターメリック：天丼？カルダモンはもうお腹がすいたのかい？
カルダモン：違うよ、天丼っていうのは同じネタを繰り返すっていう...
クミン：(カルダモンの台詞待たずに)どーでもいいよそこ！！！！！
ローリエ：もうスカートやだよ.......。
コリアンダー：ローリエ、お腹冷えちゃうもんな。
カルダモン：そこじゃないと思う。
ターメリック：衣装を調達する時間が無いのなら、これを着るしかないのだろう？
クミン：あーもう！！そうだよ！！！こうなりゃヤケだ！！！！！
＊＊＊＊＊
─場面はステージ上に戻る
─スモークから現れたのは、メイド服を着た５人
ターメリック推し：執j.......メイドぉ？！？！？！
カルダモン推し：えっなになになに、今日女装多くない？！
コリアンダー推し：なんか、メイド服にも個性あるんだね！！コリきゅん、猫耳メイド可愛い〜！！！
クミン推し：あんたの推し、1番丈短いじゃん、センシティブぅ〜
ローリエ推し：ローリエ君、そんなミニスカ.......お腹冷えちゃう.......！！！
ターメリック推し：タメ様のクラシカルメイド、高貴だわ.......！！！！
カルダモン推し：クミンはなんか、オカンみたいだな、割烹着...？
クミン推し：ねぇなんで？！可愛いけどさ！！
カルダモン：(カルダモン推しに向かって)「みんなー！僕の甘いスパイスで......夢中になっちゃってね？（萌え萌えキュンてきな、可愛いメイドやりつつ）」
カルダモン推し：ふぇ.......(萌え過ぎて手で顔を覆ってうずくまる)
コリアンダー推し：あざとっ！！！！！！！(出来るだけ同時に)
ローリエ推し：あざとっ！！！！！！！(出来るだけ同時に)
クミン推し：あざとっ！！！！！！！(出来るだけ同時に)
ターメリック推し：あざとっ！！！！！！！(出来るだけ同時に)
ターメリック：『今宵、貴女の仰せのままに』(曲終わりの決めフレーズ)
─ターメリックの台詞で、５人が執事のように一礼
─チャッカちゃん達、各々大興奮の様子
カルダモン推し：この曲はカルちゃん大優勝でした！！！！！
─舞台上のスパイス☆ボンバーズ
クミン：(チャッカちゃん達に笑顔で手を振りながら小声で)
クミン：...おい、覚えてろよコリアンダー.......！
カルダモン：(チャッカちゃん達に笑顔で手を振りながら小声で)
カルダモン：オカン...(吹き出し笑い)
コリアンダー：(チャッカちゃん達に笑顔で手を振りながら小声で)
コリアンダー：睨まないでよクミン.......。
ローリエ：(チャッカちゃん達に笑顔で手を振りながら小声で)
ローリエ：お腹痛くなってきた.......
─ステージがムーディーな照明に変わり
ターメリック：...さて、チャッカちゃんたち。ここからは大人の時間だよ。（客席に向かってウインク）
─チャッカちゃん達、黄色い悲鳴
コリアンダー推し：き、きた！！！スパボン（スパイス☆ボンバーズの略）唯一の歌唱オバケ、ターメリックさん屈指のリード曲...！！
ターメリック推し：やばい、死期が近い...
ローリエ推し：しっかりして！！！推しの前で死んじゃダメ！！
カルダモン推し：さてさて、今日のラッキーチャッカちゃんは誰かなぁ～？？
クミン推し：えっ？何が始まるの？
カルダモン推し：あ、そっか、あんた新規だから知らないのね。
カルダモン推し：次の曲『あなただけに』は、ターメリックがメインボーカルの曲なんだけど。
カルダモン推し：曲が始まる前にターメリックがカードを客席に投げて、それを受け取ったチャッカちゃんが唯一、ステージ上に上げてもらえて、その一曲だけ間近でスパボンのパフォーマンスを見れるってやつなの！！
クミン推し：何その神イベント...！
ローリエ推し：今回は武道館だから、実質チャンスがあるのはアリーナ前方周辺だけなんだよね。
コリアンダー推し：私達のこの距離なら、十分チャンスあるよ！！
クミン推し：そっかぁ、だから今回のライブ、アリーナ前方チケ激戦区だったんだ。
─ターメリック、スッとメイド服の裾からカードを取り出し、客席に向かって投げる
ローリエ推し：あっターメリックさんがカード投げた！
─スローモーションでカードが宙を舞い、ぱしっとカードを受け取ったのはターメリック推し
ターメリック推し：...............え？
コリアンダー：さぁ、そのカードを受け取った君！！なんて言えばいいかわかるよね？！
ターメリック推し：.........う............
ターメリック推し：ＵＮＯ（ウノ）！！！！！！！！！！！
コリアンダー推し：...ＵＮＯ？（別に合わせなくてもいい）
ローリエ推し：...ＵＮＯ？（別に合わせなくてもいい）
カルダモン推し：...ＵＮＯ？（別に合わせなくてもいい）
クミン推し：...ＵＮＯ？（別に合わせなくてもいい）
＊＊＊＊＊
─再び、時は本番前の楽屋にさかのぼる（何度もごめんな）
ターメリック：Oh my goodness!!!!!!!!
クミン：どうしたどうした
ターメリック：僕としたことが...！！小道具のトランプをメモに追加するのを忘れていたなんて...！！！
ローリエ：あー、チャッカちゃんをステージに上げる恒例のやつかぁ。
カルダモン：そういえばセトリにあったね、ごめん忘れてた。
クミン：珍しいな、カルダモンが謝るなんて。
カルダモン：あの曲、僕のパート一番少ないから、全然頭になかったわ。
クミン：お前そうゆうとこが一言余計だよ？
コリアンダー：紙だったらなんでもいい？買い物したレシート投げる？（ポケットをごそごそしながら）
クミン：壮大なネタバラシはやめろ！！！
ローリエ：レシートはペラペラだから、投げてもうまく飛ばないと思う。
クミン：だからそうゆうことじゃねぇんだわ！！！！
ターメリック：僕の...せっかくの見せ場が...（めっちゃショック受けてる）
コリアンダー：...あ！！俺カード持ってるよ！！ライブの打ち上げでさ、皆で遊ぼうと思ってドンキ・ボーテで買ってきてたんだ～。
クミン：まじで？！お前の無駄な買い物がまさかのグッジョブ？！
ターメリック：トランプかい？！
コリアンダー：じゃーん！！！！！
─コリアンダー、高々とＵＮＯの箱を見せる
ローリエ：ＵＮＯじゃん。（できるだけ同時）
クミン：ＵＮＯじゃん。（できるだけ同時）
カルダモン：ＵＮＯじゃん。（できるだけ同時）
＊＊＊＊＊
─再び、武道館ライブ本番に時は戻る
コリアンダー推し：ほんとだぁ、これＵＮＯカードだ。
カルダモン推し：なんで今日だけトランプじゃくてＵＮＯ？
クミン推し：なるほど、いつもはトランプなんだ？
ローリエ推し：あ、ほら、呼ばれてるよ、早くステージあがって！
ターメリック推し：う、うん！！！どうしよう...きんちょーー
コリアンダー推し：（ターメリック推しの言葉待たずに）早く行きなってば！！（できるだけ同時）
カルダモン推し：（ターメリック推しの言葉待たずに）早く行きなってば！！（できるだけ同時）
─ステージに上がるターメリック推し、とても緊張している
コリアンダー：ようこそ、チャッカちゃん！俺たちのステージへ！
コリアンダー：緊張してる？
─ターメリック推し、何度も頷く
ローリエ：緊張しているのは俺達も一緒ですから、大丈夫ですよ。
クミン：なんか、こんなカッコですみません（笑いながら）でも俺達、かっこいい所見せるんで。
カルダモン：ねぇチャッカちゃん、君は誰推しなの～？
カルダモン：（と、身に着けているターメリックカラー（紫）のグッズを見つけ）...あ。
ターメリック：（カルダモンとの会話を待たずにターメリック推しの手を引き）
ターメリック：ごめんね、この子は僕のチャッカちゃんだよ。
─ターメリック、手を引いたターメリック推しの手の甲にキスを落とし
ターメリック：「今は君だけを痺れさせるよ。...僕のspice、いっぱい味わってね」
ターメリック推し：（Ｍ）し、死にそう...！！
コリアンダー：えっと、チャッカちゃん。あっちの椅子に座って、見ててね。
─チャッカちゃんをステージ袖にある椅子へ誘導するコリアンダー
ターメリック：それじゃあ、楽しんでね。『あなただけに』
─『あなただけに』のイントロが流れ始め、パフォーマンスをする５人
─一方、アリーナ席側のチャッカちゃん達
コリアンダー推し：いいなぁ～...あんな間近でコリきゅんを拝めるなんて...！！
ローリエ推し：......もっと徳を積もう......。
カルダモン推し：ちょっと悔しいけど、念願だったみたいだし、よかったじゃん。
クミン推し：もー、素直じゃないなぁ。
クミン推し：私ももっと応援して、いつかクミン君をあの席で見るって決めた！
─ステージ上でパフォーマンスを見ているターメリック推し
ターメリック推し：（Ｍ）本当は今日、ライブに行くのをやめようと思ってた。
ライブ直前に親戚に不幸があって、前日の台風で、予定していた便が飛ばなくて。
こんな目に遭ってまでライブに行く理由あるのかなって、ずっと迷ってた。
推しのファンサもなかなか貰えない日が続いて、ランダムグッズも推しがなかなか来なくて、もう上がる時期なのかなって。
でも、今日は彼らがデビューからずっと夢見ていた武道館ライブで。
デビュー日からずっとずっと応援してたから、半分くらい意地だけで来ちゃったけど。
目の前で歌うタメ様は、やっぱり世界一かっこいい。
やっぱり私、推しが好きだ。
報われなかった時期も、今日で全部チャラになったし、ファンサもらったら、実質無料ライブなんだよなぁ。
─ステージ袖で涙ぐむターメリック推し
コリアンダー推し：あの子、泣いてる...。
カルダモン推し：古参だからね、思うところがあったんだと思うよ。
クミン推し：好きな人をずっと応援し続けるって、すごいことだと思うよ。
クミン推し：好きでいつづけるのは、簡単なようで難しいから。
ローリエ推し：私たちをずっと夢中にさせてくれる『スパイス☆ボンバーズ』すごいなぁ。
─曲が終わり、ステージ袖で見ていたターメリック推しに向かって、それから客席に向かって礼をする５人
ターメリック：（ターメリック推しに向けてオフマイクで）今日も来てくれてありがとう。
ターメリック：この後も、どうか楽しんで。
─ターメリックの言葉に驚くターメリック推し
─ターメリック推し、アリーナの客席へ戻り
カルダモン推し：どうだった？近距離で見る推しは。
ターメリック推し：...今日「も」来てくれてありがとうって、言ってた。
コリアンダー推し：うん。
ターメリック推し：客席でいつも見てるの、覚えててくれてた...。
ターメリック推し：覚えててくれてたよぉ（ぶわっと泣き出し）
ローリエ推し：すごい、推しに認知されてるの？！
クミン推し：やったね！！流石ターメリック君！！
─ステージ上からチャッカちゃん達を見つめる５人
カルダモン：チャッカちゃんを泣かせたなぁ？
ターメリック：えぇ？！僕のせいかい？
ローリエ：確実にそうでしょ。
クミン：罪な男だなぁお前は。
コリアンダー：でも、すごくいい笑顔だよ。
コリアンダー：だから、アイドルはやめられないよな！！（にっと笑い）
─コリアンダー、ステージ中央へ駆け寄り
コリアンダー：みんなー！！！ラスト一曲！！盛り上がれーーー！！！！！
─歓声が最高潮の中、ホワイトアウトしていく
─武道館ライブ後日
─『スパイス☆ボンバーズ』所属事務所、会議室
コリアンダー：ねぇ聞いた？俺たちの武道館ライブ後、ドンキ・ボーテのグッズバカ売れらしいよ。
ローリエ：え、なにそれ。
カルダモン：武道館に来てた特定厨のチャッカちゃん達が、俺らの武道館ライブ当日の衣装、小道具が全部fromドンキ・ボーテなのを突き止めたらしい。
カルダモン：今ＳＮＳでめっちゃ騒がれてる、ホラ。
─カルダモン、ＳＮＳのタイムライン画面をローリエに見せ
ローリエ：わぁ、ほんとだ...よくわかったねこれ。
クミン：なになに...？『スパボン武道館の衣装、全部ドンキでそろえてたの胸熱！！初心忘れずの心意気受け取った』。
クミン：あ、そっか。俺らのデビューライブって...
ターメリック：ドンキ・ボーテ最上階の特設ステージだったねぇ。
カルダモン：ローリエが緊張で腹痛起こして、イベント３０分押したやつだ。
ローリエ：あの時はごめんって！！
コリアンダー：デビュー当時からずっと応援してくれてるチャッカちゃん達、意外といるんだな。
クミン：デビューから応援してくれてる子たちも、途中から応援してくれてる子たちも、皆俺達の大事なチャッカちゃん達だよ。
コリアンダー：...うん、そうだな！
ターメリック：あ、あと、武道館以来、男チャッカ＝チャッカマンも急増しているらしいじゃないか。
ローリエ：え、なんで？
クミン：ローリエが持ってた攻略本、メンズに超人気格ゲーの攻略本だったらしい。お前すっかりあのゲームのヲタク仲間だと思われてるぞ。
ローリエ：そんな理由で？！
カルダモン：まぁ今まで男性向け！って方向でしか布教されてなかったから、武道館ライブきっかけで女性ユーザーが急増して男共も感謝してるってことだ。
クミン：お前のＳＮＳアカウント、一気にフォロワー増えてるぞ、男ばっかり。
ローリエ：嬉しいけどなんかやだ！！
コリアンダー：いいじゃんいいじゃん！ファンが増えたってことは、俺らも武道館より大きい箱、狙えるかもだよな！！
カルダモン：流石ポジティブ王。
ローリエ：次はちゃんとした衣装でライブしたい...。
クミン：同感だ。
コリアンダー：えー？？？なんだかんだで大成功じゃね？俺らめっちゃ頑張ったし、すっげー楽しかったぜ！！！
ローリエ：当日寝坊したお前が言うな！！！！（なるべく同時）
クミン：当日寝坊したお前が言うな！！！！（なるべく同時）
カルダモン：当日寝坊したお前が言うな！！！！（なるべく同時）
ターメリック：当日寝坊したお前が言うな！！！！（なるべく同時）
コリアンダー：お、ナイス突込み！
ＥＮＤ
─この度は、シナリオを手に取ってくださりありがとうございました。
楽しんでいただけていれば幸いです。
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