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#18 いよいよ本番

おはようございます!よろしくお願いします!!

模索俳優・モサク(@mosaku_actor)です。

前回は、動画オーディションから対面オーディションまで進め、ついにメインをつかみ取ったところまでのお話でした。
そして、本番撮影が終わりました!!


ー 完 ー

さて、今回は今までのエキストラと違いバリバリのメイン案件です。
私は体のサイズが一般成人男性より小さいので、ほとんどの衣装を自前となります。これ自体はエキストラでもよくあったことなので、本番直前まではエキストラと同じ感覚でいました。

いつものエキストラ違うとすれば、コンテにセリフがあり事前にある程度覚えておくことがあることです。通常はエキストラにはセリフは無いか、現場でもらうので事前に覚えるということはありません。

というわけで、メインでありながら45Lのキャリーバッグを引いて現場に向かいます。
「おはようようございます!よろしくお願いいたします!!」
いつも通り挨拶します。

さて、いつもと雰囲気が違います。
スタッフの皆さんの私に対する扱いが違います。
なんだか丁寧に扱ってくれます。

それまでのエキストラとは雲泥の差です。対応に戸惑いつつ、

(´-`).。oO(メインをやるとこんなにも違うのか!!)

と、心の中で思いつつも、いつものように対応を始めます。
ここは納得するしかありません。そもそもエキストラを数件やっていれば、

メイン > サブ > エキストラ

と、扱いが変わるのは知っているので、いまさらといえば今更です。

さて、いきなり面喰いましたが言っても始まりません。ここはうまく話しに乗りつつ、オンスケで撮影を終わらせるのが吉です。
今日の私の使命は、監督の満足する演技をオンスケで披露することです。

というわけで、一日お世話になることの多い衣装さんやメイクさん、重要な監督さんたちと挨拶を挨拶を交わし、共演者の方と衣装・メイクさんと世間話をします。
ある程度うちとけておかないと、本番中に緊張して失敗すると思ったからです。味方は多い方が安心します。(敵は自身の緊張なのですが)

さて、衣装とメイクも決まり、撮影に入ります。
初日はパートナー役の方とのやり取りです。セリフと相手がいる本番は初めてです。めっさ緊張します。そもそも、演技とはいえ相手との距離感も探り探りです。(本来ならTwitterレベルの馴れ馴れしさが必要です)

打ち解けるための会話も朝イチでは少し足りません。

何度かリテイクをするうちに、私もできないものはできないので、少し弱い部分というか本音というか、どうしたらいいと思います?的なことを相談してみます。

現場の人は優しいので、いろいろ意見をもらえます。それを試してみます。中には冗談のようなものも含まれますが、とりあえずやります。
それでOKが出るかもしれませんし、やることで笑いが起きて私含め緊張が和らぐかもしれません。

そんな感じで1日、撮影を続けます。
初日は夫婦のシーンのみで、初めてお会いした俳優さんと結婚生活を送っている演技をするのは、なかなかに難しいものでした。
初めて、消えものの手タレ(?)的なこともやります。から揚げを皿から一つとるだけでも一苦労です。
ちなみに、今回もから揚げやごはんなどの消えものがありますが、例のごとくです。

「食べちゃだめだ!食べちゃだめだ!食べちゃだめだ!」
(口いっぱいに入れるとか、ダメ!絶対!!)

あまりに多く口の中に入れると、セリフが言えません。しかし、食べなければ画的におかしいことになるので食べます。なので、ほんの少し口に含む程度でやり過ごします。
たまにTVドラマや映画を観ていて、口いっぱいほおばっているのにセリフが言える俳優さんは凄すぎだと思います。
さて、共演・スタッフいろいろな方のご協力のもと、1日目が終了します。

お疲れさまでした。お相手の俳優さんがきれいで惚れてまいそうでした。

衣装は次の撮影時になくなるとまずいので、預けて帰ります。
これも、この後知識として活きてくるのですが、撮影日が複数日に及ぶ場合、自前衣装は基本、置いていきます。撮影日が連続せず合間に他の案件で同じ自前衣装を使う場合に要注意です。

ーーーーー

間をあけて二日目が開始されます。

夫婦役のお相手は一日目で終了なので、本日は私一人です。
不安です。メイクさんと衣装さんが頼りの綱です。

(´-`).。oO(監督さんやらもっと頼るところあるやろ!!)

というわけで、衣装・メイクもばっちり、二日目スタートです。

監督からの説明で、私以外のキャストさんは全て社員さんだと伺います。
一瞬、「え!?こっちも経験少ないけど大丈夫なんか!?」と頭をよぎります。よぎりのわたし。

心配は杞憂に終わります。

社員さんは皆さん普通に接してくれます。
理由は多分、以下だと思います。

・セリフらしいセリフが無いこと
・お互い素のままで、演じる要素が少ないこと

基本的に15年程度はサラリーマンをやっておりましたので、ビジネス業界の知識は世間話する程度には持ち合わせております。
仕事のシーンではお相手の話を聞き出して、関連しそうな話題をふればそのまま会議やら仕事の相談やらをしている風に見えるというわけです。
(事前に何のお仕事か知っていればそこから糸口はつかめます。)

なお、一番困るのが、趣味や休日に関するプライベートな話をするシーンです。何が困るかというと、私自身そこまでプライベートに関して開示しないので、何を話していいか分からないことです。相手にもどこまで聞いていいか距離感のわからないうちは戸惑います。
しかも、カメラセッティング中に初顔合わせ的な状態で進めなければなりません。ここに関しては撮影してて一番違和感のあるシーンやもしれません。

そんなこんなで、全シーンを取終わりました。
私は今回主演の為、オールアップ時の拍手をいただきます。
スタッフの皆さん、社員の皆さんから温かい拍手をもらいます。

めちゃうれしいです。今後も頑張ろうとかめちゃ思います。

メインやサブの役をもらった場合、オールアップで拍手がもらえます。
規模が大きい現場だと、プラスで花束などが渡されます。


さて、撮影終了後ロケ弁があるとのことで、せっかくなので頂いて帰ります。ここでも衣装さん、メイクさんと業界の話を聞きながらです。
(俳優初めて1年目をゲロってますので、親身になって相談してくれます)

昼食中に監督からご丁寧にごあいさつをいただきます。
本来ならこちらから行くべきですが、お忙しそうだったのと現場と昼食でフロアが違うのと、タイミングが合わずに挨拶そこそこで出ちゃったのです。
今までに経験がなかったので戸惑いますが、選んでいただいたことに謝辞を述べます。そして、私の個性に関してもエールをいただきます。
とてもありがたいお言葉でした。

食事を終えた後、ひととおり挨拶をして、帰路につくのでした。
もちろん、ほくほくで帰宅しましたとも。

そしてついに、初メイン動画として以下が誕生したのです。

(予告なしに公開が終了するかもしれません)

その後、メインをいただくことはまだありませんので、何かの縁がありましたら、ぜひとも呼んでください!!

では、お疲れさまでした。ありがとうございました!!

追伸
取り終えた後、着替え途中で現場に呼ばれました。
それまでスタジオで着替えとかもあったので着替え途中でも全く気にせず呼ばれた方へ行きました。
が、そこはスタジオではなく正真正銘のオフィスなのでした。
衣装さんたちに呼び止められたことは脳裏から離れません。
が、いまだに必要とあらばどこでも着替えはできます。