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#8 またお会いしましょう…

おはようございます!よろしくお願いします!!

模索俳優・モサク(@mosaku_actor)です。

今回はCMのエキストラでのお話。第一現場と第二現場が場所的にも時間的にも間があり、再集合になる初めての現場でした。

というわけでこの時は一旦かえって時間をつぶした気がします。



ー 完 ー


第二現場に向かいます。私はいつも遅刻しないように集合の30分前には到着するようにスケジューリングするのですが、その日は第一現場との時間に開きがありすぎて時間を持て余し、かな~り早めに到着予定で家を出ます。

あと一本、電車を乗り換えて、とかしてたら事務所から連絡がありました。

「巻いてるから集合早くなるんだけど行ける!?」
「大丈夫です、そろそろ着きます!!」

とかなんとかやり取りをして現場到着です。

しかしここでハプニングです!!

建物の入り口がわかりません。時間は夜の9時過ぎ。とりあえず裏口のような場所に先にたどり着きましたが、もしかしたらと淡い期待を抱き、メインゲート方面へ向かいます。しかし、

「本日の営業は終了しました」

という案内を掲げて施錠済みです。仕方がないので建物をぐるり一周します。先ほどスルーした裏口に戻ってきました。

仕方ありません。インターホンを押して守衛さんにお話しします。これが正解でした。中から扉を開けてもらい建屋へ進入します。
(ちなみに、機材搬入路に制作さんたちがいたっぽいのでそこからも入れそうでした。)

この時、私は一人ではありませんでした。別の事務所で同じくエキストラとして参加していた男性と一緒に入り口を探していました。
こういう時、なぜか奇妙な連帯感が生まれます。なんなんでしょう。

早めにスタジオに入ったので空き時間に世間話します。現場はおろか、他の事務所のひととの交流もほぼありませんから、いろいろお話します。目指したきっかけなども話しました。なんだか、その辺りも似てました。


さて、撮影が始まります。シーンはオフィスです。画的に見栄えするように座るように指示されます。そして、スティック型PCがモニタに繋がれ、画面が映り込んでも不自然の内容になっています。あとは、メインの役者さんの段取りやカメラワークが決まれば撮影開始です。

我々エキストラは適当に残業している演技をしていればいいのです。何かあればディレクションが入るので、それまでは完全にアドリブです。


とはいえ、待ってる時間も暇なのでPCをいじくりまわします。OSはwindowsでしたがソフトは何もインストールされていませんでした。仕方ないのでワードパッドを開きます。これで文書を作っているような演技をします。

ひたすら画面に向かいキーボードをタイプします。

”カタカタ、カタカタ、カタカタ、カタカタ、カタカタ、ターン!”

時折エンターをたたきます。文章はその時考えている時事ネタや趣味、演技論など様々です。(他の現場でもPCがあるとよくやります)
そして、ある程度書き終わって暇を持て余すころ、おもむろに絵を描き始めます。

ペイントツール?のん、のん…
ワードアートです。当時のPCはwindows7だったのでしょう。10のワードパッドはペイントツールから貼り付ける仕様に変わっていますが、当時のは直接図形が描けました。

というわけで、こんな感じの図形を書きます。

お絵描き_元

当然色を付けてキャラクター性を打ち出します。

お絵描き_河童

かっぱ㌠です。

お絵描き_うさぎ

うさぎ㌠です。

お絵描き_くま

くま㌠です。

まったく同じではありませんが、大体こんな感じのを描きます。そして、撮影が終われば消さずにそのまま現場を後にします。毎回です。


さて、一通り撮影が終わりいよいよ帰宅という頃合いです。
入り口で遭遇し、待ち時間に俳優業に入るきっかけで意気投合し、地元が関西方面でこれまた懐かしい話をしたお相手です。

スタジオを出るときの挨拶はこれしかありません。

「また、現場でお会いしましょう!」

そうして我々は夜の街に消えていったのです…



この時、私は想像すらしていませんでした。
まさか後にあんなご縁があるなんて!!!


では、お疲れさまでした。ありがとうございました!!