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ていねいな子育て①

これから子育てを始める方に、基本的な子どもへの対応の仕方を知っておいてほしくて、このノートを書きます。
すでに始まってしまっている人も、使える所は適宜使ってください。

まず、はじめに。
丁寧な子育て、というのは、優しく接するとか、きちんとした食事や生活リズムを整えるというような、いわゆる「ちゃんとする」ことではありません。生まれて数年の小さい人たちに、彼らがわからないことを、わかるように、相手のレベルに合わせて伝えることを指します。

さて、そのために、ここで説明するのがABA(応用行動分析)の基礎知識です。

ABAの基本は「行動の直後に起きた出来事が、その直前の行動を強化したり、弱化したりする」です。

昔、犬のしつけに苦労している人のお宅に、天才ドッグトレーナーを派遣してわんこにしつけする、っていう番組を見たことがあります。

そこで面白いなあと思ったのは、行動の直後に起きたことが、たとえ偶然であっても、それは行動に影響を及ぼす、ということ。

その番組の中では、トレーナーが家の中で「無駄吠え」するわんこ対策として、「吠えたら金たらいが落ちてきて、ものすごい音がする」という仕掛けを作っていました。

誰もいない部屋の中で、わんこが吠える⇒金たらいが落ちてきてぐわしゃーんとすごい音がする⇒わんこ、びくっとする。

これが、三回繰り返されると、わんこは、自分が吠えるとたらいが落ちてきて怖い思いをしたということを学習し、吠えなくなります。

三回で効果ない子もいましたが、基本、自分の「吠える」という行動とたらいの落下がセットになっている、とマッチングできるようになるのには、そんなに時間はかかりませんでした。

わんこかしこい。というか、動物なら繰り返せば、「こうすれば、こうなる」がわかるようになる。水族館のイルカの調教なども基本は、ABAを使ってしてほしいことを強化して芸を仕込みます。

ABAをこういうざっくりとした説明から始めると「うちの子、犬じゃないから」と嫌悪感を感じる人もいると思います。

私もそうでした。
そんな、犬のしつけみたいなことしなくても、人の子だから「話せばわかるはず」「言い聞かせればそのうち、わかってくれる」と思ってました。

が、ところがどっこい、二、三才児って、意味のある日本語を話しだしてやっと一年かそこらの、語学初心者です。

私たちが中学高校と6年英語を学んできても、早口でまくしたてるように説明されるネイティブの英語はわからないように、たぶん、この小さい人たちも、ほぼこちらの説明がわかってないんだろうなと思ってます。

そのために、まず、母ちゃんは表情・態度・声色を「伝えたい事」と一致させる必要があります。

想像してみてね。苦渋の表情で、のどをかきむしりながら「お・・・お・・・・おいしい」と食レポする彦摩呂さん。これ「おいしい」ように見えますか?

もし何度も目の前で見る「おいしい」がこれだったら、こどもは「おいしい」という言葉の意味は、こんな風につらくて苦しそうで、大変なことなんだと学ぶでしょう。

なので、まず、基本的に、子どもと接する大人は、伝えたいことを伝えたいように伝えられるよう表情豊かであってほしいと思っています。でないと、手掛かりが音声しかなかったら、その意味することをマッチングできないから。

褒める時は大げさに、これは、ダメだ、嫌だと思う時も、表情態度、全てを総動員して、伝える。
時々、ファミレスで「だめだよー」と声だけかけながら、子どもが好き放題走り回っているのを尻目にスマホをいじっている人を見かけますが、あれ、「ダメ」の意味を子どもがわかってるのかなー?あれでは「らりるれろ」と言われてるのと同じで、意味のない音の羅列にしか聞こえてないんじゃないかなあと、おせっかいながら思います。

すでに子育てをスタートさせている皆さんは思いだしてみてほしいのですが。
私たちには、一歳くらいの小さい人に、ちょうだい、とか、ばんざい、とか、おつむてんてん、とかいろいろ教えて「かわいいー♡」と褒めまくってた時期がありましたよね。
あの時、言葉で言い聞かせていたか?

否。こうするんだよ、と手取り足取り教えていたはず、そして、できたら褒めちぎっていたはず。

なのにですよ。言葉を話し始めたらとたんに「犬の子にしつけるわけじゃないんだから」と拒絶するのは変な話。まだ小さくて、いろんなことがわかってない、という点ではたいして変わりゃしません。手取り足取り&褒めて教える、が必要なんです。

そして、それはお母さんである、あなたにも言えます。
まだ、お母さん歴数年で、小さい人のことなんてわからないんだから、できなくて当然、ちょっとでもできたら、まずは自分をほめちぎるっていうところからはじめてください。


(つづく)

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