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緋牡丹の植え替えチャレンジ
多肉植物の中には、自生できないものがある。
接木でしか増殖できない栽培品種がそれであり、代表的なものに『緋牡丹』がある。『緋牡丹』は、カラフルなキャンディのようで、インテリア的な人気がある。
写真からわかる通り、真上から見ると放射状に広がる花火のような外観をしており、本体は葉緑素を持たないため、別の多肉植物に寄生して生きている。
一般には「三角柱サボテン」の先端に接ぎ木した形で販売されることが多い。ところが、この三角柱サボテンは、緋牡丹を接木した際の寿命が短く、数年で腐ってしまう。せっかくかわいいのに、短命なのだ。もともと緋牡丹は、切り花感覚で楽しむものらしい。
実際、うちに来た当時はこんなに元気だったピンクちゃんが、
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根元から腐ってきたのに気づいたときにはショックだった。ついに来るべき時が来たのか、と。
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根元は黒ずみ、触ると「ぐじゅっ」と崩れる。腐るというか、溶けるというか、まだ生きているように見えるのに、根っこは死んでいる。
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しかし、ピンクちゃんは、赤ちゃんを宿していた。子株がそこそこ育っていたのである。日照時間が短い中で、頑張って子どもを育てていたのだ。
そこで、この子株を、別の台木に接ぎ木することにした。
というか、もう数年前からこうなることを見越して、台木となる「竜神木」という名前のサボテンを用意してあるのだ。
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接ぎ木のしやすさ・活着(ちゃんとくっつくこと)のしやすさでは、「三角柱サボテン」に軍配が上がるらしいのだが、たとえ接ぎ木がむつかしくても、長生きしてほしいので「竜神木」を選んだ。
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事前準備として必要なのは、
①清潔でよく切れるカッターナイフ
②ミニクリップ
③伸縮包帯
を用意することと、
④接ぎ木の二週間前から水やりを止める
ことである。
植え替えでも接ぎ木でもそうなのだが、多肉植物は、なまじ葉っぱに大量の水をためておけるものだから、ちょっとやそっとの水枯れではびくともしない。
普通の木の枝でも、良い状態で地面に突き刺しておくと「やばいぞ、やばいぞ、水を吸収しないと死んじゃうぞ」と数日で根っこを伸ばし始めるのだが、多肉は「まだ葉っぱの中に水があるからいいかぁ」とのんびり構えている。直近に水をもらったばかりの多肉だと、さらにそれがのんびりになる。
なので、早く活着してもらうためには、水を切った状態で作業をするのが良いらしい。ユーコピー?
そこまで理解したら、作業に取り掛かろう。
まずは子株をはずす。つまんでひねれば、ポロリととれる。
一応、棘があるので手袋などした方がいいのだろうけれど、私は気にならないので、つまんできゅっと外してしまう。
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次に行うのは、台木の成長点をむき出しにする作業だ。
清潔なカッターナイフで、先端をスパッと地面と平行にカットする。よく見ると真ん中に白い点があるのだが、ここが成長点。
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成長点を残すように、周りを斜めにカットして、その上に外した子株を乗せる。
おっと、その前に子株もお尻の方を薄くスライスして、活着しやすいよう生きた面を出しておく。
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あとは、これがずれないように固定するだけだ。
糸やゴムを使う方法など、いろいろやり方はあるが、一番楽なのがこれだ。
子株がずれないように、伸縮包帯で押さえ、張力を維持した状態でクリップで固定する。
ここで「あんまり押さえると、子株ちゃんが痛いかも?」と遠慮して弱めに固定すると、くっつかない。かなり張ってよい。むしろ張れ。
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あとはこのまま、二週間様子を見る。
包帯を外してみて、子株が転げ落ちなければOK。
そうなったら初めてお水をあげる。
以上、緋牡丹植え替えチャレンジでした。二週間後をお楽しみに。
**連続投稿55日目**
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