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家探し雑記②

疲れた。
この猛暑日が続く真夏に、エアコンのない家の中を見て回ることが、こんなに疲弊することだとは思わなかった。

松山二日目の今日。
我々はかねてから、物件の見学を申し込んでいた不動産屋さんに、ピンと来た物件5件を見せてもらうことになっていた。

朝10時に待ち合わせて、13時までに、市内のあちこちに点在する5物件を見て回る。
なかなかのハードスケジュールだ。
どの物件も、予算をかなり低価格に絞ったため、築30年以上の、年代物である。
そんな中でも私は、最後に見た「市街地から遠いが海に近く、安いのにとにかく広い家」が気に入った。
台所が飲食店のキッチンか?と思うくらい広くて使いやすそうなのだ。
ここしかないだろう!と思っていたのだが、夫と擦り合わせたところ、ボツになった。
理由は歯医者。
夫は、「おそらく半永久的に続く歯周病の治療中」であり、敦賀のかかりつけ名医から紹介された歯科医院に近いところに住みたいというのである。

そういうことは、先に言って欲しい。
地域指定の条件があるなら、それを予め伝えて物件を探してもらうこともできたのに、不動産屋の新卒一年目の若者を、無駄に働かせてしまった。

しかし、そうなると、午前中に見た物件の中に、私の心にヒットするものは無く、家探しは振り出しに戻ったことになる。

昼食を終え、申し訳ないなあと思いつつ、再度、不動産屋の彼に連絡を取る。
今度は店頭で「地域、間取り、予算」などの条件を細かく伝えて、一緒にネットでこれぞ!と思う家を探した。

我々夫婦は、思ったことがすぐに口から出てしまうので、見学しながら
「この台所、換気扇の位置がおかしくない?」
「風呂が狭すぎでしょ」
「和式トイレは膝にくるからアウトだな」
「なんで洗面台と鏡の位置が直角なの?どう考えても変でしょ?」
などなど、クレームがダダ漏れだった。
午前中にそれを散々聞いていた若者は、相当に学習してくれたようで、好みに合うものを見つけてくれるのが早い。

幸い、3件ほど気になるものが見つかり、またしても彼の運転で、34℃の松山市内を走ることに。

何しろ、老夫婦の二人暮らしになるので、極力バリアフリーを意識しつつ、買い物の便も気にしつつ、本を手放せない夫のために書庫となる部屋を用意しつつ……、譲れない条件が複数ある。
そうなると、もうここしかないじゃん、という運命の出会いがあり、先程、仮押さえしていただいた。

本契約は明後日。
なぜなら、明日水曜日は、その不動産屋さんの定休日だからだ。(詰めが甘い!)

そんなわけで、明日はすることがなく、急遽、最寄りの島の海水浴場に泳ぎに行くことにした。
海の透明度とウミウシチェックだ。
この二つが揃わなければ、契約は御破算、また1から探し直しになる可能性もある。
どうか、興居島の海がウミウシの楽園でありますように。
これ以上、不動産屋の若者に不毛な労働を強いずにすみますように。

**連続投稿575日目**

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