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病院にはホストが必要なんじゃないか?と思った話

この一週間ほど、熱と頭痛が続いており、かかりつけ医で検査したが、インフルエンザでも新型コロナでもなかった。

そこで今日は紹介状を手に近隣の大きな病院へ。
大きな病院の外来は大抵午前で終わるので、ちょっと焦った。

受付を済ませ、採血と採尿とCTの順番待ちをしていると、何やらトラブルっぽい声が聞こえてくる。

診療時間が過ぎてしまい、もうこれ以上受付できないと看護師さんが説明しているのに、どうしてもこれから先生に診て欲しいと訴えている患者さんがいるようだ。
声が大きいので聞き耳を立てなくてもフロア全体に響き渡っている。

「なんでダメなの?どうせ診察なんて3分くらいでしょ?入れてよ。せっかく来たのに。」

「私はね83歳でここまで歩いてくるだけでも大変なの!もう足が痛くてこれ以上一歩も歩けないのよ、助けてよ!」

「この病院はね、主人が亡くなったところなのよ。何年もお世話になった、いわばお得意様じゃない?なのにそんな人情のない対応するの?」

「つぎの予約は木曜だっていうけどさ、木曜金曜は大雨の予報じゃない?こんな年寄りを雨の中歩かせる気?」

「とにかくさ、この紙を先生に渡してよ。あたしが書いたんじゃないわよ。偉い医学博士の先生が書いてんのよ!そしたら先生もきっと診てくれるから。」

看護師さんは一生懸命、予約の方優先だから、と説明してたけど、途中で負けて
「先生に確認します」
と去っていかれた。

そのまますでに10分帰ってこない。
そーいう作戦なのか?

会話は丸聞こえだったのだけれど柱に邪魔され姿が見えず、どんな人なのか見えなかった。

好奇心に負けて席を移動したら、見事な山ガールファッションに身を包みリュックを背負ったおばあちゃんだった。

きっとおじいちゃんがご健在だった頃、二人でよく山に行ったりしていたのだろうなー、などと妄想している間に、

私が検査室に呼ばれてしまい、出てきたらさっきのところにおばあちゃんがいなかった。

あれ?痛くて一歩も歩けないのでは?
説得されて帰られたかな?と思っていると、会計の前の椅子で何やらスーツのイケメンに手を取られている。

「痛いですよね、お辛いですよね。
でも、◎◎さんのご担当の先生は、今日はいらっしゃらない日なんですよぅ。
他の先生だときっと今の◎◎さんの痛みをご理解できないと思うんです。
ぼくは、◎◎さんには元気で長生きして欲しいと思ってますので、ちゃんとわかってる先生にみてもらってほしいんです」

おばあちゃんの方は、あれだけ声がでかかったのに、もう、何をいってんのか聞き取れないくらいの声でゴニョゴニョ言って

で、結局……帰っていった!!!

すごい!

今、病院に必要なのはホストなんじゃないのか?

学校も、かもしれないなー。

とにかく、硬そうでクレーマーが集まりやすい職場には、コロナで仕事が無くて困っているホストの皆さんを標準配備して、お話を聞く係をしてもらったらどうだろう??
(男性のクレーマー対応にはホステスの皆さんかな?)

そうすれば、お互い足りない所を補いあえて助かると思うんだけど。

最後まで読んでくださって、本当にありがとうございます。 サポートは、お年玉みたいなものだと思ってますので、甘やかさず、年一くらいにしておいてください。精進します。