オタク、マチアプを始める

前回までのあらすじ
親からマッチングアプリをやるよう命令されるも特定や殺害をされるんではないかという恐怖でおかしくなり、友達みんなからも向いてないと言われ退会したオタクだったが…

その後街コンにも参加したけど対面で顔面とコミュ力のファーストインプレッションで全てが決着する街コンでは不利だし、コミュ強ハイスペと1対1の開始から勝敗が明らかな試合の始まる可能性があるなんてね。
別にハイスペと1対1じゃなくてもこの挙動のおかしいオタクを目にしてアプローチする人間がいたら金銭目的か何かもっと悪しき目的のある悪い人なんじゃないか。
ということで、初見をデータだけで勝負できるマチアプに帰ってきてしまったのだった。
データだけで勝負できるとはいえ、中年、中の下のルックス、生存不可能レベルの低収入(正直爺さん)と実家暮らし(正直爺さん)と1人っ子(正直爺さん)というコンピュータウイルスみたいにおぞましく邪悪なデータしか持ってないのだった。


前回は不機嫌な高齢者からいいねが大量に来ていたのですが今回は全然来ない。
初日はビギナーズラックなのかサクラなのか若い人や同世代からもボチボチメッセージが来ていたものの、数回やり取りしたらクローズドクエスチョンというか、もう終わりたがってる感が凄かったので全部終わらせた。
全部終わらせたのちパッタリとマッチしなくなった。
他の人の見てたら、そこまで顔が整ってるとか若いとか高収入とかじゃないのに始めて1週間でいいね数1000以上の人がいてあまりの霊圧に小便漏らしたんだけど、仕事が人事との事だった。
どこの会社の人事かは知らないがさすが毎日書類だけで知らない人をジャッジしまくるのが生業なだけあって人に好印象を与えるプロフィールの作り方を理解ってるんだなとなった。
自分はバカなのでどの部分がそのテクニックなのか見ても全然わからんかった。
マッチングアプリとかしてないで商材売った方が良い。
既に売ってるのかもしれないが。

そうやって他人のプロフィール見て屁理屈捏ねてるだけじゃダメだ！といいねをしまくった。
「いいね」した人々が足跡を残してきて私のプロフィールを確認したのち「おやすみモード(アプリを退会はせず休止状態にする)」という仮死状態に近いモードに入る悲しい出来事が起きてしまった。
プロフィールだけで他人を仮死状態にする逆人事。
普通にいいね無視するだけで良いのに、仮死状態になるほどショックだったのでしょうか。
オ、オデは…人間を傷付けたかったわけじゃないのに…
オデは殺されることばかり考えてたけど、人間に害をなす化け物としての自覚が足りてなかったっぽい。
もう人里には降りないし何もしない。