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[明石昌夫]J-POPと住宅環境の話

自分でクソジジイと言ってたらクソクソと言っても許されると勘違いしてるクソジジイです。

ごく一般的な日本人って「高音域」しか耳にいかず、耳を削るような音を「迫力」だと認識している人が多い。あと、ずっと昔から個人的に思ってたのは、日本人と西洋人とで何が一番違うって、聞いてきた音楽の音量の違い。大音量でのリスニングに耐えれるように作った音楽と、そうでない人達との音楽はどうしても違ってきますよね。住宅環境の違いでしょうがない部分もあるど、練習や理論でカバーできない、根源的な違いが大きいですね。

これもその通りなんですけどね。でも意外と高音域しか耳に行かず耳を削るような音は迫力だと認識している人が多いっていうのは、実はこれ業界人がそうだったっていうだけで。それでそれにお金かけるから、それしかなかったから。メジャーデビューするような音楽とか、テレビCMあるやつとか、タイアップのやつっていうのはそれしかなかった。その中でみんなが選択してるってだけなんで。今はもうYouTubeなんで、みんな好きなものを聞いてるから、そういう風な高音域でそれが迫力っていう風な人達じゃない人達も当時からいっぱいいたと思うんですけどね。それしかないからしょうがないかなって感じです。

日本人と西洋人で聞いてきた音量の違い。大音量のリスニング。これももちろんあると思いますし、確かに全然違うから。そうやってダイナミックレンジ、小さい音から大きい音までっていうのはすごい違いを作っても、それでも要はそのトータルコンプっていうのはあまりかけなくても、ちゃんと大きいところは迫力が出るし、小さいところはちゃんと聞こえるってのがあるんですけども、日本の空気中で聞くようなイヤホンじゃなくて聞くような場合だと、そこで小さいところ聞こえないし、小さいところ聞こえて大きいところもちゃんと聞かせてちゃんとしようとすると、トータルコンプっていうのはすごいかけないといけなくなって、そうするとメリハリがなくなるんです。J-POPの特徴はそれなんです。確かにそういうJ-POPのトータルコンプだったり、ミックスするときのコンプのやり方とかバランスのやり方とか、そういうふうなものがそういうふうな日本のリスニング環境に合わせてメリハリがなくなってるっていう部分。音量的にはメリハリがないんですけども、ちゃんとメリハリがあるようにどう聞かせるかっていう、そういうふうな部分ってのはすごい大事で、そういうふうなところはすごいうまくできてるなと。基本的にはヘッドホンとかイヤホンですからね。結構それでダイナミックレンジで聞いてる人もいっぱいいるんで。イヤホンで聞けばあんまりそんなに。だから、そういう洋楽のダイナミックレンジの広い曲、大きいのと小さいのがものすごくあるような曲でも、イヤホンで大音量で聞けば全然いけるしっていうところで。

住宅環境の違いってのは本当にあるんですけども、一番僕が感じたのは洋楽って歌にリバーブとかディレイがものすごいかかってるんですよ。すごいかかってるのね。それで育ってきた人がミックスをすると、リバーブをかけすぎるというか、それで日本で仕事をすると、大体ボーカリストとかディレクターの人が、もうちょっとリバーブ少なくできませんかって絶対言うんだよね。日本人っていうのは歌のリードボーカルだけだよ、あとは全然大丈夫なの。リードボーカルだけ。そういうところでもみんな声しか聞いてないなっていうのをすごい感じるんだけども。本当にリードボーカルに対してだけはものすごくみんなこだわりがあるっていうか、ものすごい自信を持って判断ができるんだよね。SIAM SHADEのミックスは歌はすごくリバーブが少ないんだけども。栄喜くんも多いの嫌いだったし。なんだけどギターソロがものすごいリバーブかかってんだよね。これこんなに差があっていいのかなと思ってたんだけども、それはそれでアリかみたいな感じで全然問題ないからね。なんでそうやって日本人っていうのはリードボーカルのリバーブが嫌いなのかなと思うと、大体みんな風呂場みたいだって言うんですよね。それすごく示唆に富んでいてですね。結局住宅環境の問題なんですよ、そのリバーブの問題。声がリバーブが多いのって日本家屋だと風呂場だけなんですよ。今時の風呂場はユニットバスだったりするから、そんなにリバーブ多くなかったりするんですけども。温泉行ったり銭湯行ったりすると、そういうとこ全部コンクリートの打ちっぱなしっていうので、リバーブルームみたいな感じになってて。そこでコーンってワーってなってコーンってなるじゃないですか。あとは全部日本の家屋ってのは木と土でできてる。今は土壁のとこ無いんで基本的には木ですよね。コンクリートの家でもそこにベニヤを張って紙を張ってっていうのが基本じゃないですか。なんですけども以前ニュージーランドの家で住んでたってわけじゃないんですけども。娘が留学してた時によく行ってた時は、コンクリートそのままなんですよね、壁が全部。部屋によって全部リバーブタイムとか、リバーブの種類が違うんですよね。そんなこと考えてるのは僕だけですけどね。こうやってパンパンパンってやって、あっこの辺になるとスタンディングウェーブができるっていうのがね。ここで喋ると気持ち悪いよみたいな。そういういろいろできるぐらい本当にすごくリバーブが多いんですよね。だから喋ってても常にリバーブがかかる。よく洋画でコンコンコンって歩いてる時にコーンコーンってすごいリバーブかかるじゃないですか。ああいうのって。お城の中だったりああいうとこもね。なんだけども日本の時代劇の松の廊下とか、あんなとこリバーブないじゃないですか。ただサッサッサッサッって歩くだけで、シュワンシュワンシュワンって言わないじゃないですか。そんな感じで、そういう住宅環境の違いでリバーブの感じが違うから。だからリードボーカルに対するリバーブの感覚が違うってことに気が付いたりしました。

今回のこのコメントをこの住宅環境っていうところで、この話しようと思って。ありがとうございます。

※「※音楽※」は文字化できないため省略

Akashi Masao Official
https://www.youtube.com/@akashimasaoofficial9707

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