#読書きろく 母のトリセツ 

ふらっと本屋さんにでかけて、特に大掛かりな宣伝があったわけではないのですが、たまたま目に入ったので立ち読みして、即購入しました。

母って本当にめんどくさい存在でウザい。私の母は、教育ママでもなく、口うるさくもなく、「自分好みに子供を育てたい」という感じもなかったと思います。私自身も、本書の中にでてきたような「お母さんの望み通りになりたい娘」とは正反対のタイプの人間なので、一見、衝突がなさそうにおもうのですが、それでも、母親ってウザいです。なぜか、ウザい。

ウザいと感じる理由は人それぞれ違うでしょうが、どうして私の母がウザいのかというと、全く性格や考え方が違って(性格だけじゃなく、時代もあると思うのですが)、ことあるごとに母の決断が私を苛立たせます。たとえば、「外出中に、洗濯乾燥機をつけっぱなしにするのは不安(だから出かける前には乾燥機を消す必要がある、だから、干さないといけない)」という考え方をする。私からすると、それでは、全自動洗濯乾燥機を買う意味がないじゃないか、とおもってしまう。母が使うと、いつでも出かけられるようにしてくれる電化製品ではなく、行動を制限するまたは手動作業を必要とする電化製品になるのです。
そんな風に母の考え方に違和感や嫌悪感を覚え始めたのは高校生か大学生くらいですが、大人になって私が自立しはじめるともっとその気持ちが強くなり、自分が子供を生んでからは、さらに強くなったように感じます。特に嫌なことを私に対してしてくるわけではないのに、「私は自分の母のような母にはなりたくない」とさえ思っています。

しかし、本書を読んで、「母親の行動や発言にいちいち反応しているようではそれは自立とはいえない」というようなことが書いてありました。なるほど、、、たしかに、、。
自立した人間として、適当にスルーするスキルが大事で(本書では共感することが大事であると強調されていたとおもいます)、そのスキルにより自身が解放される、気持ちが楽になるようです。うーん、私にはそれができないかも、と内心思ってしまうのですが、そう言っているうちは、私はまだまだ自立していない未熟な奴なのかと思うと残念でもあり、また、悔しいので、今度は少し共感できる娘になってあげようかと少し思えました。

そして、母との関係とは少し話はそれますが、子供の親孝行の話が結構ささりました。「子供はうまれてから3年間で親孝行を終えている」「どんなふうに将来なっても、反抗期を迎えようと、最初の3年間の密接して思い出だけで親は充足感をえている」というような表現がありました。我が子はまだ反抗期は迎えていないですが、たしかに会社の先輩も似たようなことをおっしゃっていました。三才までに限らず、これからも子どもたちとの時間を楽しもうと思えました。また、私を母にしてくれて、私のもとに、生まれてきてくれてよかったと心から感謝し再確認する機会を得られました。

1日か2日ですぐに読めてしまうので、週末やることなーいと思っているかたは、ぜひ、今週末、本屋さんへフラッといってみてください。

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