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中国雲南省のおもひで その3〜生ハム原木はいいぞ

こちらは2019年8月〜12月にかけて滞在していた中国雲南省でのおもひでを振り返る記事です。第1回はこちらからどうぞ。

いままでの記事はこちらのマガジンから読めます。

というわけで続きいきましょう。


古来より、生ハム原木はQOLを爆上げするやべーやつだという伝説は日本で語り継がれておりますね。わたくしも、かの有名な記事「生ハム原木を買ってはいけない」を読み、生ハム原木への憧れを深めていた1人でございました。

そのような憧れを心に秘めながら中国雲南省のとあるスーパーに赴いたわたくしが目にしたのは、生ハム原木の群れでした。

どうやらあまりにびっくりして写真を撮ることを忘れてしまったようなんですけれど……さほど高級スーパーというわけでもないふつうのスーパーで、さも当たり前みたいなツラをして、大量の生ハム原木が吊り下がっているわけであります。

テンションがブチ上がったので、とりあえず買って帰りました。

でかい。

あとから知ったことですが、雲南省というのは生ハムの産地として有名なんだそうで、雲南のハムは「云腿(ユントゥイ)」と呼ばれているんだとか。云腿の中でも、雲南の宣威県で作られた「宣威火腿(シュアンウェイフオトゥイ)」は特に人気が高いブランドなのだそうです。

さてさてそんな生ハムを買ってきちゃったわれわれ。買ってきちゃったからには食わなければいけません。ハムは鑑賞されるために存在しているわけではないので。

とりあえず肉を削ぐじゃろ。(夫が)

削がれし哀れな肉どもよ…………

いやこれがうめーのなんの。強い旨みと塩気で無限に酒が飲めてしまう。ツマミがなくなったら肉を削げばいいのだ。ゾリゾリ。うまいッ!テーレッテレー!

即席で生ハム台をつくり、生ハム氏はここで鎮座していてもらうこととなりました。存在感がすごい。


ちなみに中国では、生ハム原木を削いでそのまま食べるのは一般的ではありません。スープや煮物に入れて出汁をとったり、炒め物にしたりといった使い方が多いようです。

それに倣って、圧力鍋で煮物作るときなんかに生ハムをぶち込むとですね、これがまあ旨い。適当な野菜炒めにぶち込んでも、これもまた旨い。塩気が強いので、味の調整にはちょっと気を使いますが、それにさえ気をつければどう食ってもだいたい旨い。なんて優秀な食料なんでしょう。豚さんはえらいね。

9月の頭に買った生ハム原木は、毎日少しずつ削がれ、冬になる頃には骨となりました。とびきり安かったわけではないですけど、ツマミに調味料にと活用しまくったので、コスパはさほど悪くなかったように思います。また買いたい、生ハム原木。

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