ときのそら2ndアルバム ON STAGE!のここが好き!

遅筆ゆえレビューを書くのが随分と遅くなってしまったが、2ndライブ『パラレルタイム』を目前に控えた今、収録楽曲を歌うと予告されているときのそら2ndアルバム『ON STAGE!』の個人的に好きなポイントを挙げていく。


タイトルとパッケージ

『ON STAGE!』というタイトルからもう好き。
コンセプトはみんなと作るステージとのことで、タイトルもコンセプトもその想いが如実に表れたものとなっている。
おるだん先生のジャケットアートはもちろん、青いペンライトに囲まれステージで歌うときのそら。彼女のライブを観たそらとも(我々、ときのそらが好きな人たち)にとってはもはやお馴染み、そしてライブイベントに逆風の吹き荒れた今年なかなか見ることのできなかった光景だ。
個人的には『Dreaming!』のジャケットと同じライブ衣装なのも注目したい。この衣装は実際にときのそらのライブで着られたことはなく、1stワンマンでお披露目となったライブ衣装は似てはいるもののさらにきらびやかでかわいいものが仕立てられた。『Dreaming!』のジャケットはその夢の衣装を着てピカピカ光る巨大なアリーナの空中でマイクを握りこちらに笑いかけるものだったが、『ON STAGE!』は薄暗いステージ上でライトを浴びて汗をかいて歌っているというもの。挙げた腕はコールを煽っているようで、見えはしないが地に足がついてステージ上を駆け回っているようにも感じられる。手前の客席のペンライトも近い。あの頃は夢の側にあったライブパフォーマンスがときのそら自身のものとなった、そんな大きな成長が見てとれ、感慨深い。

ジャケットといえば初回限定盤Bに「soraArtグランプリ」で公募された作品が採用されたこともうれしいポイントだ。
グランプリはジャケットに、準グランプリが歌詞カードに、準準グランプリの3作がトレーディングカードに採用され、惜しくも受賞を逃した作品もすべてが歌詞カードに縮小されて掲載された。まさしくみんなで作ったアルバムとなった。
拙作が準準グランプリに選出されたのはとんでもなく驚くと同時に、ときのそらの世界を彩るプロダクトの一部に花を添えることができてとても嬉しかった。そらちゃん、ビクターさん、素敵な企画をありがとう…!

リリース後、何故か自分の柄のカードばかり出て全種コンプリート出来なかったのは少し悔しさがある。トレードしてくれる方がもし居れば嬉しいです…

グランプリの玖月とおか先生のジャケットは、瞳に映る青いペンライトの海を見つめる自信に満ちたような笑みのイラスト。ときのそらの顔のアップだけという直球な表現で、それだけで「ON STAGE」を表していてとても気に入っている。「ON STAGE! B」の名前で別途iTunesにCDを取り込んで、このジャケットを表示させているくらいには好きだ。素晴らしいジャケットをありがとうございます!


楽曲

ここからは曲について書いていく。どの曲もコンセプト通りにライブでノリノリになれるだろう曲ばかりで好き。
リズム感皆無な自分でも自然と体が動いて大声でコールしたくなる、本当に楽しいアルバムだ。
一見恋の歌のようなものが多いが、個人的には実はすべて応援歌ではないかという印象が強い。というより、「ときのそらオリジナル曲」の結構な割合がこのような雰囲気があるような気がしている。かわいく、美しく、心にジンと来て、元気が出て、前向きになれる。
歌詞やメロディも印象的なものが多く、アルバムリリース後は毎朝、今日は脳内でどの曲が無限ループするかな?と楽しく過ごしている。


Step and Go!!

『Step and Go!!』の元気をくれる感じが好き。「誰かのせいにしたってつまらないよ」「時代のせいにしてもつまらないよ」という歌詞が印象的で、打ちひしがれた気持ちが明日を向いて一歩踏み出すまでを物語のように描いている。タイトルの通り次のステップへ進むのを美しい声で寄り添って後押ししてくれる、殻に閉じこもりがちになってしまったときに元気を出させてくれる曲だ。パワーに溢れたこのアルバムの一曲目にふさわしい。

曲自体ではないが、YouTubeチャンネルで公開されたミュージックビデオが素晴らしく、アルバムリリース後も頻繁に見てしまう。『ぐるぐる・ラブストーリー』のMVに続き 一杯くらい良いじゃないですか 氏によるかわいい振り付けとRONRICO氏によるキラキラした映像が最高だ。
さらに余談だが、公開されてすぐに英語で「きっと君は大丈夫の言葉を聞いて、前向きになれた」という旨のコメントがついていたのが印象深い。


Chu-Chu-Lu

『Chu-Chu-Lu』の響きが好き。これが耳に残らない人はいないのでは?とさえ思う。
本人も今までで一番かわいい歌かもしれないと話していたが、気付いたら口ずさんでしまっているような中毒性がある。
さらに「不器用なウルフ」「目指すのはサンクチュアリ」「笑顔のバンドエイド」といったちょっと聞き慣れないフレーズもたくさん出てくる。これらが一日頭の中をぐるぐるしている日があるくらいだ。
疲れた日にはぜひ笑顔のバンドエイドが欲しい。

かわいくて美しい雰囲気とは裏腹に、「二人だけの楽園で甘い果実ガブリ」とある通りにその歌詞は神をも恐れぬ深く重い愛たっぷりだ。ときのそらソングに「愛する」はたくさんあっても「愛して」とここまで強烈に表現した曲はなかなかない。
直球にして剛速球の好きをぶつけてくれる、もうそらちゃんしか見えない!となってしまう一曲だ。


リア / リモシンパサイザー

『リア / リモシンパサイザー』という単語が好き。この面白い聞き慣れない言葉は何だろう?とリリース前に思っていたが、「Real / Remote Sympathizer」だと知り合点がいった。このアルバムは声に出したくなる単語が多いなと思う。

自分はそう意識はしていなかったが一昔以上前の懐かしいメロディのこの曲は、タイトルも歌詞もかなり今風だ。「WiFiひとつでどんなキモチも伝えあえる」と情熱的に歌い上げる。リアルとリモートの言葉が飛び交った今年の世相を大いに反映した一曲だ。
タイトルや歌詞のとおり、リアルとリモートを飛び越えてみんなと会えるのはバーチャルアイドルの強みだろう。どこでもだれとでも会える、これが新しいスタンダードだ言わんばかりで、この曲を聴くと「放送でみんなと話せるのが楽しい!」と事あるごとに語っているのを思い出す。
イケイケな雰囲気なこの曲でステージを縦横に駆け回るのが早く観たい。リモート開催だがセカンドライブがますます楽しみだ。


ブルーベリームーン

『ブルーベリームーン』のスタイリッシュさが好き。このアルバムいちのカッコいい曲だ。
ブルーベリームーンという名前の月はどうやらないらしく、ストロベリームーンとブルームーンが合わさった造語かもしれない。個人的には歌を聴いてどんな映像だろう?と考えてしまうので、夜明け前の深く青い光のイメージが印象的な曲になった。
そうしたイメージも相まって、ラップ調の歌詞や疾走感のあるメロディに厳しさに抗い愛を叫ぶ歌詞が、一本の映画のようなドラマ性を感じる。最近は憧れのカッコいい歌を歌えるように歌い方を工夫していると語っていたが、まさしくこの曲はその努力の成果が出ていると思う。
そして力強い歌唱の間に入る「見上げて?」「届いて!」で気持ちが高ぶって思わず「FOOOO!!!」といつも叫んでしまう。聴いていて盛り上がる曲だ。

空祭り

『空祭り』好き!!
このアルバムの新曲であえて一番を選ぶならこれを推薦したいくらいには好き。
「空祭り」というタイトルが発表されてから絶対に楽しい曲になるだろうと思っていた上、さらに『おかえり』『ゆっくり走れば風は吹く』や、そらともにも馴染み深いAZKiの楽曲『リアルメランコリー』『いのち』『青い夢』を手掛けた瀬名航氏の曲とあって、同じく強いメッセージ性のある曲かもしれないと期待していた。

実際、当然のごとく期待を上回る楽しい曲で、スピーディな曲調に本物のお祭りのような絶え間ないコールの応酬でライブで聴く、というより参加するのが楽しみでしょうがない。合いの手の「さくらみこ・カバーとビクターの愉快な仲間たち」にそらともも混ぜてくれ!という感じ。楽しい!好き!を凝縮したような曲だ。

「これぞ不可思議」「諸行無常」「宴ぞ皆の者」などちょっと古風な言い回しと「わーー!ってなってうぅー。。ってなって風任せ」などの若者っぽい書き方が混在する歌詞から、困った時に「鎧兜つけて城下町に遊びに来たそらちゃんの周りでお祭りが始まるのかな」と、そういう情景を思い浮かべてしまう。

夜に思い返してしまうような悩みを踊って騒いで笑い飛ばせ!という歌詞はただ楽しいだけの祭りに限らず、悩みや後悔を吹き飛ばし前向きな気持ちを整えてくれる。ある種のデトックス?のようなものかもしれない。
このアルバムのリリース後すぐくらいの時期はとんでもなく多忙で心身共につらい時期だったが、「ええじゃないかええじゃないか」の気持ちで乗り越えることができた。現代社会で生き抜くために大事なことが沢山つまっているような気がする。
悩んだときは三分ちょいのお祭りで気を晴らしていきたい。
「さぁ踊るのだ~~!」


ぐるぐる・ラブストーリー

『ぐるぐる・ラブストーリー』のライブパフォーマンスが好き。アルバムの話なのになぜライブの話?というのは自分でも思うのだが、この曲のみ先行公開され、『SorAZ Special Live 刹那的クロニクル』にてフルバージョンで披露されたのがどうにも忘れがたいのだ。

ハイテンションで電波曲っぽい要素もある事から今までになかった雰囲気だと本人が語った通りではあるが、ライブではたくさん盛り上がる曲という意味ではこの上ない曲かもしれない。声を出してペンライトを振るのが楽しかった。
配信ライブではリアルタイムVJで渦巻き模様が画面にオーバーレイされる中、自在に駆け巡り手と腰で「ぐるぐる」を表現した、MVのダンスを意識した振り付けを踊っていたのが印象深い。

ぐるぐるでキラキラな恋の歌詞だが、特に後半はときのそらとそらともの関係に通じるものがあるのかな、などと深読みしてしまう。「10年100年いつまででも」「キラキラ煌めいて」「太陽みたいに笑う」ときのそらを応援していきたいと思う。

マイオドレ!舞舞タイム

『マイオドレ!舞舞タイム』はコラボてんこ盛りで好き。アーケードゲーム「maimai でらっくす SPLASH」とのコラボオリジナル曲、さらにボカロPであるキノシタ氏とのコラボ楽曲、そしてさくらみことユニットを組み「そらみこ」として歌った一曲だ。
キノシタ作曲、といえばそらともなら『Dream☆Story』を、35P(さくらみこのファン)なら『マイネームイズエリート☆』を思い浮かべるだろう。どちらもライブで映える楽しい曲で、二人の自己紹介曲であるという共通点がある。なんと素敵な縁だろうか。
『Dream☆Story』からはタイトルが「直球展開なDream☆Story!」と歌詞に、『マイネームイズエリート☆』からは「巫女巫女舞舞舞!」の歌詞がとタイトルへ引用されている。二人の人気曲のいいとこどりをしたかのような曲だ。

リズムゲームとのコラボということもあり独特な歌詞やぐるぐる回るかのようなステレオ感など、一風変わった曲だがそれがまたとても楽しい。ライブの音響で聴けば盛り上がること間違いなしだ。もしそらみこの二人が歌うことがあれば、是非ステージで歌うのが見たい。


青空のシンフォニー

『青空のシンフォニー』は、もう好きに決まっている。ときのそら二十歳の記念にリリースされた、ときのそら自身による作詞作曲の一曲だ。
この曲については以前noteに当時思っていたことをしたためたので、読みたい方はそちらを参照していただきたい。

ビクターのディレクターがツイッターで「ALのラストはこの曲しか考えられなかった」と語った通り、みんなで作るライブのための音楽の締めくくりには、この上ない曲だ。

https://twitter.com/Ma2Ndayodayo/status/1313843170044641281

ときのそらが自分で考え自分でで作り上げた曲、それも自身とそらとものためと銘打った曲がメジャーレーベルからのアルバムに収録されたことは、筆舌に尽くし難い快挙、喜びである。
素敵な曲をありがとう。


さいごに

こんなに盛り上がるアルバムを引っ提げて、2ndライブ『パラレルタイム』が開催されるとは、もう盛り上がること間違いなし!
これを書いている時点で数日後に迫っているが、『ON STAGE!』の楽曲が実際にステージで披露されるのを思うと楽しみでしょうがない。
1stワンマンライブ『Dream!』の時は最初から最後まで涙を流しっぱなしだったが、今回は笑って、汗を流して、みんなで盛り上がるための曲たちを、全力で盛り上がって楽しみたい。

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