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「透明人間(東京事変)」という邦楽

皆さん、邦楽、聴いてますか?

音楽業界に元気がなくなっているというようなニュースが目立つようになったご時世であっても、ここ数年だけでも米津玄師のアルバムは150万枚売れたし、Adoの楽曲が一世風靡したり、と、時折突き刺さるようなトピックが飛び込んできます。
業界は決して死んでない。私自身もYoutubeは有料課金している手前YoutubeMusicは使えることから主要楽曲は聴ける立場にあるのでトレンドにはついていってるつもりですし、個人的に好みなのは米津玄師のほかずっと真夜中でいいのに。とかではあります……が、今回はそれらは語りません。

誰しも、突き刺さる楽曲というものを一つや二つ抱えているものだと思います。ネタバレではありますが、私の「それ」は『透明人間(東京事変)』です。
2006年発売、2枚目のアルバム「大人(アダルト)」において収録されている、いわゆるシングルカットされていない曲で、リリース当初にはタイアップもされていなかった。ファンにしか認知されていなかった曲だとは思います。
しかし、2012年解散ライブにおいてセトリのラストを務め、2018年3月より(12年越で)ライオン『NONIO』CMソングとしてタイアップ使用。なかなか登場の流れからは異例の使用をされている楽曲であり、それは東京事変側、受け手側どちらもそういった感じが見受けられます。

私は決して音楽には明るくないです。音楽理論を知っていたらもっとスマートに魅力を語れると思います。だからこそ、すごく愚直な感想を。
歌詞を聴いてわかるように、「出過ぎない杭」の歌。「陰キャ的」であり「一番手になれないしなりたくない」性格嗜好の自分には突き刺さりますし、だからといってそういった雰囲気に酔うような暗い歌じゃない。
東京事変の楽曲の中で一際キーボードが目立つ曲ですし、サビのアルペジオとクラップを綯い交ぜて軽快に弾くパートは何回聴いても飽きないです。
間奏もとても好きなんですよね。大体の楽曲の間奏は、次の歌詞に入るまでのつなぎとしか見てない質なんですが、こと「透明人間」だけは常に新鮮な気持ちで聴いていられる心地よさを持っています。
本当に、一から十まで好きな曲です。

何の比喩もなく、「長く愛されている」楽曲。時を越えてタイアップに使われる様は、青春時代にこの楽曲ないしは東京事変に感銘を受けていた層がいよいよCM等で「企画」サイドに回って提案できる立場になってきたのだろうなという思いを強く持っています。

『東京事変』は2020年復活以降もずっと追っています。
そんな数少ないバンドへのラブレターを今回はしたためました。よしなに。

いずれいっぱい記事を書いた暁にでも、コーヒーでもおごってやってください……!