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{ご報告①}隼Lab.・鳥取を卒業します

大切な決断をしたので、ご報告です。6年間勤めた隼Lab.〈(株)シーセブンハヤブサ〉を、5月末で退職します。そして、6年間過ごした鳥取を離れ、5月中旬には次の場所に移ることになります。きっとそれまでにお会いできない方も多いでしょうし、自分自身、この決断を、今思うこと記録しておきたいので、少し長くなりますが書き留めてみます。

隼Lab.で過ごした6年間

まずは、6年間勤めた「隼Lab.」と、そこで出会った方々へ、溢れんばかりの感謝の気持ちをお伝えしたいです。私は昨年30歳になりましたが、隼Lab.に来た時は24歳でした。どの年齢にも、それぞれの青春があると思います。私の、20代後半の青春は、隼Lab.でした。と、いきなりアツめになってしまうのですが、そうとしか言いようがないです。イベントも、マーケットも、書店運営も、やってみたいことは全て隼Lab.でやってきました。デザインも企画も運営も、ここで全て実践して学んできました。隼Lab.を育てながら、自分自身も隼Lab.に育てられた6年でした。

肝心な古田さんは手前の人に被って見えないけど、「一緒に働こうよ!」と言ってもらえた日。

そしてその一つ一つをそばで見届けていてくださった方々の顔が、しっかりと思い浮かびます。一番身近にいてくれた同僚(先に退職し次なる挑戦に挑んでいる人たちも含めて)もそうだし、隼Lab.をフル活用してくださっている人たちや、近所のおばちゃん・おじちゃん、マーケットや企画を通して出会った皆さん、挙げだしたらキリがないほど…本当にたくさんいます。

隼Lab.

隼Lab.で過ごした6年間は、私の青春だったし、唯一無二のキャリアにもなった。
そのことを、客観的に実感できるようになったのはちょうど1年前くらいからかな、と思います。それからは変わらず日々の仕事に向き合いながらも、”次”を意識するようになりました。その段階では、必ずしも「次=退職」だったわけではなく、今の会社に居ながら次のステージに進む選択肢も含めていたので、後輩を採用して育てることや、自分自身がもっとチームをマネジメントできる立場になることも意識して挑戦してみたりもしました。

そうやって、いろいろと試しながら”次”を考えるにあたって、当然「私は何がやりたいのか」みたいなことをしつこく考えるわけですが、正直それは今でもわかりません。わからなくていいか、と思えるようになるまでには時間もかかったし、今もどこかで、いやわりと頻繁に、「はっきりとした肩書きや目標がある人っていいな〜」と羨んでしまう気持ちはあります(そのたびに、「そういう人だってそれぞれに不安はあるんだから!」とツッコミながら)。

それでも、ああでもないこうでもないと、削って削って発掘された、細いけど折れない芯みたいなものがあります。それが、九州を拠点にしたいという思いです。

”九州”を拠点にしたい

九州、でかいです。
はっきりしているようで、漠然としています。

私は、生まれも育ちも、宮崎県です。でも、九州であれば、宮崎でも、宮崎でなくてもいいな、というのが正直な気持ちでした。実家がある宮崎市に近いといいなとは思っていたけれど、そもそも私の「九州を拠点にしたい」という気持ちは、「=宮崎に帰りたい」ではなかったんです。

ここでもやっぱり、6年間ボスとして見てきた古田さん(トリクミ)や古田さんとともにトリクミを創業した先輩たち(TORINOKIの景さんやfamの直人さん)から受けた影響は大きいと思います。古田さんたちは八頭町の出身です。地元で起業して、今もそれぞれに”鳥取”と繋がりながら働いています。でも、「鳥取をよくしよう」とか「地域を活性化するんだ!」みたいなことが目的ではありません。もちろん、古田さんたちがそれぞれに事業を育てることで、私みたいに外からきて「鳥取、八頭、おもしろいな〜」と影響を受ける人がいるのも事実だし、少子高齢化が進む鳥取で、若手の人たちが新しいことに挑戦すること自体、結果的に地域に活力を生んでいます。でも当の本人たちは、少なくとも今は、地域をどうするではなく、自分たちのルーツがそこにあることを大切にしている、そのことに対しての表現(=事業)の仕方は自分で選んで決めている、そんなふうに見えて、清々しくて、かっこよかった。

そういう人たちに憧れていたら、自分にとってそれは”九州”だなと改めて感じるようになりました。これって九州出身の特権だなとも思うのですが、私が住んだことのある”九州”は宮崎県のごく一部なのですが、まだ住んだことのない宮崎以外の県、例えば福岡も鹿児島も長崎も…やっぱり自分の生まれた”九州”だっていう感覚がある。これが陸続きの本州だと、例えば鳥取出身の人は「私のルーツは中国地方!島根も岡山も広島も山口も我が故郷!」とはあまり思いにくいと思うんです。九州ももちろん、地域ごとに気候も方言も文化も産業もそれぞれ違うけれど、でも九州という一つの”島”としての連帯感を私は感じます。まだまだ心許ない”九州を拠点にしたい”という思いではありますが、自分の中にその存在を見つけたら、九州に対しての好奇心がどんどん膨らんでいきました。

自分の暮らしや仕事が九州にある、その感覚ってどういう感じなんだろう、知りたい。それが今持っている素直な思いです。


さくっとご報告の記事にしようと書き始めたのですが、(薄々そういう気はしていましたが)やはり長くなりすぎたので続きは後編にて。



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