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「よんもじ」Vol.9 SPRING 感想

今回は、俳句「わがまち自慢」、エッセイ「おすすめスポット」というテーマで作成しました。

春祭あるよあるよと誘はれし 
西川火尖

「あるよあるよ」という響きが妖精のささやきのように感じられた。春祭のふわふわとした楽しさが表れている。
エッセイは、大人の目線とこどもの目線を対比していることで、橋本の魅力がとてもよく伝わってくる。

栞には進学先や卒園式

藤田亜未

同じ場所で毎日過ごしてきた時間、それには終わりがあり、ひとりひとりに違う未来があるのだ。同じ小学校に行く子、違う学校へ行く仲良しだった子、私立に行く子や引越ししてしまう子を栞で初めて知ることもあるかもしれない。寂しさとエールを感じる温かい句。

うどん屋の列のおしまいヒヤシンス

相田えぬ

ヒヤシンス、名前も色も涼しげなこの花の名前があることで、ひと息ついた感じがよく出ている。同時に列が長かったことも、人々のうどんに対する熱気も伝わってくる。ラーメン屋の行列はよく見るが、うどん屋というのが気になる。このうどん屋さんの名前はエッセイで紹介されている。行列のできるうどん屋がある街っていい。

《自句自解》

目借り時百のフィギュアが覗き込む
諸星千綾

中野ブロードウェイには、古いフィギュアが並ぶ店がたくさんある。見ているとなんだか、こっちが見られているような気になってくる。二つの目では無数の目にとても敵わない。

こちらの作品、ネットプリントでの発行は終わってしまいましたが、BOOTHから2024年4月いっぱいは無料ダウンロードできる予定です。

今回は写真入り。楽しんでいただけると嬉しいです!


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