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息子のこと

小学校1年生の息子が最近はまっているもの、ポケモン。ポケモンのキャラクターをカラーでプリントアウトして、キャラクターの形に切りとる。で、そのキャラクター同士を戦わせるらしい。

横浜の小学校は昨日から新学期、学童も再開。8月は旅行やら実家やらで横浜を離れていたので、学童も1ヶ月ぶり。夏休み前、学童の自由時間にはいつもポケモン戦いごっこをしていたらしい。父や夫に頼んで「伝説のポケモン」(ものすごく強いらしい)を仕込んでいた息子は、ファイルに沢山ポケモンのキャラクターをしまいこんで、学校と学童に向かった。

昨日の帰り道、学童で何をして遊んでいたか聞いてみると、「⚪︎⚪︎くんとポケモンで遊んだ」という。強いキャラクターを用意してたから⚪︎⚪︎くんに勝てた、と。ひさしぶりの小学校と学童にナーバスになっていた息子を見ていたので、ああ、初日から楽しく過ごしてくれてよかった、とほっとした。

なのだけれども、今朝、息子が急に、「昨日、本当はポケモンで遊ばなかったんだ」と言いだした。理由を聞くと、「遊ぼうって言われなかったから」と。

息子いわく、彼は自分から友達に「この遊びをしよう」というのが苦手らしい。だから、昨日もポケモン遊びをしたかったのに、その子が誘ってくれなかったから、他の子を遊んでいた、と。「⚪︎⚪︎くんにポケモン遊びしようって言えば?」といっても、「なんか言えない」の一点張り。

ああ、まただ。。と胸がぎゅーっとなる。せつなくて、ちょっともどかしくて、大丈夫なのかな?と心配になってしまう。

息子はひとに質問したり、気持ちを伝えたりすることが、とてもにがて。宿題の内容がわからなくても先生に聞けないし、昨日みたいにやりたい遊びがあっても自分から友達に声がかけられない。

わたしとは、全然ちがう。わたしなら、わからないままにしておくのがいやだからすぐに質問しちゃうし、何か気づくことがあればすぐに意見を言っちゃうし、自分がしたいことをしたいから、さっさとひとりでやっちゃうか、自分からひとを誘うことが多い。

わたしには、息子がどうしてそれができないのかが、わからない。きっと、息子にもわからないんだろうな、とは思う。是が非でもできるようになるべきだと、考えてるわけでもない。ただ、できたほうが、生きるのが楽なんじゃないかな、とは思う。

息子が、わからないことやいいたいことがあるのに、言えなくて、そのままその気持ちを心にしまっておいただろうことを想像すると、ちょっとせつなくなってしまう。言っちゃえばいいのに、そのほうがらくなのにって、思ってしまう。家での息子は全然そんな風ではないので、感じるままにわがままを言えるのは、家族に対してだけなんだな、もうちょっとちゃんと息子の話を聞いてあげなくちゃなって反省する。

今朝、どうして息子はあの話をしたんだろうなあって思う。雨の降るなか、重〜いランドセルと、道具箱と、お弁当を抱えて、よたよたしなら学校に向かっていった息子。これからもいろんなことがあるんだろうけれど、わたしには今朝みたいに後ろ姿を見ていることしかできないんだろう。親ってせつない。



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