昔取った杵柄?Rでのつらかった日々が、今に生きているなあと思うこと

私はいわゆる元リクです(リクルート卒業生。Rでは退社を「卒業」といいます)。といっても、全然ついていけなくて、2年ももたなかったのだけど。

R在籍時にあまりのきつさに息も絶え絶えになってたとき、「あのひとたち(Rでもバリバリ活躍できるようなひとたち)は、積んでる馬力がちがうんだよ。同じ土台で張り合おうとするほうがむり」と恩師にばっさり言われたときは、「本当にそうだなあ。。」としみじみ納得してしまった。

Rでは、猛烈にエネルギッシュで、ものすごく有能な同僚たちに圧倒され、自分のよさ、強みがまったく見えなかった。完全に自信喪失して、下を向いて会社に通うような日々で、つらい思い出ばっかり。でも、ガイドの仕事を始めて、あのときの経験も生きているんだと実感することが増えた。どんな経験でも、というより、しんどかった経験のほうが、のちの自分を支えてくれるんだなあと。

当時の経験で、今の仕事で生きてるなあと思えること

1. 飛び込み新規営業→お客さんがそこにいてくれるだけでありがたいと思えて、お客さんのわがままにも寛容でいられる

R時代は基本新規営業だったので、都内の担当エリアを朝から晩まで自転車で駆けずり回って、自分のお客さんを作るのが、まず1番の仕事。飛び込みされるのっていやだよねえと思いながらも、やらないと仕事ないので、申し訳なさ、うしろめたさを抱えながらも、「こんにちは〜、Rの⚪︎⚪︎です!」と見込み先に飛び込む日々。あたりまえだけど、つめたくされてばっかり。そのぶん相手が話を聞いてくれたり、お客さんになってくれるときの喜びはひとしおだったけれど、あの手のつらさは、心身に響きます。もうやりたくない。

一方、今、お客さんはエージェントが見つけてきてくれて、目の前に運んできてくれる。目の前にいるお客さんは、すでに私のサポートを必要としてくれている。営業時代の1番つらい部分がカットされていて、お客さんが楽しく旅行をするサポートをする、1番たのしくてやりがいがあるところから、スタートできる。

もう、お客さんがそこにいてくれるだけでありがたいし、多少のわがままには寛容になって当たり前笑。

2. 感情的、繊細すぎて、冷静かつ客観的に売り上げ数字を管理できなかった→お客さんの顔色、感情を読むのは、ガイドで1番大事なスキル

もともと感情過多な人間なので、営業先にも感情的な思い入れをしすぎてしまっていた。

社内でもできる営業として有名で、雑誌のインタビューなんかにも答えていた元上司に、「⚪︎⚪︎がしてることはね、ファミレスで、本来の仕事はホール全体を見ることなのに、手がかかる1組のお客さんにばっかり手を焼いて、他の9組のお客さんを見ていないようなものだよ」的な指摘をされたこと、ずっと覚えてる。

仲良くなったお客さんにまでも、「⚪︎⚪︎さんはさ、営業なのに数字とかどうでもいいんでしょ。今は商品が人相手だからなんとかなってるとは思うけどね」なんて言われてしまったり。

数字をあげてこその営業なのに、数字を達成する、という目標にどうしてもコミットできなかった。意義を見いだせなかった。目の前にサポートを必要としているお客さんがいれば、そこに力を注ぎたかった。

一方、今では、当時1番やりたかったことが、メインの仕事。もちろんグループツアーであれば、全員に対して同じようにコミットするのが条件ではあるけれども、100以上のクライアントを抱えていた当時に比べたら、15〜6人だけに集中していられるなんて、夢のような環境。

相手の感情に敏感すぎてしまっていたことも、ガイドとしては、1番大事なスキル。役に立ってます。

ちょっと長くなってしまったので、今回はここらへんで。

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