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雷乃発声

二十四節気七十二候によると、三月三十一日〜四月四日までを「雷乃発声」の頃と言い、啓蟄の頃に鳴る雷を「虫出し雷」立春以降の雷を「春雷」と言うのだそう。

今日も今、遠くから雷乃発する声が聞こえているところです。無風の中での雨なので、手綱でこちらへと引き寄せる様な、真っ直ぐに落ちる雨の音がしています。


今日は帰宅途中で田んぼ一面に広がる蓮華を見ました。



この辺りでは田んぼの数も減ってしまい、残念なのです。

この草花たちは緑肥となり田に水が張られ、青々とした稲が今度は風に揺れるのだと思うと、田んぼと言うのはお米を作る為だけの場所では無い様に思えてきます。

来年もこの景色が続く事を願うばかりです。

さて、昨日の庭での出来事です。

職場から貰ってきたハーブの植え付け作業をしていたら、私の周りを蜂が飛び交っているのです。ぶんぶんと羽音をたてながら私が動くと一緒に移動。蜂の数は多分20匹くらいだったと思います。

その蜂たちは床下へと続く通気口を何度も出たり入ったりをくり返し、この日、花には目もくれません。

そう言えば今は蜂の分蜂の時期ですよね。もしかすると、巣を作る場所を探していたのかもしれません。

蜂の種類はニホンミツバチでした。ニホンミツバチは毎年庭にやって来る常連さんです。

私の動きに合わせて飛んでいたのは偵察だったのかもしれませんね。危険な人物か、そうでないか。

まとわりつく蜂たちを払うでもなく逃げるでもなく、普通に行動していたので蜂試験に合格したかもしれません。

彼らは暫くまとわりついていましたがやがて少しずつ離れて行き、通気口探索へと移動しました。


西洋ミツバチ
ニホンミツバチ

西洋ミツバチは全体的に体は黄色が多く、ニホンミツバチは黒みが多くて体も小さめ。

西洋ミツバチよりも温厚と言われています。

草花の手入れをしている時の私の手が邪魔なのか、指先に体当たりしてくるのは西洋ミツバチの方で、ニホンミツバチから体当たりされた事はないですね。

でも西洋ミツバチも刺してくるわけでなく体当たり、というところが可愛いのですけども🐝

その日帰宅した夫に、ニホンミツバチが通気口を出入りしていた事を話すと、そんな場所に作るかなぁ?と。

それでも私たちが心配しているのは、今年は5年おきのシロアリ駆除の年だという事。

家の側には裏山があり、白蟻の発生率はとても高いのでこれは困ったと話し合い調べたところ、ありました。

救世主、「博多ミツバチプロジェクト」です。

こちらの事はテレビのニュースで見た事がありましたが保護活動をしている事までは知りませんでした。

家や近隣エリアでニホンミツバチの巣を見つけたら、こちらへ連絡すれば保護して貰えるのです。

駆除業者を呼ぶ前に連絡を!と、書いてありました。

保護したミツバチたちの巣づくりを手伝い成功すれば、その様子の観察会やミツバチの生態についての勉強会も行われているようでした。

福岡市もその活動を支援していて福岡市植物園の園内にもニホンミツバチの巣があり、勉強会も開催されていました。

本当に素晴しいことだと思います。


ニホンミツバチが家に巣を持つかもしれない…。

蜜源となるハーブを植え続けたこと、バラも無農薬で育てた事、殺虫剤を撒かなかったこと、それらによる弊害よりも、彼らがここに巣を作ろうと思えたのなら、これ以上の喜びはありません。

夢の様な解釈が許されるなら、あなたの庭作りは正解ですよと教えて貰えた様な気がします。

小さな出来事ではありますがガーデナーにとって、これほど嬉しい事はないと思えたのでした。



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