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2021/07/04 即興詩「ギター」

「ごめんね 鬱の体には ギターは合わないの」
彼女はそう言った
そんなこともあるんだ
誰にとっても心地いい音色じゃないんだ

「落ち着いた時に聴きたいのはギターだよ」
あなたはそう言った
普遍的な感覚として伝えてくれたが
僕は 少しわからなくなった

普遍的なものを
特別なものとして
特別なものを
普遍的なものとして

何かにあて がうように
応用を試みる僕らは
多分みんな科学者になりたいんだと思う

何かと何かをかけ合わせて
何かを発見したいのだ
その何かが何になるかはわからないが
やらなければ 何になるかもわからない

少なくとも
僕にとってのギターの音色は
リアルよりもリアルすぎる
あまりに支配的なものだから

君にとってのギターの音色が
もっとフレンドリーなものであってほしい
これは
あまりにも個人的な願いだ

———————


ここで言うギターは、アコースティックギターを指します。
比較的画一的なので、人によって感想が出しやすい気がする。

聴いたまま、感じたままを大事にできる人は、一番つややかな人生を送っていると思います。
感じたままを人に伝えることに抵抗がない方は、一体どのくらいいるのでしょうか。
そう思うくらいには、行きづらい世の中と思います。

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