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コントラバスと僕〜その楽器遍歴〜

コントラバスに初めて出会ったのは高校一年生の時。

吹奏楽部に入部したのがきっかけでした。

高校に入ってから音楽を本格的に始めたので最初は楽譜も読めずで合奏やパート練についていくのがやっとでしたが、コントラバスの音は楽器を始めた頃から好きでした。

通っていた高校にはコントラバスを他に弾いている先輩もいなかったので自己流でやっていたのですが、そこは貪欲な高校生ですのでもっと上手くなりたくなって地元のテレビ局が持っていたジュニアオケのオーディションを受ける訳です。

それが多分人生初オーディション。課題曲はなし。

自由曲で弾いたのはロンドンデリーの歌だったかな?

その当時楽器を始めてから約2ヶ月。



オーディションには見事一発合格。



あの時ばかりは自分の事を神童かと思いました。

そして、初練習の日。


ドキドキしながら練習会場に着くと


コントラバスは僕一人きり。



あれ?



そう、その当時そのオケにはコントラバスの奏者がおらず


久々のコントラバス奏者現る

という事で無条件での合格だったそうです(事務局談)


結局オケに入ってもほぼ自己流で弾くことになったのでした。

でも、そのオケに上京まで4年ほど在籍出来た事は今の自分の音楽生活に大いに役立っていると思います。

アカデミックな音楽には昔から憧れもありましたしね。


それと同時に高校二年生の頃からバンド活動も始めました。

そのバンドは東京に来てもしばらくは続けていました。

youtubeに当時の動画が無いかなぁと思って探してみたら

ありました。

2008年なので12年前ですか。

懐かしいなぁ。

この頃から

学校では部活

放課後はバンド活動

日曜はオーケストラの練習と本番

という三足のわらじ的な生活をしていた事を思い出しました。

鹿児島市営バスにコントラバスを持って乗ったりしていたなぁ。冬でも汗だくでした。

その当時は知り合いから買った7万円の合板の楽器を使ってました。

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その後21歳の時に上京して来て暫くしてピアニストの榊原大さんに出会って初めて録音に誘われた時に


「ここはひとつ本気の楽器を!」


と、いう事で当時の自分が組める限りのローンで買った楽器はドイツの楽器でした。

その時のblog

嬉しさがひしひしと伝わって来ますね。


この楽器とも沢山の思い出があるなぁ。

PRIMITIVE ART ORCHESTRAの今出ているアルバムは3枚ともこの楽器だったと思います。

この楽器と一緒に録音した音源で印象に残っているのは

榊原大さんの夜想曲4月という曲かな。

故 赤川新一さんの録音。

この時の音は最高だったなぁ。


この楽器を手放した事を後悔した時もありました。

それと引き換えに去年フランスのガブリエルジャケットの工房の楽器を手に入れました。  

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この楽器も良い楽器だったのですが購入して謎のノイズが出続けたりして工房に預けっぱなしで半年近く弾く事が出来なかったんですよね。それも含めてあまり良い関係を築く事が出来ませんでした。

預けている間はツアー用に買った楽器を使っていたのですが、これがまた最高にちょうど良い音で。。多分自分が好きな音なのだと思うのですが、去年の仕事の大半はこの楽器でした。

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ピックップも山彦とWilsonを付けているのでどんな音楽のジャンルでも対応できます。ゆかりある地名から「長野さん」と我が家では呼ばれています。

普通のコントラバスよりも軽くて小ぶりで取り回し良くて音も良くて材もカッコ良いのが使われていて、、

もうこれで良いのでは、、、

と思っていた時期もありました。

楽器って自分にしっくり来ている事が一番大切だと思うので、、、


そんな私が今年の頭に出会ったのが今の楽器です。

1800年代のウイーンの楽器だそうです。

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結局買ったんかい!!

って感じですがこの楽器はとにかく音色が好みで

最初に一音鳴らした時にすごくしっくりきて、

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背中も色っぽい。


ブランドじゃなくて、

来歴とかじゃなくて、

最高に自分の好きな音が出たのです。

自分がこの楽器と共に歩んでいく道が見えたんです。

そして今まで買ったどのコントラバスよりも高かった笑

でも、もうこの楽器がない人生は考えられない!!

一聞惚れとでも言うのかな?

購入を決めたのが今年の2月の事でした。

その直後からこの一連のコロナ自粛に突入してしまいまして、、

まだ数える程しか外で使えていないのですが(多分テレビ収録と須藤満さんとのDuo位かな、、)

毎日家でこの楽器と戯れられる事が嬉しいです。

この自粛の日々の癒しの一つにもなっています。

因みに横板に模様があるので

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はっぱちゃんと言う名前で呼んでいます。

ピックアップは今の所山彦だけです。

ピックアップは世間に出ているのをほとんど試しましたが、山彦が今のところ自分には一番しっくり来ています

生音も変わらないですしね。

この楽器のサウンドからイメージをもらった曲を明日はアップしたいと思います。


と、言うわけで長くなってしまいましたが、決局最後はアルバムの宣伝みたいになってしまいましたね。

Euphonical Furnitures2

おかげさまで連日沢山の方に聞いてもらえて嬉しいです。

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もう少しでアルバムの曲も終わってしまいますが、

ライフワーク的な感じで作り続けている曲達はこちらでまた引き続き配信して行きたいと思います。

産地直送で言葉と共に皆さんに手渡しできる感じが早くも気に入っています。

それでは長くなりましたが最後まで読んで下さってありがとうございました。

また明日もよろしくお願いします。




サポートして頂けたら嬉しく思います。音や言葉で還元できるように頑張ります。